ハーマンインターナショナルから、米国のハイエンド・オーディオブランドMark Levinson(マークレビンソン)のインテグレーテッドアンプ「No5805」が発表された。価格は¥850,000(税別)で、2019年夏から発売となる。

 マークレビンソンは1972年の創業以来、その高いサウンドパフォーマンスと贅を尽くした回路素子や構成によって、ハイエンド・オーディオファンの注目を集めている。

 そのマークレビンソンに新たに加わった「No5000」シリーズは、デジタル音楽配信の普及で高音質の音楽を聴く機会を得た音楽ファンに、同社のサウンドクォリティを楽しんでもらいたいという想いから企画されている。

 今回登場したNo5805はその第一弾として、アナログディスクからデジタル音楽ファイル、ストリーミングまで、あらゆる音楽ソースをマークレビンソンのサウンドクォリティで再生可能できるようになっている。

 同社の伝統的技術である、フルディスクリート構成、ダイレクトカップリング、デュアルモノーラル構成のクラスAプリアンプ回路と、125W出力のクラスABパワーアンプ、PrecisionLink II DAC、MainDriveクラスAヘッドホンアンプを搭載。

 さらに、大胆で新しいインダストリアルデザイン、PurePath回路、およびMM/MCフォノステージに加えDSD、AptX HD、MQA再生機能を搭載することで、新たなマークレビンソンサウンドを生み出している。

 No5805の主な特徴は以下の通りだ。

●マークレビンソン伝統のPure Directシグナルパスの設計思想に基づいたフルディスクリート、ダイレクトカップリング、デュアルモノーラル・ラインレベルの回路構成

●3系統のアナログ入力(バランス×1、アンバランス×2)は独立したスイッチング・リレーを装備。RCAのプリ出力(可変)も備え、システム拡張にも柔軟に対応

●No500シリーズで好評を得ているPure Phono思想を継承した、新開発フォノイコライザーを標準装備。MM/MCのゲインコントロールとサブソニック・フィルターのON/OFFはセットアップメニューから可能。また、使用するカートリッジに合わせた負荷容量(MM)と負荷抵抗(MC)の調整は、リアパネルに配置されたディップスイッチにより設定操作できる

●プリアンプ部と同様に、伝統のフルディスクリート、ダイレクトカップリングを採用したAB級パワーアンプ部は、500VAもの大容量電源トランスを搭載することで、広大なダイナミックレンジを確保。8Ω負荷時125W/ch(4Ω負荷時250W/ch)の出力を確保。2Ω負荷でのドライブにも対応する

●PrecisionLink II DACを採用。最新のESS Sabre 32ビットD/Aコンバーターと、独自のジッター低減回路を組み合わせたフルバランス、ディスクリートコンバーターがデジタル回路部の中核を構成

●4系統のデジタル入力(光×2、同軸×1、USB×1)を備え、PCM(384kHz/32ビット)とDSD(2.8/5.6/11.2MHz)のデジタルファイル再生に対応。MQAファイルの再生にも対応

●AptX HD対応のBluetoothレシーバーを搭載

●本体とPCを直接接続することで、専用のWebページから各種設定やソフトウェアのアップデートが可能

●25mm厚のフロントパネルや砂時計型のノブはアルミを削り出し、ブラスト加工&アルマイト処理を施した高品位な仕上げ。フロントディスプレイにガラスを採用するなど、 新世代No5000シリーズにふさわしい素材を採用

「No5805」の主なスペック

●入力端子:バランス入力(XLR)×1、アンバランス入力(RCA)×2、フォノ入力(MM/MCそれぞれ)×2、デジタル入力×4(光×2、同軸×1、USB×1)
●出力端子:アンバランス出力(RCA/可変)、ヘッドホン出力(6.3mmステレオ標準ジャック)×1
●出力:125W RMS/ch@8Ω、20Hz〜20kHz
●出力インピーダンス:0.098Ω以下(20Hz〜10kHz)
●周波数レスポンス:2Hz〜20kHz
●S/N:103dB以上(20Hz〜20kHz、A補正)
●対応デジタルフォーマット:リニアPCM 32〜384kHz/32ビット、DSD 64〜256(2.8MHz〜11.2MHz)
●デジタルプロセッシング:MQAデコーディング、7通りのPCMデジタルフィルター、352.8kHzおよび384kHzへのアップサンプリング、4通りのDSDデジタルフィルターを選択可能
●Bluetooth対応コーデック:AAC、AptX、AptX HD、AptX LL、MP3、SBC
●消費電力:70W(スタンバイ時0.4W以下)