累計250万部を突破した人気コミックを実写映画化した「がっこうぐらし!」のブルーレイ&DVDが、7月3日に発売される。メインキャストを務めたのは、今年TIF2019にグループ総出演を決めるなど、人気上昇中のアイドルグループ「ラストアイドル」から選抜された4名――阿部菜々実、長月翠、間島和奏、清原梨央。ここでは発売に先駆けて、出演した感想や見どころなどをインタビューした。

――映画出演&ソフトリリースおめでとうございます。まずは、オーディションの時の様子と、発表された時のことを教えてください。

間島和奏(以下、間島) オーディションは二人一組のペアで受けて、ちょうど相方が清原(梨央)だったんです。いただいた台本をもとに演技をしていくんですけど、清原はすごくいい感じで、調子よく演じているんです(笑)。でも、私は何回もやり直しがあって、ああこれはもうダメだろうなって、だんだん気が重たくなってしまって……。最後に、私何点ぐらいですか? って聞いたら「いいほうでしたよ」という返事で、「100点って言われないのは、もうダメなんだ」って思いながら部屋を出たんです。「がっこうぐらし!」は本当に好きな作品だったので、すっごく悔しくて。

 その後、3ヵ月間ぐらい結果が発表されないので、あぁ、これはもう知らないところで密かに撮影が始まっているんだろうって、落ち込んでいました。だからこそ、サプライズで結果が発表された時は、喜びもひとしおでした。

 原作では胡桃ちゃんが好きでしたけど、自分が演じるなら絶対に悠里だろうなと思うぐらい、似ているなって感じていたので、決まった時はうれしかったですね。私はどちらかと言えば、楽屋ではみんなとキャーキャーするよりは見守るタイプだし、あとはグループのリーダーでもあるので、劇中で悠里が見せるお母さんっぽいところや、みんなの心を支える立場というのは、向いているなって思いました。

 役づくりについては、私たちが置かれた特殊な状況下ということを考えて、みんなを支えながらもどこかに脆い部分があって、そうした儚さや危うげな部分も併せて表現するようにしました。

長月翠(以下、長月) 「がっこうぐらし!」へのラストアイドルからの出演発表があった時に、私は演技がめちゃくちゃ苦手だったので「ほかのメンバーが頑張ってくれれば……」って言ってしまって、とても後悔していたんです。

 メンバーには私にそっくりなキャラが居るよって言われていたんですけど、とにかくホラーが苦手だったので、原作もアニメも見られないままオーディションを迎えてしまって……。

 オーディションも、受からなかったら悔しいだろうなと思いつつも、きっと私には無理だろうなっていう不安が大きくて、いいところなく終わってしまいました。

 その後だいぶ時間が空いてから、ライブでサプライズ発表があって、バーンって画面が映し出された時に自分の名前を見つけて! 由紀約役に決まってうれしかった半面、あんなに明るくないし、かわいくもないし、真逆な雰囲気だから、お芝居は難しそうだなって、不安は大きくなりました。

阿部菜々実(以下、阿部) 私も「がっこうぐらし!」の映画をラストアイドルメンバーでやるって聞いた時は、自分はないだろうなって思っていたんです。できる自信もなかったし、メンバーの誰かが頑張ってくれればいいかな、と思っていました。

 オーディションも、ペアの人の足を引っ張らないようにしようという意識しかなくて、自分がどんな演技をしたのかまったく覚えていないんです。しかも転んで怪我までしてしまって……。つくづく運がないんだなって思っていたら、発表の時に自分の名前が呼ばれて! もう、驚きとプレッシャーしかなかったですね。でも、胡桃ちゃんは好きなキャラでしたから、決まってうれしかったです。

清原梨央(以下、清原) 映画のオーディションの話を聞いた時に、こんなチャンスはなかなかないので、絶対に獲りたいって強く思っていました。台本を何回も読み込んでからオーディションに臨んだので、間島さんに言われて少し恥ずかしいんですけど、結構、自信満々でできたと思います。普段は緊張しやすいタイプなんですけど、かなり落ち着いてできたので、発表が楽しみでした。けど、発表までがほんとうに長くて(笑)。

 どこかで撮影が始まっているんじゃないかって思っている時に、ライブでサプライズ発表された時は、本当にびっくりして! しかも美紀役ですから! 最初に思ったのは「あっ髪切らなくちゃ」でしたけど(笑)、美紀ちゃんは一番好きなキャラだったので、楽しくできました。

