ジュピターテレコム(以下、J:COM)は9月4日、都内で会見を開き、今冬に投入予定の新セットトップボックス(STB)「J:COM LINK」を発表。同STBを使って楽しめるホームエンタ―テイメント「J:COM HOUSE」の体験会も同時に行なった。また、同STBの展開に合わせて、映像配信サービス大手のNETFLIXとの業務提携することも、併せてアナウンスした。

 J:COM LINKは、アンドロイドTVを搭載したSTBで、J:COMの提供する各種映像コンテンツ(放送)だけでなく、OTTと呼ばれる各種映像配信サービスの視聴にも対応し、さらに、4K/HDR映像とドルビーアトモス音声の出力が可能になったことが大きな特徴となる。

 冒頭、檀上に上がったJ:COMの石川雄三会長は、近年、テレビだけでなく様々な映像コンテンツの視聴スタイルが変わったことを受け、次世代のケーブルTV像――放送と通信を融合させた新しい視聴スタイルを実現し、同時にユーザーの暮らし(生活)をもっと便利にするために、以下3本の柱を打ち出した。

J:COMのこれからのビジョンを語る石川雄三会長

1 家中の機器がネットワークでつながり、便利さと安心を届ける「J:COM HOME」
2 家中どこにいても快適なWi-Fi環境が得られる「J:COMメッシュWi-Fi」
3 STB「J:COM LINK」による次世代のテレビ視聴体験

 ここで紹介された3番のJ:COM LINKが、本会見の目玉となる。本体サイズはA4より若干小さいW255×H35×D165mmであり、J:COMの提供する100ch以上の放送チャンネル、VODサービス「J:COMオンデマンド」に加え、NETFLIXやDAZNなどのOTT=動画配信サービスも楽しめる仕様だ。

新STB「J:COM LINK」。大きさはA4サイズ。HDMI出力は1系統

J:COMが今後投入する新STB「J:COM LINK」。左下が最初にリリースされる「J:COM LINK XA401」。HDMI出力は一系統なので、映像と音声の分離出力はできない。レンタル方式となるが、料金は現状未定

発売時期は未定だが、「J:COM LINK」の第2弾製品。左が「J:COM LINK XA402」、右は「J:COM LINK XA402H」。X401からの進化点は、ドルビービジョンの映像出力が可能になったこと。XA402HはHDDを内蔵し、単体で番組録画が行なえる。HDMI出力は1系統だ

 J:COM LINKのリリースに合わせてNETFLIXと協業することになり、詳細は未定だが、STB側でVODコンテンツなどを検索・表示させる際、NETFLIXコンテンツもシームレスに表示できる仕組みを取り入れるという。なお、契約については、NETFLIXとの単独契約と差異を設けるかは、未定という。

 新STBでは、先述のアンドロイドTVに加え、Googleアシスタントにも対応しており、音声検索によって、数あるコンテンツの中から好みの、あるいは観たい番組へスムーズな誘導が可能となっている。グーグルのアンドロイドTVのプロダクトマネージャーのヴィンス・ウー氏によれば、「日本市場では2017年からサービスを開始し、以後、数々のイノベーションを進めてきており、スマホやIoT機器などさまざまなデバイスとの柔軟な接続を実現してきました。現在では1000以上のプロバイダー、5000以上のアプリに対応しています。今回、そのアンドロイドTVがJ:COMのSTBに採用されて日本市場に投入されるのは、とてもうれしく思います」と語っていた。

アンドロイドTVについて語るヴィンス・ウー氏

 また、本日発表のJ:COM LINKによって、ユーザーには新たに4つのベネフィットが提供できるとしているが(J:COM 井村公彦社長)、中でもステレオサウンド ONLINE読者の皆さんが興味をひくのは、「高画質・高音質」の部分になるだろう。

J:COM LINKの特徴を説明する井村公彦社長

 そこでの注目が、本日発表されたNETFLIXとの業務提携だ。同社は、現在では190ヵ国以上でサービスを展開し、ユーザーは1億5000万人を数えるという。何よりも、クリエイターが届けたい物語(ストーリー)を一番に考え、それをハイクォリティでユーザーの元へ届けることを主眼にしており、それによる感動体験の提供をなによりも重視している。

NETFLIXのグレッグ・ピーター氏

会見の2部では、井村社長とピーター氏のトークショーも行なわれ、お互いの思想や企業理念に共感を示していた

 最近話題の「全裸監督」は、日本のみならず海外(特にアジア圏)でも高い人気を誇っているそうで、多くの国で人気ベスト10にランクインしているという。そうしたコンテンツを、より広くユーザーに届けるために今回、J:COMとの提携に至ったそう。そこには、J:COMの持つ、全国各地に配置されたスタッフによる、きめ細かい導入支援(設置、設定など)も、決定を強く後押ししてくれたそう(NETFILX プロダクト最高責任者 グレッグ・ピーター氏)。

J:COM LINKを使って、家庭内の機器(エアコン、webカメラ)を遠隔操作したり、番組の音声検索の模様を寸劇で紹介するJ:COM リビング体験

84型の4Kテレビを核にしたJ:COM シアターのデモ。ドルビーアトモス対応の7.1.4システムで、4K/HDR&アトモスのコンテンツが体験できる(天井スピーカーはイネーブルドスピーカーで対応)