時代劇とSFを掛け合わせた新感覚のコメディドラマ「大江戸スチームパンク」が現在、テレビ大阪、およびTSUTAYAプレミアムにて、絶賛、オンエア&配信中だ。

 これは、劇団「ヨーロッパ企画」書き下ろしのオリジナルドラマであり、江戸時代の日本にそっくりの別の時空「大江戸」を舞台に、光子力ならぬ、蒸気力を巡って繰り広げられるはちゃめちゃな乱戦模様を、同劇団が得意とするコメディ要素を存分に盛り込んで作り上げた怪作。

 ここでは、物語の鍵を握る平賀源内の身内(?)、お照を演じている女優・岡本夏美に、出演の感想を聞いた。

――出演おめでとうございます。まずは、お照役に決まった時のことを教えてください。
 ありがとうございます。そうですね、タイトルを見た時は、どんな作品になんだろうっていうのが最初の感想でした。時代劇×コメディ×SFってよく分からないし(笑)。でも、まったく新しいものになるんだろうなっていう期待も大きくて、そういう作品にチャレンジできるのがうれしくて、ワクワクしていました。

――台本を読んでは?
 子供の心がそのまま残っていて、大人の人もピュアに楽しめるなと思いましたね。しかも、世界観はしっかりとしていて、かつ、回を増すごとにストーリーが大きくなっていくので、自分でも面白そうって感じました。

――敵キャラ(?)として出てくるシマヴァランが大活躍する?
 どうでしょう(笑)。実は、私の演じるお照ちゃんは、ストーリーの重要なキーパーソンなんです。最終回へ向かって、そのシマヴァランとどう関わっていくのか、という部分に注目して見てほしいですね。

――お照の役づくりは?
 ちょっと天然というか抜けているところがあるので、それをどう演じようかなって思っていた時に監督から、「少し声のトーンを高くして」とアドバイスをいただいたんです。そこでまずは、しゃべり方から入って、表情やしぐさの形を作っていきました。天然っぽくはありますけど、優しさとか包容力も併せ持っている子だなって思いました。

――ある意味、お母さん的な感じ?
 包容力がありますので。最終回まで見ていただくと、おお、そうなのか! ってなると思います。

――六角さん演じる平賀源内の身内、なんですよね?
 それが物語の核心なんですよ(笑)。まさに、お照ちゃんっていったい何者ということがずっと謎になっていて、回を追うごとに少しずつ明らかになっていくんです。しかも、お照ちゃんの存在が、この物語のメインとなる“蒸気力”につながっていて、そしてシマヴァランとの戦いを起こしている……というのが分かります。

――六角さんの演じる平賀源内を見ていると、昔のアニメに出てきた博士というイメージを抱きました。
 そう、まさに博士っていう役割で、アニメから出てきたような出で立ちだし、アップになった時の破壊力もすごいし(笑)、何かをしてくれるんじゃないかというワクワク感がありますよね。男の子が漫画やアニメを見てワクワクしていた博士と出会えたような感じで、私もそういう子供時代を過ごしていたので、とってもうれしかったです

――今回は時代劇の要素も強い作品ですが、着物や所作はいかがでした?
 衣装こそ時代劇ですけど、世界観にはいろいろなものがまじりあっていますので、時代劇的な動きに縛られることなく、自由に演じさせていただきました。ほかの登場人物については、ある程度衣装が決まって(固定)いましたけど、お照ちゃんについては、結構衣装も変わっているので、そこにも注目してほしいです。

――時代劇の衣装で、SFを演じるのにはギャップがあったのでは?
 そうなんですよ。一番はなんと言っても、蒸気力甲冑ですよね。想像の何倍も大きかったですし、江戸ではなくて、これが大江戸なんだっていう世界観が強くあって、映像って本(想像)を超えるんだなって感じました。萩原さんが甲冑を着て戦っているシーンを見ながら、“私も戦いたい”って思ってました。

