毎年恒例の「真空管オーディオ・フェア」が今年も10月13、14日の両日、秋葉原の損保会館、およびホテルマイステイズで開催となる。25回目となる今年は40社以上が出展するなど盛況なもの。今回もステレオサウンドONLINEでは、各ブースの見どころ、聴きどころを紹介します。

マックトン(損保会館5F 504)

 1964年の創立以来、真空管アンプを専門に作り続けているマックトンのブースには、同社の主力モデルがずらりと並んでいる。

 その中から今回は、MM用フォノイコライザーの新製品「XP-205」(¥550,000、税別)とプリアンプ「XX-7000(¥980,000、税別)、KT-120真空管を使ったステレオパワーアンプ「MH-120」(¥580,000、税別)という組み合わせのサウンドが体験できるようになっている。スピーカーはJBLだ。

MM用フォノイコライザー「XP-205」

ステレオパワーアンプ「MH-120」

キュートロン・オーディオ(損保会館5F 506)

 キュートロン・オーディオは、1976年にスウェーデンで設立された、高度な電子機器の開発と製造を手がけるブランドという。長年に渡って軍用・産業用の製品を開発してきてきた経緯を持っている。

 その創立者のひとりHans Beijner氏は15歳で初めて真空管アンプを手がけ、その後2000年に6C33Cを使ったプロトモデルを作り出したそうだ。そんなブランドのサウンドを、日本のエンドユーザーが体験できるのは今回の真空管オーディオ・フェアが初の機会になるそうだ。

 展示されているのは、プリアンプ「PRE14B」(¥628,000、税別)とパワーアンプの「PA12B」(¥1,200,000、税別)のふたつ。PRE14BはECC82,6CG7、6N6Piを、PA12Bは6C33Cをチャンネルあたり2本使った構成という。

 キュートロン・オーディオは出力トランスを使わないOTL(Output Transformer Less)方式を採用し、色づけのないストレートな音を目指しているそうだ。さらに独自の技術により、OTLでも高い安定性と信頼性を実現している点も特徴になっている。

下段がプリアンプ「PRE14B」で、上段がパワーアンプの「PA12B」

C.E.C.のCDプレーヤーやD/Aコンバーターとの組み合わせで音をデモしていた

リアル音響工房(第2会場Room E)

 真空管オーディオ・フェアの第2会場は、損保会館の向かいにあるホテルマイステイズお茶の水の2Fに設けられている。Room Eではリアル音響工房が、プラズマトゥイーター「MK-3」(¥472,500、ペア、税別)のデモを行なっている。

 MK-3は1980年に登場し、細かい仕様変更を経ながら現在も継続販売されている、息の長い製品だ。ブース内には他にもセレクターの「N1K2-J」(¥50,000、税別)やラインケーブルなども展示されているので、同社製品に興味のある方はしっかり確認していただきたい。

プラズマトゥイーター「MK-3」

オーディオセレクターの「N1K2-J」の電磁もあり