エコシステムとして8Kワールドを展開するシャープは、8Kカメラ開発にも、熱心に取り組んでいる。なにしろ8Kカメラがなければ、8K作品がつくれないわけで、8Kワールドの、まさに本当の基盤は8Kカメラなのだ。

プロシューマー向け8Kカメラのモックアップ。いわゆるミラーレス一眼のようなデザインとサイズだ

 まず、昨年に放送局、プロダクション向けにプロフェッショナル・カムコーダー「8C-B60A」を発売。実質的にはアストロデザインのOEMだ。名古屋のメーテレ(名古屋テレビ)が、民放第一号として購入してくれた。

 でも低価格と言っても小売価格880万円とあっては、なかなか広範には拡がらない。そこで自社にて、プロシューマー向けの8Kカメラを開発した。CESのシャープブース(4年振りにCES出展)では、本モックアップが入り口に飾られている。

液晶モニターは可動式。高精細映像を確認用に画面サイズも大きく

 まるでミラーレス一眼のようなスタイリング。8Kカメラは大きくて、重たいものという常識が、見事に破られた。センサーサイズとレンズマウントはマイクロフォーサーズ規格を採用する。

 つまりレンズは、パナソニックやオリンパスのマイクロフォーサーズレンズが使える。このサイズの8Kセンサーは現在ないので、自前で開発した。チップ関係も自作。8Kは自らの手で拓くという意気込みが感じられた。

 本体が30万円程度、レンズが20万円程度が商品価格のイメージンだ。詳細は4月のNABで明かす計画だ。登場が楽しみ。これを機会にこれからの高級デジカメは、8K動画が標準になろう。

昨年に放送局、プロダクション向けのプロフェッショナル・カムコーダー、8C-B60A