BS4K放送をどうやって保存したらいいかを検証するリポートの続編です。前回から間が空いてしまいましたが、自宅ではせっせと作業を続けていました。
※直近のリポートはこちら → https://online.stereosound.co.jp/_ct/17254176
で、まずは『ウルトラQ』。こちらはご存じの通り1966年に放送されたテレビ番組で、円谷英二氏が監修を務めたことでも有名です。しかも全編35mmフィルムで制作されているという贅沢さ! 4Kで放送するには最適な素材ともいえるでしょう。メイキング特番でも、当時のスタッフが4Kの仕上がりをチェックする様子が紹介され、ていねいなレストアが行われていることがうかがえます。
ちなみに4K版『ウルトラQ』の制作過程について、円谷プロダクションにインタビュー取材ができました。そこで4K化に関連したひじょうに興味深いお話を聞くことが出来たので、近々StereoSound ONLINEでご紹介します。お楽しみに(https://online.stereosound.co.jp/_ct/17267995)。
さて本題。『ウルトラQ』は30分番組で全28話。放送を録画してみたところ本編は正味25分強でした。まずはBDメディアに何話記録できるかをチェックしてみると、その結果は以下の通り。
BD-R 4話保存で90%(20309/22454bit)
BD-R DL 8話保存で89%(40608/45552bit) ……9話保存すると101%で入らなかった
BD-RE DL 9話保存で99%(45680/46117bit)
BD-RE XL 18話保存で99%(91393/92109bit)
BD-R DLに9話保存しようとしたら101%とかなり悔しい値になったけど、DB-RE DLなら9話をほぼぴったり記録できました。BD-RE XLなら18話記録できるから、『ウルトラQ』をメディアに残すなら、ディスク容量に無駄のないBD-RE DLかBD-RE XLがお薦めです。
エピソードとしては、全28話+特番「誰も観たことがない『ウルトラQ』」(30分)で29話分になるから、BD-RE DL×3枚+BD-R×1枚、もしくはBD-RE XL×2枚に保存するのが妥当なところかも。
さて一方の『刑事コロンボ』はどうか? こちらは『ウルトラQ』に比べるとちょっとややこしいのです。
というのも、『刑事コロンボ』はエピソードによって時間が違うからです。第1話「殺人処方箋」は1時間39分で、2話は1時間36分、3〜4話は1時間15分といった具合なので、効率よくディスクに収めるというのは難しいわけ。
とりあえず第一話から試して見ると、メディアに記録できたのは以下の通り。
BD-R 1話保存で88%(19939/22454bit)……1時間39分
BD-R DL 2話保存で85%(39132/45552bit)……3時間15分
BD-RE DL 2話保存で84%(39132/46117bit)……3時間15分
BD-RE XL 5話保存で92%(847520/92109bit)……7時間1分
『刑事コロンボ』は全69話なので、BD-RやBD-R/RE DLではかさばりすぎて現実味がない。ここは腹を決めてBD-RE XL一択ですね。それでも1枚に収まるのは5話前後なので(後半は1エピソード1時間13分くらいなので、これなら6話記録できるはずだけど)、メディアは13〜14枚必要になるでしょう。
ちなみに今回の4K版『刑事コロンボ』は、初めてオリジナルの順番通りに放送されている回ではないかと思っていますが、どうなんでしょうか?
というのが(さすがに最初の放送の頃はわからないけれど)、2009〜2010年のBSプレミアムの放送も録画しており、そのディスクを調べてみたら、第1話の「殺人処方箋」は2010年の放送では60話だったし、人気作の『別れのワイン』はオリジナルでは19話なのに前回は38話といった具合です。つまり、4K版『刑事コロンボ』は、オリジナル通りの順番で放送されているという意味でも貴重なコレクターズアイテムということです。
というわけで、『ウルトラQ』『刑事コロンボ』をコレクションに加えるにはBD-RE XLがそれなりの枚数必要ということが分かりました。さっそくあの巨大ECサイトや家電量販店で価格をチェックし、最終的にはある家電量販店で特価で販売されていた11枚組のソニー製BD-RE XLを購入した次第。
その時の価格は11枚で¥6,000(税別)でしたが、キャンペーン期間中で20%ポイントバックだったので、実質¥4,800(税別)つまり1枚当たり¥470くらいで手に入ったと信じております。
で、『ウルトラQ』用に2枚、『刑事コロンボ』用に14枚と仮定すると合計16枚のBD-RE XLが必要になるわけで、メディア代金は¥7,520(税込)くらいという結果に。まぁ4Kクォリティで保存できるんだから、これくらいは当然でしょう。
ちなみにデータ量としては二つ合わせて1Tバイトくらいのはず。ということは、外付けUSB HDDを購入してそっちに残す手もあったかも。USB HDDならダビング10のまま保存できたし、そう考えると『ウルトラQ』&『刑事コロンボ』専用HDDにしてもよかったなぁ。
個人的には、4Kエアチェックはまだまだ続きそうだから、どのメディアに残すのが一番コストパフォーマンスがいいかもじっくり考えなくてはなりませんね。