TEAC(ティアック)から、コンパクトサイズのパワーアンプ「AP-505」が6月中旬に発売される。

 AP-505は、コンパクトな筐体にハイパワーのHypex社製Ncoreモジュールを搭載。ステレオ、バイアンプ、BTLと多彩なモードにより様々なセッティングが可能な点が特長だ。

 パワーアンプモジュールに高能率と高音質を両立したHypex Ncoreを採用したことで、130W×2、BTLモードでは250Wの高出力を実現。搭載するNcoreは同社がチューニングを施した専用設計で、繊細なピアニシモから力強い渾身のフォルテシモまでオリジナルの音楽表現を損なうことなくスピーカーをドライブしてくれる。

カラリングはブラックとシルバーを準備

 本体はフロントパネルのみならず、トップおよびアウターサイドパネルにアルミ材を採用し、強固なスチール製のシャシーを覆っている。重量部品により物理的に振動を抑制して、すべての回路が安定して動作できる筐体を実現している。

 コンパクトな本体は、デスクトップでも効率的な配置が可能。バイアンプやBTL接続時に左右独立で2台使用する場合でも、設置の自由度は高い。リアパネルのスピーカー端子はケーブルの取り回しがしやすいよう千鳥型に配置。本格的なスピーカーケーブルの接続を想定した設計となっている。

 また、プリアンプ部、パワーアンプ部のすべてのステージでフルバランス伝送をすることで、コモンモードノイズを徹底して排除。これにより、低ノイズでS/Nに優れた音声信号の伝送を実現したという。

 フロントエンドのオペアンプには、入力信号が持つ音楽情報を余すことなく伝えるMUSES 8820EをRCA/XLR両入力回路に使用。また入力段の電源部は、左右の整流回路を電源トランスの出口から完全に分離し、4,700μFの大容量コンデンサーを各チャンネルに4基、合計8基搭載することで理想的な電源平滑回路を実現。チャンネル間での濁りのない見通しのよい音場を再現している。

 脚部には安定した本体の接地を可能にする3点支持方式を採用。ピンポイントで本体を支えることで振動や共振を減少させ、中低域のコモリや濁りを排除し、音の輪郭を際立たせる分解能と音像定位の向上を実現しているそうだ。

入力端子はバランスとアンバランスが各1系統。STEREO/BI-AMP/BTLの切り替えは中央下側のスイッチで行なう

「AP-505」の主なスペック

●実用最大出力:
 STEREO、BI-AMP動作時=130W×2 (4Ω、1kHz、JEITA)、90W×2(8Ω、1kHz、JEITA)
 BTL動作時=250W (8Ω、1kHz、JEITA)
●定格出力:
 STEREO、BI-AMP動作時=115W×2 (4Ω、1kHz、THD 0.8%)、70W×2 (8Ω、1kHz、THD 0.8%)
 BTL動作時=220W (8Ω、1kHz、THD 0.8%)
●全高調波歪率:0.0015% (8Ω、1kHz、12.5W、JEITA)
●S/N:113dB (8Ω、1kHz、IHF-A)
●再生周波数帯域:10Hz〜50,000Hz (+0dB、-5dB、8Ω、1kHz、1W、JEITA)
●入力端子:バランス入力1系統(XLR、2番HOT)、アンバランス入力1系統(RCA)
●スピーカー適合インピーダンス:
 STEREO、BI-AMP動作時=4Ω〜16Ω
 BTL動作時=8Ω〜16Ω
●消費電力:106W(待機時0.1W以下、オートパワーセーブモード作動時)
●寸法/質量:W290×H84.5×D271mm (突起部含む)/4.4kg