SONOSとイケアは本日、コラボレーションによる新ブランド「SYMFONISK」(シンフォニスク)を発表した。今回の新製品はふたつのWiFiスピーカーで、いずれも2月1日に発売される。カラリングはどちらもホワイトとブラックを準備している。

左のふたつがテーブルランプWiFスピーカー付きモデルで、右奥で壁掛け設置されているのがブックシェルフ型WiFiスピーカー

ブックシェルフ型WiFiスピーカー ¥14,990(税込)
テーブルランプWiFiスピーカー付き ¥24,990(税込)

 「より快適な毎日を、より多くの方々に」をビジョンとするスゥエーデン発祥のイケアと、アメリカのスマートスピーカーリーディングカンパニーであるSONOSの共同開発による製品群であり、家の中に自然に溶け込み、手軽にサウンドを取り入れられるアイテムを目指している。

 今回の新製品は先述の通りWiFi経由で音楽を再生する仕様で、その手段としてストリーミングやAirPlay2といった機能が搭載されている。ちなみに両モデルとも日本国内向けの50以上のストリーミングサービスに対応しており、様々なジャンルの音楽が楽しめるはずだ(ハイレゾストリーミングには非対応)。

 スピーカーシステムとしては、どちらも2ウェイ2スピーカーを搭載したモノーラル仕様だ。従来モデルのSONOS OneやSONOS One SLをベースにしているようだが、トゥイーターやウーファーユニットはそれらとは異なり、今回新たに選ばれたパーツだという。

 なお両モデルはコンテンツクリエイターが狙った音を忠実に再現できるような音作りを狙っているそうだ。会場で両機の音を聴かせてもらったが、SONOS Oneよりも低音の再現性を重視した印象で、パワフルなサウンドと押し出しのいいボーカルが楽しめた。

 またどちらもステレオペアに設定すると、L/Rスピーカーによるステレオ再生が可能になる。こちらはさらに広い音場で、迫力あるサウンドが再生できていた。

 それらの設定や再生操作はSONOSアプリで可能で、iOS用が提供されている。その他の再生手段としてはAmazon Alexaによる音声操作もでき、さらに2020年中にはGoogleアシスタントでの操作にも対応予定となっている。

 またシンフォニスクはSONOSの既発売サウンドバーと組み合わせることで5.1chホームシアターを簡単に実現でき、海外ではこのシステムが人気になっているとのことだった。

イケア・ジャパンCore Area Managerの志村紗理さん

 さて、本日開催された発表会では、イケアがなぜスピーカーを発売することになったのかを、イケア・ジャパンの志村紗理さんが紹介してくれた。

 志村さんによると、イケアは家での暮らしを豊かにすることをテーマにしており、積極的に新しいテクノロジーを用いてユーザーにサービスを提供しているそうだ。そのソリューションのひとつがサウンドで、これは、いい音は家具やアートが空間の雰囲気を作るのと同じ力を持っているからだという。

 同社はホームファニシングについてはノウハウを持っており、一方のSONOSはサウンドを家庭に導入したいと考えていたとかで、2社は相思相愛ともいえる存在だったようだ。それが今回のコラボレーションにつながったということだろう。

SONOS Japan Country General Managerの瀬戸和信さん

 続いてSONOSスピーカーについて、SONOS Japanの瀬戸和信さんが説明した。

 SONOSでは全世界でユーザー調査をしているが、それによると日本人はいい環境で音楽を聴いていないという。具体的にはスマホやYouTubeで音楽を聴いているユーザーが多く、同社ではこれを変えていきたいと考えているそうだ。

 さらに音楽の聴き方が重要で、ストリーミングで楽しんでいる人はぜひSONOSスピーカーで聞いて欲しい、ここを掘り下げたいと瀬戸さんは話していた。

IKEA of Sweden,IKEA Home Smart,Product Design Developerのステーバン・ベーギチさん(右)と、Sonos Senior Product Manegerのサラ・モリスさん(左)

 続いてIKEA of Swedenのステーバン・ベーギチさんとSonos Senior Product Manegerのサラ・モリスさんによるトークセッションも開催された。

 サラさんによると、多くのユーザーが家庭でスピーカーを使わない理由は3つあるという。「スピーカーを見たくない」「電源などのコードが多い」「スピーカーを置くスペースがない」というもので、シンフォニスクはこれらを解決する製品として作られている。

 またステーバンさんによると、テーブルランプ付きスピーカーは吹きガラスを使った家具調仕上げで、目に見えないところから音が聞こえるよう配慮されているそうだ。“ひとつの家具でふたつの機能”を備えていますとステーバンさんは話していた。もうひとつのブックシェルフ型スピーカーは縦・横どちらの置き方も可能で、設置場所をみつけやすいように工夫されている。

 そのブックシェルフ型スピーカーにはウォールブラケット(¥1,500、税込)やフック(¥699、税込)も準備されており、ベッドサイドなどの壁面に取り付けてくつろぎながら音楽を楽しめるように考えられている。壁の強度にもよるが、ブラケットは3kgまでの荷重に耐えられるそうで、時計やスマホスタンドなどを置いて使うのもいいだろう。

 最後にステーバンさんは、シンフォニスクの製品はこれ一回限りではなく、長期的なコラボを考えていると話していた。

リビングルームをイメージした展示では、SONOSのサウンドバー「Beam」や「Sub」と組み合わせた5.1chシステムでのサラウンドサウンドが再生されていた

ダイニングルーム風の展示では、テーブルランプ付きスピーカーを2台使ったステレオ再生もデモされていた

ベッドサイドにブックシェルフ型スピーカーを壁掛けした状態