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音の立ち上がりが俊敏で、音像を立体的に構築。
複雑に織りこまれた音の深みが味わえる

 ミューテックは神田榮治氏が立ち上げたフォノカートリッジのブランドである。彼はコイルの巻き枠に使われる磁性材のエキスパート(マリックの出身)でもあり、ミューテックではSS-μMという特別な合金を採用している。磁気回路はリング形状のネオジム磁石(なかでも強力なN50)のなかに発電コイルを配置する、一般的に磁石の前後にあるヨークを不要とした独創的な構造が特徴だ。

 神田氏がご高齢ということから、このたびイケダのトーンアーム製造でも知られるアイテイ工業が技術を習得して、ミューテックのMC型フォノカートリッジを手掛けることになった。ここで紹介するRM-KAGAY AKI(耀)は、その第1作目である。

 ラックスマンPD171Aを使った本誌試聴室での音は、実に印象的だった。仏アクサン(ACCENT)が監修した日本製作LPの新譜「バッハ管弦楽組曲」は含みのある繊細な音の響きが美しく、音色の描写の細やかさに驚かされる。ステレオサウンド社によるLP、石川さゆり「朝花(ギターヴァージョン)」も湿り気のある声色の純度が高く感じられ、音の立ち上がりも俊敏で立体的な構築が得られているのだ。磁気回路の特徴が音に表れた格好であるが、単純にストレートな音などではなく、複雑に織りこまれた音の深みが味わえる音なのである。ボロン製カンチレバーは音溝の振幅情報を発電回路に効率的に伝達している。歪み感が少ない音というのも特筆事項だ。

ミューテック
RM-KAGAYAKI(耀)
250,000円(税別)

●発電方式: MC型
●出力電圧: 0.4mV(1kHz、3.33cm/sec)
●内部インピーダンス: 2Ω
●適正針圧: 1.8〜2.0g
●自重: 8.3g
●針交換(発電ユニット交換): 175,000円(税別)
●問合せ先: 株式会社カジハラ・ラボ  TEL. 03(6279)6311

カンチレバーはφ0.3mmの無垢ボロン製、スタイラスはセミラインコンタクト形状。

プレーヤーにラックスマンPD171Aを使用して試聴する三浦氏。

試聴に使用した昇圧トランス
エアータイト ATH3
●問合せ先:エイ・アンド・エム株式会社

試聴に使用したレコードプレーヤー
ラックスマン PD171A
●問合せ先:ラックスマン株式会社

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