オルトフォンから、無垢単結晶ダイヤモンド・カンチレバーを使用したMCカートリッジの新フラッグシップモデル「MC Anna Diamond」が発表された。価格は¥1,080,000(税別)で、8月の発売を予定している。

 同社は昨年、創業100周年を記念したMCカートリッジ「The MC Century」(¥1,260,000、税別)を世界限定100個で発売した。今回のMC Anna Diamondは、オルトフォンの新たなフラッグシップとして位置づけられ、ダイヤモンド・カンチレバーの特性に合わせて内部を一新。MC Annaをベースとしつつも、Centuryの技術を全面的に取り入れて新たに生まれ変わった究極のMCカートリッジとなる。

 MCAnna Diamondの主な特徴は以下の通り。

●無垢単結晶ダイヤモンド・カンチレバーを採用
 MCAnna Diamondは、100周年記念モデルのThe MC Century譲りの無垢単結晶のダイヤモンド・カンチレバーを採用。この技術に心底惚れ込んだ、開発者であるライフ・ヨハンセン博士は、コスト度外視の限定モデルThe MC Centuryが示した「正統な音」を忠実に再現した、新たなフラッグシップとしてMC Anna Diamondを生み出した。

●SLM成形のチタンハウジングとTPEボトムカバーによる複合防振
 ボディハウジングは、最高硬度のチタン粉末をソフトウェア制御されたマシンでレーザー焼結する三次元的な立体成型(SLM=セレクティブ・レーザー・メルティング)テクノロジーによって作成。高精度かつ軽量で、優美な曲線を描くボディに仕上げた。さらに、TPE(サーモ・プラスティック・エラストマー)と呼ばれる軟質素材を成形したボトムカバーを装着し、プレイヤーやレコード盤面から上がってくる振動への対策を行なっている。

●洗練され進歩した空芯コイルとダンピングシステム
 ムービングコイルには、特別に設計された、ハイテクポリマー素材の非磁性体十字型アーマチュア(巻芯)による空芯コイルを採用。鉄芯タイプのようにマグネットからの影響を受けることもないし、ひじょうに軽量なので、カンチレバーやスタイラスを含む振動系全体の実効質量を減少させることにも貢献している。

 また、十字型アーマチュアの先端はボビン状になっており、この突起部分が円筒形をしたダンパーゴムの縁に触れることでダンパーがアーマチュアを保持する力を高め、細かな角度ずれやブレを防ぐことでサウンドのステレオ的な見通しの向上・高いトランジェント特性(音の立ち上がり・立ち下がりが速いこと)を得ている。

●0.2mVの出力を実現した強力なマグネットシステム
 マグネットシステムには透磁力に優れた高品位のコバルト合金を採用し、高い磁束密度を得ているため、空芯コイルのMCカートリッジとしては高い0.2mVの出力電圧を実現した。これにより、様々なトランスやヘッドアンプ・フォノイコライザーアンプとの組み合わせも可能になっている。

「MCAnna Diamond」の主なスペック

●出力電圧(1kHz,5cm/sec.):0.2mV
●チャンネルバランス(1k1Hz):0.5dB
●チャンネルセパレーション:25dB(1kHz)、22dB(15kHz)
●周波数特性 (20Hz-20,000Hz):+/-1.5dB
●トラッキングアビリティー(315Hz、適正針圧下):80μm
●水平コンプライアンス:9μm/mN
●スタイラスタイプ:Special polished Nude OrtofonReplicant 100
●スタイラスチップ半径:r/R 5/100μm
●カンチレバー素材:無垢単結晶ダイヤモンド
●適正針圧:2.4g
●トラッキング角度:23度
●内部インピーダンス:6Ω
●推奨負荷インピーダンス:10Ω以上
●カートリッジボディー素材:SLMチタニウム
●自重:16g