デビアレジャパンは、現在発売中のストリーミング機能付きプリメインアンプ「EXPERT PRO」シリーズを、11月25日より販路を拡大し、全国で流通させると発表した。ラインナップと価格は下記の通りだ。

ステレオ仕様
EXPERT 140 PRO ¥780,000(税別)
EXPERT 220 PRO ¥1,250,000(税別)
EXPERT 250 PRO ¥2,380,000(税別)

デュアルモノ仕様
EXPERT 210 PRO DUAL ¥1,550,000(ペア、税別)
EXPERT 440 PRO DUAL ¥2,360,000(ペア、税別)
EXPERT 1000 PRO DUAL ¥4,300,000(ペア、税別)

 EXPERT PROシリーズは、プリアンプ、アンプ、DAC、ストリーミング再生、フォノ再生といった機能をオールインワンにしたオーディオシステム。創業者の一人でもあるピエール・エマニュエル・カルメルの発明したアナログ技術(クラスA)とデジタル技術(クラスD)を融合させた革新的な増幅テクノロジー「ADH」(ANALOG DIGIRTAL HYBRID)によって、クォリティとパワーを両立させた上質なサウンドが楽しめるという。

▲製品の詳細説明のためにフランスより来日したトレーニングマネージャ―のMAXIME DUMONT氏

▲デビアレのパワードスピーカーに搭載されているという「ADH」のチップ

 加えて、組み合わせるスピーカーの駆動を最適化する技術「SAM」(SPEAKER ACTIVE MATCHING)も、シリーズの大きな特徴に挙げられるだろう。これは、専用の機器(キット)を用いて組み合わせるスピーカーの特性を測定。その結果を元に、EXPERT PROに搭載の専用DSPで演算を行なうことで、再生時の各ユニットの時間軸を揃えると同時に、主にウーファーの駆動を最適化することができ、(音楽信号に含まれる)より低音域の再生を可能にするものだ。あるスピーカーでは、当初30Hzまでの再生に止まっていたが、SAMを適用することで17Hzまでの再生が可能になったという。

▲SAMの測定器

▲SAM適用前(上)と適用後(下)の測定波形。SAMを適用させるとタイムアライメント(時間軸)が揃います、という説明

 SAM測定のスピーカーデータはおよそ900種類あるといい、アジア(日本含む)にも専用の測定部隊がいるそうで、データのない新型スピーカー測定へのリクエストにも応えてくれるそうだ。

 また、アナログレコード再生時には、使用するフォノカートリッジについてもSAM同様に、その特性を存分に使えるようにする測定データ=「RAM」(RECORD ACTIVE MATCHING)が用意されており、EXPERT PROに接続したパソコンから、メーカーや製品(型番)を選択することで、最適な状態で再生が行なえるようになる。

▲RAMの設定例

 なお、EXPERT PROシリーズのシステムは、購入後に各種アップデート可能な「EVO」(EVOLUTIVE PLATFORM)に対応しているのも特徴と言えるだろう。

▲EXPERT PROの内部構造