5Gを待たずに、この11月7日からスマホを対象にした8K配信を始めたのが、フランスのプロダクション、The Explorersだ。

 スマホ用の8Kアプリを開発し、放送局やアグリゲーター業者を通さずに、直接、プロダクションがユーザーにコンテンツを届ける。中抜きが進むネットだが、いよいよ中間業者排除が8Kでも現実になってきた。いや、8Kだから、まずはネットから配信というのが、もっとも現実的なのだ。

 11月7日に新アプリ、The Explorersをリリース。これまでの無料版は、4Kまでの解像度だが、新アプリは8Kまで対応。有料になり、国(17ヵ国が対象)によって違うが、毎月2〜3ドル。日本は300円。

 これにて、これまでの55時間の自然科学ものの8K映像と、今後加わる月に3時間の新8K映像、そして毎日2分の8Kニュース(題材は自然、カルチャー、ヒューマンなど)が、今後登場する8Kスマホで楽しめる。

 現在、アプリは全世界で約50万人がダウンロードしている。半分のユーザーが有料に移行すると仮定すると、2ドル×25万人で、毎月50万ドル(約5000万円)の売り上げが見込める(?)。

 8Kテレビでもサムスンエレクトロニクス製品には、アプリとして採用された。いま、ソニーに採用を働きかけているという。コンテンツデリバリーの新しい方策として、注目される動きだ。(写真撮影・麻倉怜士)

The Explorersのプロデューサー、Olivier Chiabodo氏

The Explorersは自然の雄大さを8Kで撮る

複数のプラットフォームに配信する

8Kに対応したThe Explorersアプリのニューバージョン。月額300円だ

The Explorersのアプリはサムスンエレクトロニクスの8Kテレビに入った