先ほど紹介した通り、オーディオテクニカは本日午後、2019年の新製品発表会を開催した。今回登場したのは有線イヤホン1モデル、有線ヘッドホン3モデル、ワイヤレスイヤホン5モデルというラインナップだ。

<ヘッドホン>
ATH-WP900 オープン価格(想定市場価格¥80,000前後) 10月11日発売
ATH-AWKT オープン価格(想定市場価格¥200,000前後) 11月15日発売
ATH-AWAS オープン価格(想定市場価格¥150,000前後) 11月15日発売

<イヤホン(有線/Bluetooth)>
ATH-IEX1 オープン価格(想定市場価格¥140,000前後) 10月11日発売
ATH-SPORT90BT オープン価格(想定市場価格¥17,000前後) 10月11日発売
ATH-SPORT60BT オープン価格(想定市場価格¥7,000前後) 10月11日発売
ATH-ANC400BT オープン価格(想定市場価格¥27,000前後) 11月15日発売
ATH-CK3TW オープン価格(想定市場価格¥13,000前後) 11月15日発売
ATH-CKS5TW LTD オープン価格(想定市場価格¥18,000前後) 11月15日発売

<アクセサリー/ヘッドホンスタンド>
AT-HPS700 オープン価格(想定市場価格¥7,000前後) 10月11日発売

 発表会では、同社代表取締役社長松下和雄氏が登場し、近年の同社の取り組みを紹介してくれた。今年はオーディオテクニカがヘッドホン発売して45周年を迎えるのだという。その間にヘッドホンを数百種類発売しているそうだ。

 近年ヘッドホンやイヤホンを使った試聴スタイル、試聴ソースの変遷が続いているが、同社では45年の経験と実績を活かして、今の時代に求められるニーズに応える製品を作り続けていくとのことだ。

 その一貫として、今市場で求められている完全ワイヤレスタイプのイヤホンも充実させている。松下氏によると完全ワイヤレスタイプには電波環境、電池、軽量化、装着感など多くの課題があるが、それらに対してこだわりをもって開発を続けていくそうだ。

 さてここでは、今回の発表会で注目をあつめていたふたつのアイテムを紹介したい。まずはオーディオテクニカの伝統ともいえる、木のハウジングを採用したヘッドホン「ATH-WP900」だ。

 同社では20年以上に渡って木製ハウジングのヘッドホンを製作している。今回も有線ヘッドホン3モデルがすべて木製ハウジングモデルだ。ATH-WP900はその中で一番リーズナブルな製品で、ハウジングにはプレミアムメイプル材を採用している。

 メイプル材は音の立ち上がりがよく、明瞭なサウンドを再現出来る素材として、ギターなどの楽器にも使われている。しかもこの木材は日本で採れたもので、それを日本の職人がひとつひとつ手作業で仕上げているそうだ。

 搭載されたドライバーは53mm径で、これを独自形状の新設計バッフルにマウント、歪みのないクリアーな中域を獲得している。実際に発表会場でATH-WP900の音を聴いてみたが、胸板の厚みまで感じられる男性ボーカルが再現されていた。側圧はそれほど強くないのだが、密閉性も高く外部のノイズも気にならない。これなら音楽に集中できるだろう。

 ATH-WP900はリケーブルにも対応しており、本体側のコネクターはA2DCが採用されている。さらに3.5mmと4.4mm5極プラグの2種類のケーブルが付属しており、お使いのプレーヤーによってはバランス伝送での高品位サウンドが楽しめる。

 もうひとつはノイズキャンセリング機能を備えたワイヤレスイヤホン「ATH-ANC400BT」だ。こちらは首掛けタイプのイヤホンで、同社ATH-ANC900BTなどにも採用されていたQuietPointハイブリッドノイズキャンセリング方式が使われている。

 ドライバーは専用に設計された2層振動板式の12mmダイナミック型で、5Hz〜40kHzの再生周波数帯域を備える。なおBluetoothのコーデックとしては、SBC、AACに加えてaptX、aptX HDにも対応、より高品質でのワイヤレス再生を目指している。

 ちなみに40kHzまでの再生に対応しているので、本機はハイレゾ音源の再生もできる。ただしその場合は、ワイヤレスではなく3.5mmコネクターを使った有線接続が必要になるそうだ。

 内蔵バッテリーは最大約20時間のワイヤレス&ノイズキャンセリング再生が可能。充電にはUSB Type-Cで行い、フル充電には約3時間かかるとのことだ。なおこのUSB Type-Cからはデジタルでの音声入力にも対応している。