先ほどお知らした通り、ロジクールからeスポーツ向けヘッドセットブランド「ASTRO Gaming」の新製品が発表された。ここではその新製品発表会の様子を紹介したい。

●今回の新製品ラインナップ
「ASTRO A50+BASE STATION」 ¥37,750(税別、8月1日発売)
「ASTRO A40 TR Headset」 ¥18,880(税別、6月27日発売)
「ASTRO A40 TR Headset 10th Anniversary EDS」 ¥18,880(税別、6月27日発売)
「ASTRO MixAmp Pro TR」 ¥18,750(税別、6月27日発売)
「ASTRO A40 TR Headset/ASTRO MixAmp Pro TR」¥31,250(税別、6月27日発売)

「ASTRO A40 TR Headset」(左)と「ASTRO MixAmp Pro TR」(右)

 まず、株式会社ロジクール クラスターカテゴリーマネージャーの榊山大蔵氏が今回のラインナップについて解説してくれた。

 最新ゲームで使われているサウンドはどんどん進化しているが、それを再生する環境は必ずしも理想的とはいえない。そのためサウンドエンジニアが狙った効果をユーザーが楽しむのは難しい。しかしヘッドセットを使えばそれが可能になるわけで、榊山氏としては「本当のゲームサウンドは、ヘッドセットで聴いて欲しい」と願っているようだ。今回のラインナップはそれを実現するためのアイテムなのだろう。

ワイヤレスモデルの「ASTRO A50+BASE STATION」

 また今回はブランド名についても大きな発表がされている。これまで「ASTRO(アストロ)」はGファミリーの一員という位置づけだったが、今後は独立したブランドとして展開するという。

 そのブランドのユーザーターゲットは、「プロ」「プロシューマー」「コア」となる。「プロ」はいわゆるプロゲーマーで、職業としてゲームに関わる人たちだ。この層には品質的な点を踏まえてA40 TR/MixAmp Pro TRのような製品を届けるそうだ。

 「プロシューマー」はプロゲーマーではないが、熱心な愛好家で競技大会に参加するスキルを持っている面々となる。ここにはA50でアピールする。「コア」は「プロ」や「プロシューマー」を目指しているユーザーで、A10などを使って欲しいという。

 それらのユーザーに満足してもらうために、A50やA40 TRでは3つの進化を実現している。それは「サウンドクォリティ」「ワイヤレス」「ユーザビリティ」だ。

 まず「サウンドクォリティ」については、「ASTRO Audio V2」技術が導入されている。新開発40mmドライバーの搭載とマイクEQのアップデートなどが盛り込まれ、明瞭な高域、豊潤な中域、低歪みの低域という、ゲーマーが求める究極サウンドを実現したそうだ。

 「ワイヤレス」はA50のフィーチャーで、帯域は安定性の高い2.4GHzとして、非圧縮伝送を実現した。音の遅延も問題にならないとのことだ。

 最後の「ユーザビリティ」はMix Amp Pro TRの端子配列などに見て取れる。本体を横長形状に変更し、入力端子を背面に揃えた。こうすることでゲーム大会などでもケーブルが錯綜することがなくなるという。またハードウェア面でもノイズの混入を防ぐような構造を工夫している。

 これらの進化は、開発陣が各製品の使われ方をリサーチして提案したとかで、実際に触ってもらうとそのよさを理解してもらえるだろうとのことだ。

 また会場にはASTROのアンバサダーに就任したk4sen氏と、Gブランドアンバサダーの岸 大河氏、さらにプロゲーミングチームCrazy Raccoonうゅりる氏も登場し、いち早く新製品を使ってみた感想を話してくれた。

 うゅりる氏は1日8時間ゲームをしているそうで、最近はPS4版『フォートナイト』を中心にプレイしているそうだ。そこで敵を見失った場合などは、音情報がとても大切なのでヘッドセットの音質は重要だと語った。

 それを受け岸氏は、「A50の音は先代のA40に比べて密度感があり、クリアーです。今で聞こえなかった音がわかって、リアリティも向上しました。サラウンドもくっきりしています。またA50はベースに置くだけで充電できるのがいい」とべた褒め。

A40 TRをベースにした10周年記念モデル「ASTRO A40 TR Headset 10th Anniversary EDS」

 k4sen氏はA40 TR/MizAm pro TRpを体験したそうだが、「デザインもスタイリッシュで、前モデルに比べて洗練されてきました。音もクリアーで、足音の定位までよくわかります。イコライザーもタイトルに合わせて使いこなしてみたい」とのこと。

 さらに、「個人的に感動したのが、ダイヤルがLEDで光るようになったこと! これまで大会などの暗い中ではダイヤルが見えずに困っていたんです。選手じゃないとわからないことまで考えてくれています」と驚きを語っていた。

 実はMixAmp Pro TRのライトアップは開発陣も苦労したポイントだったようで、榊山氏もその点に気がついてくれたことを喜んでいた。

 ゲーマーの気持ちを考えて開発されたアストロの新製品に注目だ。

左からGブランドアンバサダー岸 大河氏、Crazy Raccoonうゅりる氏、ASTROアンバサダーk4sen氏、ロジクール クラスターカテゴリーマネージャー榊山大蔵氏