たかがヘッドシェル、されどヘッドシェル
真空管を用いたオーディオ機器を専門的に紹介する、季刊『管球王国』。ヴィンテージ機器だけを取り上げるのかというと、決してそんなことはない。
4月26日に発売される『管球王国』Vol.88の特集記事「オーディオテクニカART1000によるヘッドシェル選び」では、国内外のブランドが発売している現行ヘッドシェルのうち、数千円のものから5万円を超えるものまで、計14機種を比較試聴している。
オーディオファンには周知だろうが、昨今アナログレコード再生が再び脚光を浴びている。そこで、現代の技術で名機を蘇らせ人気を博している、テクニクスのアナログプレーヤー「SL-1200G」と、オーディオテクニカが、54年間培ってきたノウハウを結集したというフラッグシップカートリッジ「AT-ART1000」をリファレンス機に用いてレビューしている。
筆者は、日本フォノグラム(現・ユニバーサルミュージック)のレコーディングプロデューサーとして、小澤征爾指揮の録音も手掛けた新 忠篤氏と、抜群の音のセンスを持つサウンドクリエイター佐藤隆一氏のふたり。
1機種聴くごとにインプレッションを話していただいたが、お二人から語られる話は含蓄に富み、表現力が豊か。サウンドをイメージしやすいのが印象的だった。
ヘッドシェルの違いでどう音が変わるのか? また、プレーヤーとカートリッジのサウンドを最大限引き出せるヘッドシェルはどれだったのか? 答えは、4月26日発売予定の『管球王国』Vol.88を読んで確かめて欲しい。
【試聴したヘッドシェル】
1)シェルター「Model 1011」
2)オーディオテクニカ「AT-LH18/OCC」
3)山本音響工芸「HS-1As」
4)フィデリックス「MITCHAKU」
5)オルトフォン「LH9000」
6)マイソニック「SH-1Rh」
7)カジハラ・ラボ「IS-2T」
8)フェーズメーション「CS-1000」
9)ジェルコ「HS-30」
10)クリアオーディオ「スタビライザーヘッドシェル」
11)グランツ「MH-4S」
12)ZYX「Live18」
13)シルバーハート/sa「SA-017R」
14)アコースティカル・システムズ「arche/silver matt」
【試聴に使った機材】
●カートリッジ
オーディオテクニカ「AT-ART1000」
●アナログプレーヤー
テクニクス「SL-1200G」
●昇圧トランス
ノグチトランス「FM-MCT1000」
●フォノイコライザーアンプ
新 忠篤氏設計・製作「Nutube 6P1/連続可変カーブ型フォノイコライザーANuEQ1」
●プリアンプ
新 忠篤氏設計・製作「TC1改」
●パワーアンプ
新 忠篤氏設計・製作「300Bプッシュプル」
●スピーカー
G.I.P.ラボラトリー「Monitor 1」