ベルリン・フィルの自主レーベルである「ベルリン・フィル・レコーディングス」が11月5日、2018年秋・冬に発売する新作3タイトルの発表会を開催した。ピアニスト内田光子氏と『管球王国』筆者の新 忠篤氏のトークセッションも盛り込む豪華な内容となった。

『マーラー:交響曲第6番』
サー・サイモン・ラトル(指揮)、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
2CD+Blu-ray(キングインターナショナルKKC 9351/3)日本語帯・解説付き
¥9,000+税

『ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集』
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、サー・サイモン・ラトル(指揮)、内田光子(ピアノ)
3CD+2Blu-ray(キングインターナショナルKKC 9372/6)直輸入盤、帯・解説付き
¥10,000+税

 『マーラー:交響曲第6番/ベルリン・フィル&ラトル』は、サー・サイモン・ラトルがベルリン・フィル首席指揮者として今年6月に最後に行なった定期演奏会と、1987年の両者初の演奏を収録。31年間を隔てた指揮者とオーケストラとの関係の成熟を聴くことができる。2CD+1BDのパッケージでBDには最終演奏会の映像、ラトルとベルリン・フィルの軌跡を辿るドキュメンタリー、96kHz/24bitのハイレゾ音声が収められる。

 ラトル指揮、内田光子独奏による『ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集』は2010年の演奏で3CD+2BDの構成。BDは48kHz/24bit・ハイレゾ音源と演奏会映像を収録。内田氏と、かつてオランダ・フィリップス・クラシックス社副社長を務めた新氏が登壇し、内田氏が名声を高めたフィリップスにおけるモーツァルトのピアノ・ソナタ録音時のエピソード、生演奏が持つ生命力、ソロ演奏家とオーケストラとの緊密な関係を語り合った。

内田氏(右)は新氏(左)とのトークセッションでベルリン・フィルが持つ稀有な力、演奏の一回性などについて語った。

 『フルトヴェングラー 帝国放送局(RRG)アーカイヴ1939−45』は1987年と1991年にソ連から返還されたテープからベルリン・フィルが新たに96kHzサンプリング。22枚組SACD/CDハイブリッド盤+日本のみの初回特典ボーナスDVDでリリースされる。

 いずれのタイトルも映像やハイレゾ音源で高品位かつ多角的に演奏を楽しめるベルリン・フィル・レコーディングスならではのパッケージだ。輸入・販売元はキングインターナショナル。

左からベルリン・フィル・ソロ・チェロ奏者/メディア代表オラフ・マニンガー氏、内田氏、ベルリン・フィル・メディア取締役ローベルト・ツィンマーマン氏。