【コレミヨ映画館vol.7】『ワンダー 君は太陽』 泣ける。爽やか。同時にイロイロ考えられる。初夏の風のような感動作

【PICK UP MOVIE】
『ワンダー 君は太陽』
6月15日（金）より、全国ロードショー

　顔の骨が充分に発育しない障がい、トリーチャーコリンズ症候群を持って生まれてきた10歳の少年オギー（演じるのは、密室に監禁された母子の物語『ルーム』で注目されたジェイコブ・トレインブレイくん）。27回も手術を頑張ったけれど、意を決して途中入学した学校ではやっぱり好奇の目を集めてしまう。顔を見られるのがイヤだから宇宙ヘルメットを被って歩いていたオギーの数ヵ月間を描く青春映画。

　たとえば弟をかばい、いい子を演じないといけない姉のヴィア。妻（ジュリア・ロバーツ）ほどには成長する息子との距離がつかめぬ父親のネート（オーウェン・ウィルソン）。そして学校の友だち、イジメや誤解。味方であることを宣言してくれる校長先生。オギーの周囲に広がる波紋の見つめかたが聡明で、ただの難病映画で終わっていない。

　逃げてもいい。迷ってもいい。夢の世界の何かが助けてくれるかもしれない。エマ・ワトソン主演のハミダシ系青春映画の人気作『ウォールフラワー』のスティーヴン・チョボスキー監督がまた心に残る珠玉作をプレゼントしてくれた。今回も、ザ・ホワイト・ストライプスや元10,000マニアックスのナタリー・マーチャントなど、挿入曲の趣味にヤラれてしまう音楽ファンが多いのでは？

　『ハン・ソロ／スター・ウォーズ・ストーリー』を楽しみにしているひとは、だまされたと思ってぜひこれも。感涙。理由は劇場で確かめよう！

【Infomation】
『ワンダー 君は太陽』
6月15日（金）より、TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
監督・脚本：スティーヴン・チョボスキー
原題：WONDER
配給：キノフィルムズ
2017年／アメリカ／1時間53分／シネマスコープ
Motion Picture Artwork（C）2018 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

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