ヨコオタロウ原作のコミックの前日譚を舞台化した「君死ニタマフ事ナカレ 零_改」が現在、渋谷のCBGKシブゲキ!!で上演中だ。今回再演を迎えるにあたって、脚本は原作者自らの手によりパワーアップし、登場人物たちのさらなる悲しみが描かれている。ここでは、そんなダークな展開にあって、一凛の花よろしく場に和みを与える貴重な役=ツツジを好演している黒木美紗子にインタビューした。

――ゲネお疲れさまでした。
 ありがとうございます。いまさっきのブラックエンド(こちらが新作)だけでなく、レッドエンドのゲネも終えているんですけど、ゲネとはいえキャストの皆さんのすごい熱量を感じて、気持ちがこもった素晴らしいゲネになったなと思います。

――今回は、エンドが2種類あるのも特長ですね。
 そうなんです。結構違いもあって、シーンがまるごとあったりなかったりするので、ぜひ両方のエンドを見てほしいなって思います。

――ブラックエンドでは、ツツジ大活躍のシーンもありました。
 うふふ、もちろんレッドのほうにもあるんです。私自身ヲタクなのでヲタク役を演じるのはすっごく楽しかったですよ。

――超長ゼリフでした。
 ヲタクなのでいっぱいしゃべります!

――いまさらですけど、ツツジについて紹介してください。
 とにかくヲタクな中学生の女の子なのです。ただ、現実世界ではうまく生きられないので、現実逃避の手段としてゲームを大事にしていて、ゲームが心の拠り所になっているんです。なので、いつもスマホを手にしているし、怖いときにはスマホをぎゅっと握ったり、急にゲームの説明を始めちゃったりするんです。

――そういえば、「クォンタム~」とも「ジゴマ」とも声が違いました。
 今回は自分に近いヲタク役なので、地声に近い感じでお芝居しています。ツツジの声が地に近いというか、地ですね(笑)。

――では、黒木さんの見どころを教えてください。
 今年出演させていただいた作品の中では、「ヨルハ」と同じぐらい気合を入れて臨んでいる舞台でございます。それも私だけでなく、座組全員が同じ気持ちでやっていて、それこそ一公演一公演、命をかけて、ものすごい熱量で演じていますので、各キャラクターの生きざまに注目しながら見てほしいなって思います。どのキャラも、必至に役を生き切っていますし、加えて、メインキャスト設定はみんな中学生だということも忘れずにいてほしいです、ぜひ。

――お知らせがあれば。
 ありがとうございます。「君死ニ~」が終わったら、12月19日からアリスインプロジェクトの「アドリブ心理劇ドナー・イレブン」に出演させていただきます。そちらも、よろしくお願いします。

「君死ニタマフ事ナカレ 零_改」
12月9日(日)まで、渋谷CBGKシブゲキ!!にて上演中
<キャスト>
植田慎一郎/花奈 澪/清水 凜/斎藤直紀/雛形羽衣/土井裕斗/黒木美紗子/荘司真人/兼田いぶき/細川晃弘/村田 恒/増田朋弥/町田尚規/門野 翔/松川貴則/舞川みやこ/荒井愛花/大野 愛/小栗 諒/菊田大輔
<スタッフ>
原作:ヨコオタロウ
脚本・演出:松多壱岱
音楽:岡部啓一(MONACA)
制作プロデューサー:小林諸生(シーメディア)
プロデューサー: 関谷マコト(ILCA)、松多壱岱(DEARSTAGE)、鈴木正博(アリスインプロジェクト)、東川真之(SANETTY Produce)
エグゼクティブ・プロデューサー:岩﨑拓矢(ILCA)
<主催>
舞台「君死ニタマフ事ナカレ 零_改」製作委員会

公式サイト https://www.kimishini-zero.com/kai/
黒木美紗子 https://twitter.com/96ki33ko