クリエイティブメディアは、現在米国で開催中のCES2020にて、同社が展開しているバーチャルサラウンド技術「Super X-Fi」の進化版であるGen2(第2世代)を発表。同時に、Super X-Fi対応製品についても、試作品を含めた各種新製品を展示しており、今年の第二四半期(4~6月)に発売予定という、嬉しいアナウンスが届いている。

 その中には、Super X-Fi&ドルビーアトモス対応のサウンドバーがラインナップされるなど、ホームシアターファンの耳目を引く製品も多い。ここでは、リリースベースとはなるが、現地から届いた写真と合わせ、注目製品を紹介したい。

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 まず、Super X-Fi Gen2については、対応製品の発売によってマッピングデータが運用当初のおよそ10倍にも増えたそうで、結果として、方向性などの再現精度がより高まっただけでなく、サウンドクォリティについても改善が行なわれているそうで、クリアネスの向上したサウンドが楽しめるようになるという。そのGen2については、現行の対応製品との互換性も確保されていて、近日中に提供予定の対応アプリ(SXFI APP)や対応製品へのファームウェアアップを行なうことで、Gen2によるサウンドが楽しめるようになるそうだ。

 ちなみにGen2では、精度やクォリティの向上だけでなく、省エネ化も計られているそうで、Super X-Fi対応機器(例:「SXFI AIR」ワイヤレスヘッドホン)では、10%ほどバッテリー持続時間が長くなるという。

 以下に、参考出品された製品群を簡潔に紹介していく。

「SXFI GAMER」
1人称視点のFPSゲーム向けに最適化されたゲーム用ヘッドセット。Gen2では遅延も改善されているそうで、初のFPSを謳っている。

「SXFI GAMER」

「SXFI CARRIER」
Dolby Laboratoriesと共同開発したホームシアター用のサウンドバー。ドルビーアトモスと、Super X-Fi(ヘッドホン再生時)に対応したモデルで、パッケージはバー本体とサブウーファーの2ピース構成。ちなみに、本体とウーファーはBluetooth接続になるそう。HDMI2.1をサポートし、8K映像のパススルーが可能となる。ドルビーアトモスとSuper X-Fiの掛け合わせの可否は、現時点では不明。

TVの前に設置してあるのが「SXFI CARRIER」(赤い矢印)。一段低い位置にあるのは、日本では未発売のドルビーアトモス対応のサウンドバー。幅は約140cm

「SXFI TV」
昨年秋発売の、Super X-Fi対応のワイヤレスヘッドホン「SXFI THEATER」とテレビを接続(HDMI)するためのSTB的な製品。SXFI TVでは、HDMI経由で受け取った音声信号を、USBドングルに送出してくれるので、SXFI THEATERを、HDMI音声出力を持ったオーディオビジュアル機器と連携して楽しめるようになる。次はHDMIドングルを作ってほしい、と要望を伝えると、担当からはニヤリとした返事。開発は行なっているようだ。

SXFI THEATERは、Super X-Fi処理を行なうチップ「Super X-Fi UltraDSP」がUSBドングルに内蔵されており、そのドングルをSXFI TVに挿せば、HDMIから入力したテレビや再生機などの音声信号が、Super X-Fi処理を行なった状態で楽しめる

「Aurvana Trio Wireless」
現行完全ワイヤレスイヤホン「Outlier Gord」と同じく、ソフトウェアSuper X-Fiに対応したネックバンドタイプのワイヤレスイヤホン。トリプルドライバー搭載のハイブリッド型となる。

「Aurvana Trio Wireless」

現行、Super X-Fi対応ワイヤレスヘッドホンに搭載されているSuper X-Fiチップ(基板)

「Outlier One V2」。左右ハウジングのつながったネックタイプのワイヤレスイヤホン。

Super X-Fiチップを搭載したCLEVO社のノートパソコンの試作機。日本でも発売される模様だ