5月9日、東京・原宿クエストホールにて“映画『貞子』 「撮ったら呪われる!?」完成披露試写会イベント produce by Sadako”が開催された。

 見ると1週間後に呪い殺されるという“呪いのビデオ”の恐怖を描いた、中田秀夫監督による映画『リング』(1998年)から、20数年。同作はジャパニーズ・ホラーの金字塔と評され、長い黒髪で白いワンピースをまとった怨霊・貞子は恐ろしさを世界に轟かせた(雑誌『ニューズウィーク日本版』2019年4月30日号の“世界が尊敬する日本人100”にも選出。もちろん怨霊界では初の快挙)。今回の作品も中田監督がメガホンをとり、『リング』『リング2』(99年)にも出演していた佐藤仁美も登場。さらに心理カウンセラーのヒロイン・秋川茉優役には池田エライザが抜擢された。

 会見には中田監督、池田エライザ、佐藤仁美のほか塚本高史、清水尋也、姫嶋ひめかも登場。5月24日の全国公開に向けて、期待を煽った。ここでは特に池田エライザの登場箇所をフィーチャーしてお送りしたい。

 ヒロインを演じるに至ったきっかけには、「私は本当にホラーが苦手なので、幼少期に『リング』の洗礼を受けて、たとえば地方に行った時はテレビに布をかけるぐらい、テレビやブラウン管が怖かったんです。台本をいただいたときには、すぐに読んでお返事しなきゃいけないんですけど、2、3日かかりました。読んでみると、ただ怖い映画というわけでなくて、ヒューマンドラマというか、いままでの『リング』とは一味違う幽霊模様というか、人間模様が描かれていて。勇気を出して挑戦しました」、そして中田監督の印象については「私たちが現場に入る頃には、監督がそのシーンに没入していらっしゃる。その姿を見て、もっと上に上に這いつくばっていこうと思いました」と述べた。

 ここで事前に書き込んだ「令和時代に、きっと(   )が来る”」というフリップを、6人が一斉に披露。中田監督は「きっとCOOL」、塚本は「バスケ」、清水は「バンドブーム!!」、姫嶋は「TIK TOK」、佐藤は「結婚」を(   )に当てはめた。そして池田エライザはといえば、「民族楽器」。「何も浮かばなかったので、趣味を書かせていただきました。ハンドパン(手で演奏するスティール・パン)とか叩くんですけど、ずっとおかしいなと思っていることがあるんです。楽器をやる時にギターとかピアノとかってかっこいいと思うけど、世界中には本当にいろんな楽器があるんですよ。ひとつひとつがすごく素敵な音がするので、好きな音の楽器を集めてみようということで、最近は民族楽器にハマっています。ぜひみんなにも好きな音を探して民族楽器をやってほしいなという思いも込めました」。

 全ワールド・ミュージック・ファン、そしてタブラ、シタール、ウード、セルパン、ディジリドゥ、アルパ、ジェンベ等いろんな楽器に携わっている音楽家を片っ端からとりこにするような発言に、ぼくの心は沸いた。

 と思っていたら突如、出演者の足元にあるパネルより貞子が登場。日本を代表する怨霊の登場に場内がざわめく。貞子はあくまでもポップに観客の声援に応え、キャストとのフォトセッションにも参加し、さわやかに会場を去った。

映画「貞子」
5月24日(金) 全国ロードショー

<キャスト>
池田エライザ 塚本高史 清水尋也 姫嶋ひめか 桐山漣 ともさかりえ 佐藤仁美
<スタッフ>
原作:鈴木光司「タイド」(角川ホラー文庫刊)
監督:中田秀夫 脚本:杉原憲明
配給:KADOKAWA
(C)2019「貞子」製作委員会

<あらすじ>
心理カウンセラーの秋川茉優(池田エライザ)のもとに、ひとりの記憶障害の少女が入院してくる。やがてその少女は、1週間前に公営団地で起きた放火事件の犯人・祖父江初子(ともさかりえ)が人知れず生み育てていた子供であることが判明。少女と真摯に向き合う茉優だったが、次第に彼女のまわりで奇妙な出来事が起こり始める―。
一方、WEBマーケティング会社に勤める石田祐介(塚本高史)の勧めで動画クリエイターとなった、茉優の弟・和真(清水尋也)はアクセス数の獲得に焦るあまり、心霊動画を撮ろうとその火災跡に忍び込むが、動画をアップしたのちに消息を絶ってしまう。茉優は拡散された動画を探し出し、再生してみると、和真の背後に長い髪の女が立っていて…

【映画公式サイト】 https://sadako-movie.jp/
【貞子公式Twitter】https://twitter.com/sadako3d