――お照にはコメディ的な要素(芝居)はありますか?
 面白く掛け合っている人たちをニコニコしながら見ている存在なので、自分から笑いを取りに行こうとはしていません(笑)。物語全体が、大江戸という世界観の中で、人々が面白く生きている姿を描いているので、登場人物たちのちょっぴり可笑しなお芝居を楽しんでほしいですね。

――1話を拝見しましたが、蒸気力アイテムの説明ナレなど、40~50代が喜びそうな小ネタもありました。
 そうそう、お照ちゃんは結構、説明セリフが多いんですよ。コーヒー豆とか、なんだか分からない舶来ものだったりについて説明していますけど、それがまあ、どうにもこうにも難しくて! アフレコではないので、毎回ドキドキしながら、やっていました。

――ところで、キーパーソンということであれば、お照ちゃんが蒸気力甲冑を着ることがある?
 残念ながら、それはありませんね。でも、源内さんにもらった時計をしているんです。ただ、時計以外の機能があるのか、ないのか……。最後まで着けているだけでしたので、分かりません(笑)。まあ、着物を着て時計をしているという、大江戸らしい世界観があちらこちらに小ネタのように盛り込まれているので、探してみてください。

――劇中には「蒸気力〇〇〇」が出てきますが、岡本さんが欲しいものは?
 おかげで、蒸気っていう言葉には敏感になって、いろいろ身の回りのものを眺めたりしています。そこで見つけたのが、蒸気というかスチームで、なんとなく美容に活かせそうなので、「蒸気力美肌」を謳う製品があったら面白そうです。

――お照ちゃんが活躍(?)するシーンはありますか?
 あります、あります。というか、一人二役的な感じになるので、微妙に違うところを楽しんでほしいです。収録の時は、ここはお照ちゃん、こっちはお照ちゃんBみたいな感じで、かなり慌ただしかったんですけど、新たなチャレンジができた気がして、楽しかったです。

――最近はドラマから映画へ展開する作品もありますが、本作も続きがありそうな終わり方ですか?
 あはははは、はい。もしかしたら次は、お照ちゃんが甲冑を着ているかもしれませんね(笑)。現在は、ドラマのスピンオフとして、「裏江戸スチームパンク」っていうコメディに特化した短編(5分)も、放送終了後に配信で楽しめるので、ぜひ。

――読者へメッセージをお願いします。
 大人になった男性が、子供の時分に戻った気持ちで、ワクワクできる作品になったとすごく思います。脚本にも、そういったピュアな部分を膨らませて描かれていて、すごく楽しめる作品になったなって思います。お楽しみください。

――最後に今年の抱負をお願いします。
 今年は、仕事もプライベートも含めて「ポジティブ」に過ごしたいです。自分がワクワクするようなことをたくさんして、それを吸収して、表現に活かしていけたらいいなって思います。

時代劇×SFドラマ『大江戸スチームパンク』
テレビ大阪にて放送中!
テレビ放送終了後より、TSUTAYAプレミアムで配信!

1話 約30分×全10話

<キャスト>
萩原利久 六角精児
芦名 星 岡本夏美 中川晴樹 阿見201 山村美智
佐野岳 / 袴田吉彦

<スタッフ>
監督:筧昌也 永江二朗/原案・脚本:酒井善史(ヨーロッパ企画)/脚本:下亜友美 池浦さだ夢(男肉 du Soleil)/企画協力:ヨーロッパ企画/テーマ曲:野崎美波
主題歌:BRADIO「幸せのシャナナ」(Warner Music Japan)
製作:カルチュア・エンタテインメント/制作:TBSグロウディア ADKクリエイティブ・ワン/制作協力:キャンター/宣伝協力:テレビ大阪/特別協力:EDO WONDERLAND日光江戸村
(C)カルチュア・エンタテインメント/「大江戸スチームパンク」

さらにTSUTAYAプレミアム独占配信のオリジナルエピソード『裏江戸スチームパンク』もあり(1話 約5分×全10話)

TSUTAYAドラマ公式サイト http://tsutaya.jp/osp_p/

岡本夏美 http://www.natsumifc.com/