来年の東京オリンピックを控え、昨年12月1日に開始された新4K8K衛星放送に注目が集まっている。そんな中、昨年6月の段階で、いち早く4Kチューナー内蔵テレビをリリースし、大きな話題となったのが東芝レグザ。実際にその反響は大きく、4Kチューナー内蔵テレビ市場で10ヵ月連続のトップシェアを獲得。現在の4Kレグザの販売のうち、97%が4Kチューナー内蔵機となっているというから驚きだ。
そもそも東芝レグザは、画質に関しては全モデルに共通する基礎的な要素としてこだわってきた歴史がある。そのうえで、いまテレビがどのような使われ方をするのか、あるいはどのように使ってほしいのかを真剣に考え、グレード別に搭載する機能を適宜盛り込んできた。
特筆したいのはテレビに録画機能を積極的に盛り込んだところだ。つまり、ユーザーが放送時間にしばられない「タイムシフト」視聴を大きく進めてきたが、さらに放送番組をまるごとキャッシュ(貯める)という「タイムシフトマシン」機能に至り利便性を圧倒的に高めた。「テレビ番組をキャッシュし、好きなときに好きなように観る」という昨今のテレビの再生スタイルを作り上げたのは東芝レグザといってもよい。
そのレグザの新製品シリーズとして、液晶モデルの3シリーズ10モデルが発表、6月上旬から下旬にかけて一挙発売される。43型から65型まで、すべて4Kチューナーを2基搭載した「4Kダブルチューナー」仕様になっているのが最大の特徴だ。さらに従来は最上位ラインだけに採用されていた「タイムシフトマシン」機能をセカンドラインにまで搭載させてきたのが注目点である。
シリーズ最上位のZ730Xシリーズは、65型、55型、49型、43型の4サイズ展開で、65型のみ正面コントラストに優れるVA型液晶を、55型以下はIPS型液晶を採用している。いずれもパネルの後方にLEDバックライトを配置した「全面直下型LED」仕様となる。
前述のタイムシフトマシン機能も当然搭載されており、別売りのHDD内に地上デジタル放送6チャンネル分をまるごとキャッシュできる。しかも録り貯めた膨大な番組の中から、ユーザーの嗜好に合わせて、「見たそうな番組」をAI(人工知能)がおすすめしてくれる「AIレコメンドシステム」を新規開発、「みるコレ」機能内に入れ込んだ。また、「みるコレ」の機能である「おまかせ録画」は、新4K衛星放送も対象となり、地デジ、BSデジタルに加えて、4K衛星放送も自動録画をサポートする進化を遂げた。「みるコレ」を使ううえで操作性の肝となるGUI(ユーザーインターフェイス)もより見やすく改善され、6月に予定されているファームウェア更新で、既存モデルも含めて、新デザインに変更される。
最上位は「史上最高の映像エンジン」を搭載
画質面では、レグザでは特に映像エンジンに強いこだわりを持ち続けているが、Z730Xでは、「レグザ史上最高の映像エンジン」と謳う「REGZA EN-GINE Professional」を搭載。AI超解像技術で深層学習技術を採用し、シーンに合わせて適応的な超解像処理を行ない、低ノイズかつ精細な高画質を得るという。
セカンドラインのRZ630Xシリーズは50型と43型の2サイズ展開で、前述した通りタイムシフトマシン機能を搭載する点がポイント。しかも2Tバイト容量のUSB HDDが同梱され、買ってすぐにタイムシフトマシン機能を使うことができる。
なお、気になる有機ELテレビの新型モデルは、今後発表される予定とのこと。続報を待ちたい。
HiVi編集部・辻
4K LCD DISPLAY
TOSHIBA
65Z730X
オープン価格
(実勢価格35万円前後)
6月上旬発売予定
●画面サイズ:65型●パネル:液晶●解像度:水平3840×垂直2160画素●内蔵チューナー:地上デジタル×9、BS/110度CSデジタル×3、4K BS/110度CSデジタル×2●接続端子:HDMI入力4系統、デジタル音声出力1系統(光)、USBタイプA 4系統、LAN 1系統 他●寸法/質量:W1451×H910×D337mm/27kg(スタンド含む)●問合せ先:東芝テレビご相談センター TEL 0120-97-9674
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