日米合作映画「殺る女」の完成披露上映会が3日、都内で行なわれ、主演の知英と、共演の武田梨奈、そして宮野ケイジ監督が登壇した。

 本作は日本、アメリカだけでなく、韓国、フィリピン、タイ、ミャンマー、デンマークと世界各国の俳優が出演した国際色豊かな1作。幼いころに目の前で両親を殺された知英演じる愛子が、その復讐を果たすべく冷徹な殺し屋となり、最後には……というのが、粗筋だ。殺し屋役は2度目という主演の知英は「本作ではセリフが極端に少なく、プロの暗殺者をどう演じるか、そこが一番たいへんなところでした」と役づくりの苦労を吐露。続けて「セリフがなくてラッキーと思ったけど、甘かった」とおどけたコメントも飛び出し、会場の笑いをさらっていた。

 一方の武田も、これまでにない役柄を好演しており「現場期間が短かったので、撮影に入る一カ月前からいろんな闇を抱えて過ごしていた」そうで、同時に(武田の演じた)由乃は喫煙者だったこともあり「毎日たばこを吸って、吐きそうになりながら頑張った」ということだ。その結果はぜひ、劇場のスクリーンで確認してほしいと思う。

 なお、監督の宮野氏は、気になる本作の着想を披露。「女の殺し屋の話を作りたかったんです。はじめにクライマックスの映像が頭に浮かんできて! ネタバレにならない範囲で披露すれば、知英さん演じる愛子が、再び自分自身と向かい合うことになるんです。そこで引き金を引けるのか、引けないのか! そのキービジュアルを頼りに、物語を構築していきました」ということだ。そこでの鬼気迫る知英の芝居にも、大いに注目が集まるだろう。

 最後に知英は「アクションもありますけど、一人ひとりの登場人物が抱える闇もていねいに描いた、ヒューマンな作品となっています。愛子の感情に乗りながら映画を楽しんでほしいです」と本作の見どころを語り、舞台挨拶を締めくくった。
※知英さんのインタビューは近日公開予定

「殺る女」

10月27日よりシネ・リーブル池袋ほか全国公開
(C)2018「殺る女」製作委員会
公式サイト http://yaruonna.com/