中国のオーディオブランドUiiSii(ユーシー)から、ハイブリッドタイプのイヤホン「CM8」が発売された。価格はオープンで、想定市場価格は¥6,100前後。

3ドライバー構成のイヤホン「CM8」

 CM8は、バランスド・アーマチュア(BA)ドライバー×2、ダイナミックドライバー×1の合計3基のドライバーを搭載したハイブリッドタイプの有線イヤホン。再生周波数帯域は10Hz~40kHzのハイレゾ対応であり、MMCXコネクターによってリケーブルも可能なモデルとなっている。プラグは3.5mmステレオミニだ。

MMCXコネクターでリケーブルも可能。専用イヤーフックで、耳掛け装着も簡単に行える

 ハウジングは透明プラスチック(ポリカーボネート)であり、内部が透けて見えるオシャレな仕上がり。右耳用が赤、左が青と色分けされているので、装着時の左右の判別が一瞬で行なえるのも便利だろう。

 ケーブル途中には1ボタン式のリモコンがあり、スマートホンの着信応答や、再生/停止、曲送り(2回押し)/曲戻し(3回押し)といった操作も胸元で行なえる。また、専用のイヤーフック(耳掛け状態にケーブルを整えるジャケット)も同梱されており、耳掛け装着もしやすくなっている。

 さて、今回発売に合わせて製品を試聴できる機会があったので、簡潔にインプレッションを記してみたい。そのサウンドは、ハイレゾ対応という特徴から受けるよりも、低域に重心をおいた再生が印象的で、8mm径のダイナミックドライバーによる力感に溢れたサウンドが楽しめた。再生周波数帯域が10Hzから始まっているのは、伊達ではなさそうだ。

 といって高域側の再現が弱いわけではなく、低域の中にもすっと抜け出してくるようなクリアな音色が耳に届いてくる。また、ボーカル帯域は低域と並んではっきりくっきりと再現されるので、ボーカルメインの楽曲を聴いているユーザーにはおススメできるだろう。インピーダンスが16Ωと低いこともあって、音の立ち上がりもよく、スピード感のある再現が持ち味と言えそうだ。

 3ドライバー仕様だが音のつながりはよく、低域から高域まで整ったサウンドが楽しめた。なお、ハウジングが透明PCということで、歪や共振の不安もあったが、音量を上げていってもそうした瑕疵は感じられなかった。

CM8の主な仕様
ドライバー:2BA+1D(8mm)
インピーダンス:16Ω
感度:110±3dB
周波数特性:10Hz~40kHz
プラグ:3.5mm ミニジャック
ケーブル:MMCX・インターフェイス、1.2m OFC