――次に役についてお聞きします。印象に残っているシーンはありますか? 間島さんからお願いします。

間島 実は、悠里には映画オリジナルのシーンが追加されているんです。めぐねえの部屋に行って、みんなの様子を逐一報告するというところです。そこでのお芝居は、台本をいただてからずっと悩んでいて、監督ともたくさん話し合いをしました。少しネタバレすると、お墓参りに行って報告をするという雰囲気で、めぐねえへの強い想いを表現しつつ、悠里自身のもろさを出さないように、気丈にいることを意識したお芝居を心がけました。

――長月さん演じる由紀はムードメイカーという役割を持っていますが、2カ所で印象的な表情を見せます。

長月 そうですね。後半のシーンについては、由紀の中でも特にたいせつなものになるので、そこへ向けて自分の中のモチベーションというかテンションを高めていこう、と監督とも話し合って作り上げていきました。ほぼ順撮りだったのも効果的でした。

 どういうテンションにすれば、せつなく見えるのかということを考えてのお芝居でしたけど、みんなの気持ちがとても揃っていたのでやりやすかったですね。映像についても、光の入り方などがほかのシーンと異なっていて、すごく素敵な仕上がりになったなと思います。

――阿部さんの演じた胡桃と、清原さんの美紀は、武器を手にアクション全開でゾンビと戦っていました。まずは阿部さんからアクションの感想をお願いします。

阿部 胡桃役に決まった時に、アクションができると思って、すごくうれしかったのは覚えています。でも、シャベルでゾンビを倒すっていうのは見たこともないし、やったこともなかったので、始めは苦戦しましたね。ただ、(ゾンビ役の方と)息を合わせてのアクションはいい経験になりましたし、やっていてとても楽しかったです。

清原 初めてバールを手にして構えた時は、自分でもカッコ悪いなーって思うぐらいサマになっていなくて……。佇まいからもう苦戦しました。でも、ゾンビたちを倒していくのは、とっても楽しかったです。一番は、胡桃(阿部)ちゃんと一緒に倉庫の中で大勢のゾンビに立ち向かっていくシーンです、ぜひ。

――それでは、皆さんが思う見どころを紹介してください。

清原 「がっこうぐらし!」が好きな方、ラストアイドルが好きな方など、いろいろな方に観ていただけるように、愛情を込めて作った、自信を持っておススメできる作品になりました。もう全編が見どころです。劇場公開時もたくさんの方に観ていただきましたけど、こうしてパッケージなったことで、さらに多くの方に作品を届けられるようになりました。皆さんの記憶に残る作品になれたらうれしいです。

阿部 ほのぼのからのホラーというギャップが一番の見どころになると思います。加えて、メインキャスト4人が学園生活の中で培っていく友情とか、生き残るために頑張る強さなど、いろんな感情が味わえる映画になったと思います。たくさんの人の愛が詰まっています。観て損はありません。たくさんの人に観てほしいです。

長月 青春映画なのかなと思いきや、気持ちがどん底に落ちていく衝撃的な展開が待っています。けど、そうした中で育まれていく友情とか、みんなが頑張っている姿に、観てくださる方が心を動かしてもらえたらと思います。絶対に観てほしいです。

間島 とにかく、シーンシーンの作り込みがすごくきめ細かいんです。たとえば、めぐねえが授業するシーンでの講義内容が感染症についてだったりします。そうした部分――出てくる小道具なども含めて――の作り込みやこだわりを、DVDで何回も観て、見つけて、楽しんでほしいなって思います。

――では、最後にラストアイドルとしての目標をお願いします。

清原 グループとしては、少しずつ階段を昇っている状態で、団体行動とか挑戦を通して一人ひとりにもっと頑張らないといけないという意識が芽生え始めてきたと思います。これからも着実に冷静に、一歩一歩爪痕を残しながら、上がっていきたいです。

阿部 52人体制になって、できることがすごく増えた気がします。いろんな場所で、メンバーそれぞれが得意な分野を活かして活躍していける、そういうグループになりたいです。加えて、知ってくださる方を増やして、たくさんの方に愛されるグループになることも目標の一つです。

長月 いろいろなところで活躍できて、メンバーがなんでもできるような、何でも屋さんみたいなグループになっていけたらいいなって思います。

間島 グループとしては、いますごくいい流れに乗っているというか、やっとアイドルとして大きくなっていく心構えができてきたと思うので、その流れをうまくつかまえて、同時にいろいろな方々のお陰でいまがあると思うので、感謝の気持ちを忘れず、これからも頑張っていきたいと思います。

『がっこうぐらし!』
7月3日(水)ブルーレイ&DVDリリース、同時レンタル開始
【ブルーレイ】¥4,700(税別)
【DVD】¥3,800(税別)
【発売・販売元】NBCユニバーサル・エンターテイメント
(C)2019映画『がっこうぐらし!』製作委員会