新4K8K衛星放送がスタートしてそろそろ1ヵ月。すっかり4K画質にも慣れ、毎日高品質な映像を楽しんでいる方も多いことでしょう。

 そんな4K放送の受信方法としておそらく一番多いのが、4K対応テレビに単体4Kチューナーを組み合わせるというパターンでしょう。そもそも4K対応テレビは数年前から発売されており、一説では国内に500万台普及しているということです。

 それもあって単体4Kチューナーの売れ行きも順調の模様。さらに年末に向けて店頭価格も下がってきており、そのほとんどが3万円を切るお値段で販売されているようです。

HDMI CEC機能はメーカーごとに独自の名前を付けていることが多い。ソニーの場合は「ブラビアリンク」と呼んでいるので、その制御機能を「入」にする。電源やボリュウムなどの基本動作はメーカーが違っても操作可能だ

 がしかし、ネット等の書き込みを見ていると、単体4Kチューナーユーザーの間で問題になっていることがひとつあるらしい。それが“リモコン2個使い問題”。

 確かに4K対応テレビと単体4Kチューナーを使っている場合、電源やチャンネル切り替え、ボリュウム調整をそれぞれのリモコンで操作しなくてはならず、面倒くさい。でも実は、単体4Kチューナーのリモコンだけでほとんどの操作ができるようになる方法があることをご存じでしょうか?

 それが「HDMI CEC」機能。CECとは「Consumer Electronics Control」の略で、簡単に言えばHDMIケーブルでつないだ機器同士を相互にコントロールする仕組です。今回の場合はテレビと単体4Kチューナーの両方でCECをオンにしておくと、チューナーのリモコンでテレビの電源連動やボリュウム調整ができるわけ(それぞれのメニューで設定する)。

 ということで、発売中の6モデルについてCEC機能が使えるかどうかを調べてみました。

東芝TT-4K100の設定メニュー。「HDMI接続設定」から「HDMI連動機能」を「使用する」にしておく

 CEC機能を搭載していたのが、アイ・オー・データHVT-4KBC、シャープ4S-C00AS1、ソニーDST-SHV1、東芝TT-4K100の4モデル。このうちソニー機と東芝機は4Kチューナーに加えて地デジチューナーも内蔵しています。4K放送しか観ないという方は少ないと思うので、CECを活用してテレビライフを楽しむならこの2モデルがぴったりかも。

 続いてこの2モデルと視聴室の有機ELテレビ、ソニーKJ-65A1がCEC機能で連動できるかを試してみたところ、どちらも4Kチューナーのリモコンでテレビの電源オン、ボリュウム調整が操作できました。

 これなら4Kチューナーのリモコンの電源ボタンを押せばチューナーとテレビの電源が入り、そのままチャンネル切り替えやボリュウム調整もできるので、通常のテレビ視聴ではほぼ不自由はないでしょう(リモコンのテンキーによるダイレクト選局はテレビ側のCEC機能オン/オフ以外に設定が必要)。

 ちなみに今回の企画のヒントをくれた東芝開発陣に聞いてみたところ、TT-4K100で東芝製テレビやソニーKJ-65A1との間でCEC機能を使う場合の設定方法を教えてくれました。同モデルのユーザーの皆さんは参考にして下さい。

CEC機能を使う場合のテレビ側の設定
東芝製テレビの場合
●「接続機器設定」⇒「HDMI連動設定」⇒HDMI連動機能を「使用する」 に設定
●「HDMI連動設定」⇒「リモコン動作モード」⇒「連動機器優先」 に設定
ソニー製テレビ(KJ-65A1)の場合
●「設定」⇒「外部入力設定」⇒「ブラビアリンク設定」⇒
 「ブラビアリンク機器制御」⇒「有効」に設定
●「設定」⇒「外部入力設定」⇒「ブラビアリンク設定」⇒
 「リモコン操作ボタン設定」⇒「チャンネルボタン追加」に設定

アイ・オー・データやシャープではCEC機能はうまく連動しなかったが、リモコン側に国内主要メーカーのコマンドがプロセットされているので。こちらを使って快適な操作を目指したい

 さてその後、東芝レグザとTT-4K100の組み合わせで、テレビのリモコンを使ってTT-4K100がどこまでコントロールできるかを確認させてもらいました。

 前述の設定を済ませておけば、テレビのリモコンの入力切替えでチューナーを接続しているHDMI端子を選ぶだけでチューナーの電源も自動でオンになり、チャンネルダイレクトボタンでBS4Kの選択も可能。もちろんチャンネルアップダウンボタンも普通に使えます。

 さらにテレビのリモコンを使ってTT-4K100の電子番組表や録画予約、録画リストから録画した番組の再生もOK。東芝純正組合せであれば、テレビのリモコンだけで、4Kチューナー内蔵テレビのような操作も夢じゃない。