福岡を拠点に活動している5人組のガールズグループ九州女子翼が10月29日、定期公演の第十片 in TOKYOをAKIBAカルチャーズ劇場で開催した。

 この週末は27日の土曜から東京遠征を行ない、その27日は「筑田浩志トリビュートライブin Tokyo」へ(都合、3時間半ぐらいやっていた)、ステージデビューちょうど1周年となる28日は東京アイドル劇場、スペースemo(Gコンとの対バン)、sTaR LIVE(IsTaR、村山しほり との対バン)と精力的にステージをこなし、最終日となる29日には、9月17日以来の定期公演in東京を、アキカルで行なった(19時開始)。

 今回の内容、特に1幕のテーマは「創作ダンス」であり、約40秒の課題曲に、提示された3つの項目の中から各自が選んだテーマに沿って踊りを作り上げる、というもの。テーマは
1 春夏秋冬(MC実玖の読みは はるなつあきふゆ)
2 私の0年(生まれてから今までの私)
3 海の中の話

 地元福岡での定期(9/30)では、台風来襲のため内容を(実玖の生誕に)差し替えており、東京でのステージが、実は最初で最後の出し物になった。社長曰く、事故の予感しかない……とのことだったが、やってみれば各メンバー趣向を凝らした踊りを創作しており、見ごたえも充分。会場からはたくさんの笑い声も上がっており、中でも新谷のダンスにはひときわ大きな歓声が集まっていた。

 話は前後するが、各自が選んだテーマは下記の通り。
詩絵里  春夏秋冬
新谷香苗 海
実玖   いままでの私
山本愛理 海
鈴川瑠菜 いままでの私

 結果、今回のMVPは、「笑をとる」と意気込んだ愛理を抑え、「打倒!詩絵里」に燃えた香苗が、見事ゲットしていた。

 第2幕のカバーコーナーでは、各自イメージに合った、あるいは新規性を見せつけるカバーをそれぞれが披露しており、香苗は愛理と瑠菜を従えさらにかわいらしい表情を見せ、詩絵里は男前を上げ、愛理はオリジナル曲「愛理は天才」を(おそらく)東京初披露。社長がスラスラと書いた歌詞は愛理にぴったりであり、その早すぎる天才ぶりを歌詞で、そして愛理自身 によるダンスで、存分に表現していた。瑠菜はこれまで80~90年代のカバーを披露してきたが、今回のそれは、自身のイメージをガラリと変えるような見事な雰囲気を醸し出しており、そのテイストを活かした、愛理に続くオリジナル曲第2弾を期待したいところ。実玖は二十歳を迎えてから初の東京定期公演であり、前日のsTaRライブではUKINAから「色っぽくなった」と褒められていたが、その言葉通り急激に妖艶さが増しており、「幼気な少女」は卒業、カバーした楽曲と合わせ、不二子的な雰囲気を漂わせていた(しゃべるといつも通りだけど)。

 第3幕は、3日連続のステージ、ということを感じさせない、ダイナミックでアグレッシブなパフォーマンスが堪能できた。ダンスの切れ味は増し、特に愛理のジャンプはどこまで飛ぶんだろうと思わせるほどの飛翔を見せ、香苗の歌声はハイレゾ相当に高域までのび、詩絵里、瑠菜の声の安定度は各段にアップし、実玖はもはや顔芸という称号(失礼)は脱却。先述の通り、雰囲気のある表情と全身を使ったポージングもビシッと決まり、グループのセンターとしての大役を見事に果たしていた。なお、次回の定期公演は11月25日の日曜に決まった。
【3幕曲目】
TAKE WING
私だけのArmor
Maybe Darling
赤の流れ
絶対零度
fair wind
アンコール fair wind

九州女子翼 https://twitter.com/ITR_KGW?lang=ja
実玖 https://twitter.com/itr_miku?lang=ja
新谷香苗 https://twitter.com/itr_kanae
山本愛理 https://twitter.com/itr_airi
詩絵里 https://twitter.com/itr_shieri
鈴川瑠菜 https://twitter.com/itr_luna