ヒップホップグループ「ア・トライブ・コールド・クエスト」のDJとして活躍したアリ・シャヒード・ムハマド(Ali Shaheed Muhammad)氏(以下、アリ)と、音楽プロデューサーのエイドリアン・ヤング(Adrian Younge)氏(以下、エイドリアン)がコラボしたユニットThe Midnight Hour(ザ・ミッドナイト・アワー)。彼らの生み出す楽曲は、メロウな雰囲気をもちつつヒップホップ要素も盛り込んだ独自の音楽世界を聴かせてくれる。JBL Fest. 2018のプログラムに参加した彼らに、話を聞く機会を得た。

画像: The Midnight Hour。エイドリアン・ヤング氏(左)とアリ・シャヒード・ムハマド氏(右)。

The Midnight Hour。エイドリアン・ヤング氏(左)とアリ・シャヒード・ムハマド氏(右)。

 JBLとThe Midnight Hourのつながりはというと、シンプルにふたりともJBLスピーカーユーザーだということ。

アリ:レコーディングスタジオでも家でもJBLのスピーカーを使っているよ。とても綺麗で、無駄な音や過剰な音を出さないんだ。スピーカーにとって大切なクリアーな音がする。聡明ともいえるかな。

エイドリアン:僕は2004年に買ったんだ。なによりもクリアーなところがいい。僕らが作る音が、実際に聴いてくれる人達にどんな風に伝わるのかがよくわかるんだ。

アリ:オーディオシステムにおけるスピーカーは、着るものでいえばアンダーウェアに喩えられると思う。だからいろんなモデルをトライしてみて決めるのがいいね。ちゃんと聴いて決めたい。その点JBLは、わりと安いモデルから揃っているから、選びやすいブランドだね。それにクルマでも聴ける。スタジオなどの現場に移動するときクルマの中で音楽を聴くけれど、その時間はとても貴重だと考えているんだ。そこでJBLのカーオーディオで聴くことに大きな意味があると思っているよ。

エイドリアン:スピーカーはオーディオ機器のなかでも重要だ。個人的に好きな音楽の多くがJBLを導入しているスタジオで作られていることもあるかな、JBLが繰り出す音は魅力的だと感じてる。JBLのスピーカーはオーディオのポテンシャルを間違いなく高めると信じているよ。

 アリとエイドリアンが生み出す音楽に、JBLは大きな影響を及ぼしているようだ。今年の8月末に来日を果たしているThe Midnight Hourだが、ライヴを行った場所はビルボード・ライヴ東京、ここでもJBLシステムが使われていることから考えると、彼らとJBLは切っても切れない関係なのかもしれない。

 彼らの音楽を聴くと、大人が楽しめる“いい雰囲気”を醸し出していることに気づく。このサウンドが誕生した背景にはなにがあったのだろうか。

画像1: interview 鬼才2人のコラボユニット「The Midnight Hour」が語る温故知新とJBL

アリ:生の楽器を使うことで暖かさや、演奏者の感情が音に込められるようになる。電子音楽とは違うところだ。それを得るために、昔の楽器の演奏方法や手法を取り入れているよ。自分はDJとしてターンテーブルを回しながら、レコードの一部を繰り返し再生したり。ヒップホップは昔のレコードの一部を使ったりもするからね。やっているうちに、昔の音楽を探りたくなったんだ。古い音楽を学び、楽器を演奏するようになった、さらに曲を作れるようになったんだ。

エイドリアン:今の音楽よりも、かつての音楽に洗練さを感じられずにいられない。だから、昔の音楽を入れることをで今の音楽に新しい命が吹き込める。そうすることで上質な曲に仕上げられていると思う。1996年の頃は、カセットテープをサンプリングして曲を使った。古いレコードもサンプリングし、ヒップホップも作った。サンプリングをしているなかで、自分自身が求める曲で完全な音楽を作りたいと思うように、作曲したい欲求が高まったんだ。それまでは自分で演奏することはなかったけれど、楽器を買ってきて弾き始めた。毎日、毎日ね。やがて頭の中で曲を作れるようになり、いまではオーケストラに楽譜を書いて渡すようにもなった。スキルと可能性が広がったんだ。

 独善的に、自らが創り出した音こそが最高というのではなく、過去の音楽に対するリスペクトも込めて新たな音楽を生み出すのがThe Midnight Hourらしい。先人が想像した文化に、大いに刺激をうけている。彼らの創作現場であるスタジオでは、オープンリールのレコーディングテープデッキや管球式のアンプなどが活躍中だという。いまや新品で販売などされているはずもない録音機材も、彼らの“音”を創り出すために必要なのだろう。

画像: JBL Festで催されたハーマン・ユニバーシティで講演するアリとエイドリアン。

JBL Festで催されたハーマン・ユニバーシティで講演するアリとエイドリアン。

 アリとエイドリアンは、JBL Festのプログラム「ハーマン・ユニバーシティ」に登壇し、自身の音楽観や音楽ビジネスとの関わりなどを語ったが、それとは別にJBLカーオーディオ搭載の車両試聴もしていたのでその感想も聞いてみた。

エイドリアン:僕はトヨタ・カムリのJBLプレミアムサウンドシステムを聴いたんだ。クリアで繊細な音まで綺麗に聴ける。停まって聴いていたせいかもしれないけど、中低音から低音は少し……後ろから廻ってくる音がパワフルすぎたけど、そのあたりは調整するとすごくよくなりそうだね。グルーヴ感も伝わってくる音だった。

画像: カムリに乗り込み試聴するエイドリアン。

カムリに乗り込み試聴するエイドリアン。

アリ:僕の方はトヨタ・アバロンを聴いたよ。落ち着いた雰囲気がよく出るサウンドで、音楽を構成している音がしっかり聴ける。クルマの中がライブ空間になったように、自然な音の広がりが感じられた。

エイドリアン:僕らは普段からクルマの中でもよく音楽を聴くようにしている。多くの音楽ファンがそうしているようにね。ドライブを楽しむための要素として、音楽は欠かせないものだと思っている。今回聴いたJBLカーオーディオのようなサウンドで、僕らの作った音楽も聴いて欲しいと思うよ。

アリ:The Midnight Hourの音楽で伝えたいサウンドの要素が、JBL搭載のクルマで聴き取ることができたのは嬉しいね。楽器を演奏しているプレイヤーが音に込めた想い、それが聴けるオーディオシステムには大いなる価値がある。

画像: アバロンで試聴するアリ。

アバロンで試聴するアリ。

 ホームオーディオはもちろん、カーオーディオでも、JBLのシステムは彼らが届けたい音にとって必要なものを備えているようだ。故きを温ね新しきを知る。このサウンドが創造されるバックグラウンドにはJBLが存在していた。The Midnight Hourの音に触れたことがないオーディオファンは、彼らのサウンドを体験してみてはいかがだろうか。新しい何かが感じられるかもしれない。

画像: The Midnight Hourのアルバムイメージ

The Midnight Hourのアルバムイメージ

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