京都発のアイドルユニット・ミライスカートが、ミライスカートの日=ミラミラの日でもある3月3日に、ホームでもある京都CLUB METROでワンマン「ミラミラの日 ワンマンライブ~ミライスカート前進ミラッ!↑~」を開催。約1年半ぶりとなる新曲の披露を交え、Wアンコールに応え、全17曲、2時間にも及ぶ魅惑のステージを作り上げた。

 今回のスタートは少し遅めの14:30。日本列島を西から東へと、少し早めの桜雨が覆う、少し肌寒い気候ではあったが、会場には多くのファンが駆け付け、始まる前から熱い熱い熱い気を発していた。

 定刻の14:30、恒例の「オーバーチュアー」に続いてのオープニングナンバーは、現時点での最新曲「逆境ガール」だ。2月の東京定期では「逆境って何なん!」と、我々ファンの不安を見事に吹き飛ばす安定感を見せ、かつ原田氏が記事にしたように、その歌声は高域までスッと伸びる煌びやかな輝きを放ち、抜群の笑顔と、かつてを凌駕する圧倒的なパフォーマンスで、オーディエンスを虜にしていく。これがミライスカートだ、これが児島真理奈だと、訴えかけんばかり迫力だ。

 以後も(細かい曲名は省くが)、ザ・ミライスカートのレパートリーが紡がれていく。2017年9月のAKIBAカルチャーズでの定期ラスト以降、ミライスカートの30分以上のステージを見る機会の少なかった各地(主に東京・関東)のファンにとっては、極上の時間、空間を彼女と共有できる喜びに、感極まったのではないだろうか。

 しかも、「Melody」や「コ・イ・ハ・カ・プ・チ・ー・ノ」(ヤスは初めて生歌を聴いた)といったアウェイでは歌う機会の少ない曲をじっくり聴けたのは、千福万来といった趣であろう。

 中盤には、予告のあった芸(フリップ芸)も披露された。テーマは「ミライスカート京都化計画」だ。「最近、京都感が少なくありませんか?」というフリに続いて、彼女が思う(ミライスカートの京都化)強化策の数々が披露された。会場のファンを置いてけぼりにしても、どんどん話を進めていくさまは、さながら暴走機関車。個人的に面白かったのは、「ミライスカート」→「未来袴」へと改名し、日本のみならず、海外、特にアジア圏への浸透を図ろうという改名案(他の案件は割愛・笑)。

 そして、待望の新曲発表だ。まずは自作(?)のビデオが上映され、その経緯が紹介される。ミライスカートは、3月1日に情報解禁されたばかりだが、広島に本社を置く老舗の食品会社・田中食品の中でも伝統のあるふりかけ「旅行の友」のイメージキャラクターに任命されており、その名も「ふりかけ大使」として、同商品を日本のみならず世界中へ(すでに世界中で発売されているという超絶的に有名なふりかけ)PRする、という大役を担っているのである。発売開始から1世紀を超えている大御所なのである。その一環として制作されたのが、新曲となるその名も「旅行の友」というわけだ。そして児島は本PR業務のプロデューサーも兼任しており、楽曲や衣装の制作の手配を実際に行なったそうで、曲については、カラフルスクリームなどを手掛けている中垣沢正氏に、衣装はこれまでミラスカの衣装を担当してきたデザイナー(そういわれると、色使いに千年少女の雰囲気を感じるか)に、それぞれ依頼しているそうで、曲も衣装も、ミライスカートの雰囲気を持ちながらも、旅行の友のパッケージイメージを想起させる、ポップで明るいものに仕上がっていた。メロディはエレクトロポップな感じもあり、もぐもぐという歌詞や、少しパラパラチックな振りも含め、覚えやすく、親しみやすいのではないかと感じた次第。

 そんな衣装の初披露&新曲の初歌唱では、ファンがどぎまぎしている様子がステージ上からも視認できたそうで、「目を合わせると、逸らすのが面白かった」と語るなど、客いじりも板についてきた様子だった。

 後半はその新衣装でかわいい曲を並べ、本編ラストは「COSMOsSPLASH」で大盛り上がりのうちに終了だ。

 間髪いれずに沸き起こったアンコールに応えては、本日2度目となる新曲「旅行の友」を、フリをレクチャーしつつ披露。さすがは筋金入りのファン、ふりかけ旅行の友を手に、素早くメロディを覚え、合いの手を入れ、フリコピし、ステージ上の児島との一体感を楽しんでいた。

 が、ライブはまだまだ終わらない。再び巻き起こったアンコールに応え(Wアンコール)、児島が再々登場。正真正銘のラストは、2016年のTIF、スカイステージを大いに盛り上げた名曲「鉄則Aライン」で締めだ。

 なお、今回のワンマンでは、新曲のほかにもうれしいお知らせがあった。一つは、東京での定期公演となる東京アイドル劇場でのライブが、6月まで延長されたこと。3月は17日、4月は4月6日の東京・新宿でのミラスカバンドライブの翌日、7日の開催となる。そして、時期、場所は未定ながら、未来フェス開催の告知も行なわれた。

 結成5周年イヤーでもある今年。安定感を増してきたミライスカートの、ますますの活躍を期待したい。

ミライスカート http://www.miraiskirt.com/
児島真理奈 https://twitter.com/miraiskirt_mk
田中食品 https://www.tanaka-foods.co.jp/joy/about.html
      https://www.tanaka-foods.co.jp/news/news201903010.html