ESF(イースタンサウンドファクトリー)では、イギリスQ Acoustics(Qアコースティクス)のハイエンド・モデル「Concept500」と「Concept300」の取り扱いを開始することになった。価格はConcept500が¥600,000(ペア、税別)でConcept300が¥450,000(ペア、テンセグリティスタンド付属、税別)。どちらも10月1日に発売される。

トールボーイスピーカーのConcept500¥600,000(ペア、税別)

 両モデルは、キャビネット構成に独自のGelcore Technologyを進化させたDual Gelcore Technologyを採用しているのが特長だ。キャビネットは3つの個別の層(レイヤー)で構成され、それぞれの層の隙間は圧力をかけたうえで非硬化性ゲルで完全に埋められ、キャビネット内に起こる振動を熱に変換して消失させている。

 さらにQアコースティクス独自のPoint 2 Pointブレーシングを採用し歪みのない低域再生を可能にしている点も注目したい。こちらは有限要素解析とレーザー干渉法を使用することでキャビネット構造を詳細かつ正確に分析、その解析データを元に的確なブレーシングを施す技術のことだ。この方法は、キャビネットの補剛する必要がある部品のみをサポートし、不必要なエネルギー拡散を生じさせないというメリットをえている。

 さらに上位モデルのConcept500には、Helmholtz Pressure Equalizer(HPETM)テクノロジーも使われている。これはキャビネット内の全体的な圧力を低減するもので、不均衡な圧力によって共振する傾向があるトールボーイ型のスピーカーに最適な技術とのことだ。

独特な形状のスタンドが付属する、Concept300は¥450,000(ペア、税別)

 一方のConcept300は、従来のブックシェルフスピーカーとは異なるスタンドマウントスピーカーという概念で設計されたシステムになる。独自のDual Gelcore TechnologyやP2Pブレースに加えて、専用のTensegrity Stand(テンセグリティ・スタンド)とアイソレーション・ベース・サスペンションとの組み合わせによって、ピュアなサウンドを生み出している。

 そのテンセグリティ・スタンドとは、自己支持構造を持つはスタンドの圧縮または張力によって構成され、ひとつの調整箇所で簡単に水平に設置にすることができるというもの。このスタンドはConcept300用に設計されたもので、耐荷重性のある薄型の硬質ステンレススチール・バーによる三脚型のデザインを採用している。

 アイソレーション・ベース・サスペンションとは、Concept300のキャビネット・ベース部分に取り付けられた免震機構(アイソレーション・ベース)を備えたプレートを指す。スピーカー本体は、サイロダンプと呼ばれる特別な素材を使用した4つのばねの上に置かれており、スピーカー本体の質量に合わせて調整されたばねによって振動エネルギーを熱に変換、スピーカーとスタンドは完全に一対のシステムとして機能するそうだ。

「Concept 500」の主なスペック

●型式:2ウェイ3スピーカー、バスレフ型
●使用ユニット:165mmウーファー×2、28mmトゥイーター
●再生周波数帯域:41Hz〜30kHz●インピーダンス:6Ω
●寸法/質量:W400×H1150×D350mm/42kg
※カラリング:ブラック/ローズウッド、ホワイト/ペールオーク、グロスブラック、グロスホワイト

Concept 500のスピーカー端子はバイワイアリング対応

「Concept 300」の主なスペック

●型式:2ウェイ2スピーカー、バスレフ型
●使用ユニット:165mmウーファー、28mmトゥイーター
●再生周波数帯域:55Hz〜30kHz●インピーダンス:6Ω
●寸法/質量:W220×H355×D400mm/3.9kg
※カラリング:ブラック/ローズウッド、シルバー/エボニー、ホワイト/ペールオーク

Cconcept 300の端子部も上位モデルと同じ構成だ