9月1日正午に開局したBS日テレ4Kチャンネル。先日その放送開始に関連した記事をアップしたところ、予想を遙かに超えるアクセスをいただきました。みんなそれくらい4K放送に関心を持っているのか、はたまた『ももクロ』『BOOWY』『ブレードランナー2049』というワードがバズったのか……。

 何はともあれ、4K関連記事への関心が高いというのは嬉しいので、引き続きBS日テレ4Kについて少々補足を。

 まずは今週末(8日19:00〜)放送の『ブレードランナー2049』。前回の記事で、UHDブルーレイのシネスコ画角よりも情報が多いフルフレーム版で放送されるかも、と書きましたが、その可能性がきわめて高いと予測しています。

 なぜなら現在BS日テレ4Kで流れている告知映像がフルフレーム版なのです。実際にその告知を録画して、UHDブルーレイと比べてみたから間違いなし。

 デッカードが暗闇からブラスターを構えて登場するシーンでは、頭の上の空間が広いし、背景の窓も全体が見えている(UHDブルーレイでは窓の上側が見切れている)。さらにBS日テレ4Kではブラスターを持つデッカードの手の中指、薬指まで写っています。

 また本編後半、Kがホログラムの巨大ジョイと会話するシーンでも、UHDブルーレイではジョイの頭が見切れているのに対し、BS日テレ4Kでは上に空間ができて、脚も膝下まで現れている。間違いなく上下の映像が増えているのです。

 予告編だけフルフレーム版にするとは思えないし、きっと本編もこの画角で放送してくれるでしょう。なので、まずは8日の本編を予約して、映画全編の印象がどう変わるかを楽しんでみてはいかがでしょう?

 『ブレードランナー2049』については、ムービープラスでも2Kのフルフレーム版が放送されたということで、ひょっとしたらテレビ放送用のマスターは2K/4K問わずフルフレーム版になっているのかもしれません。そのあたり、一度マスターを管理しているソニー・ピクチャーズに話を聞いてみたいものです。

 ちなみにBS日テレ4Kの印象としては、スタジオ収録番組は解像感をしっかり出した、かっちりした映像かなと感じています。

 チェックしたのは1日12:00〜の『4K放送はじまるよ! ももクロがキテます?』と、19:00〜の『スタートダッシュ!! ももクロ仕立て』のふたつ。

 12:00〜の番組は観客のいないスタジオからの生放送で、ライティングもしっかりしていて、きらびやかな衣装や色の再現など4Kらしいクリアーなもの。メンバーのアップも、肌のつやなど綺麗すぎるのでは(?)と感じたほど。

 19:00〜はもっと大きなスタジオでの収録だったようで、昼間の番組よりは若干鮮明さは落ちるけど、4Kらしい情報量と、美しい色やしっかりしたコントラスト感が楽しめます。ちょっと気になったのは、ロケの映像(屋外の釣りのシーンなど)でメンバーの顔色が赤に転んでいたこと。

 スタジオシーンでは普通だったから、カメラの違いか、編集作業なりHLGの扱いなりに起因するものだと思うけれど、せっかくなら、ももクロメンバーの透き通るような肌色をキープして欲しかったですね。

 1日21:00〜に放送されたBOOWYの『1224-THE ORIGINAL-』はざっと見ただけですが、照明の厳しいライブ映像ながら、結構黒も安定していた様子。これはぜひ、布袋寅泰さん本人にStereoSound ONLINE視聴室で体験してもらいたいところです。(文:泉 哲也)

●9月8日追記
 今しがたまでBS日テレ4Kの放送をチェックしていましたが、残念ながら本編放送はフルフレーム版ではありませんでした。予告篇と本編でなぜ画角が違うのかは謎なのですが、とにかく読者の皆様お騒がせして申し訳ありませんでした。BS日テレ4Kの映画担当者さん、次回に期待してますよ!