アンカー・ジャパンは、昨日開催された「Anker Power Conference 2025 Spring」で、ホームシアタープロジェクターの新製品「Nebula X1」(¥449,900、税込)を発表した。5月22日(木)から予約販売を開始する。

「Nebula X1」。プロジェクター部は約W186×H246×D282mm(ハンドル部分を除く)、サテライトスピーカーは約W265×H113×D78mm(脚部を除く)というサイズ
アンカーではこれまでも小型モバイルプロジェクターやホームプロジェクターを多くラインナップしてきた。今回のNebula X1はそのトップモデルとして、スピーカー本体+サテライトスピーカーという、手軽に大画面とサラウンドを楽しめるシステム構成を採用している。
プロジェクターはDLP方式で、2KのDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)を搭載。解像度変換技術を使ってスクリーン上で4K解像度(水平3840×垂直2160画素)を投写している。さらにNebulaシリーズとして初めてRGBの3色レーザー光源を採用、14層からなる全面ガラスレンズを組合せて3500ANSIルーメンという明るさと広い色域、5000:1のネイティブコントラストを獲得した。
投写距離約2mで約100インチ、4mでは約120インチの映像が再現可能。さらにズーム機能を使えば投写距離4mで最大200インチサイズが楽しめるそうだ。最大投写サイズは300インチ。

レンズ部は25度の範囲で角度調整が可能。接続端子は背面上部に並んでいる

プロジェクターはテーブルや棚に乗せて使うことを想定しており、レンズ部は25度の範囲で角度調整が可能。さらにAIを使った全自動スクリーン調整機能も備えた。これは内蔵カメラがスクリーンを認識し、自動的にその枠内に映像が入るように水平・垂直、フォーカスを調整してくれるものだ。
実際にスクリーン調整機能のデモを見せてもらったが、リモコンのボタンを押すだけで即座に適正な画面に補正してくれた。なおスクリーンは主に白と黒の境界部分を検出しているそうで、グリーンなどの障害物も避けてくれる。
映像モードは、「Nebula Master」「標準」「映画」などを搭載。周囲の明るさなどを検知して画質を自動調整する「環境光適応」機能も備えている。なお「ゲーム」モードを選ぶと、映像の遅延を抑えるために解像度変換機能がオフになるそうだ(2K解像度で投写)。

サウンドは、L/Rのサテライトスピーカーとプロジェクター本体で再生する。サテライトスピーカーにはフロント用×2、上向き×1、側面×1の合計4基のユニットが搭載され、天井や壁の反射を使って4.1.2のサラウンドを体験可能だ。ただしドルビーアトモスやロスレス信号には非対応で、ドルビーデジタルプラスまでの5.1chや2chステレオ音声をプロジェクター側でアップミックスしている。
プロジェクター本体とサテライトスピーカー間の音声信号は、遅延を抑えるために、WiFiを使った無線伝送を採用(音声遅延は25ms以下)。サテライトスピーカーはバッテリー内蔵で、大画面を楽しむ時だけ設置するといった使い方も可能だ。フル充電で8時間の再生ができる(充電コネクターはUSB Type-C)。
Google TVを搭載しているので、手軽に動画配信サービスを楽しめる他、接続端子としてHDMI入力を2系統、USB Type-A/Cも備えているのでパッケージソフトの再生も可能だ。

スクリーンを認識して、水平・垂直やフォーカスなどを自動的に調整してくれる

「Anker Power Conference 2025 Spring」の会場で、Nebula X1の映像と音を体験できた。ただしイベント会場ということもあって、いわゆる店頭モードに設定されているようで、充分な明るさが実現できているのは確認できたが、4Kらしい繊細感や暗部階調の再現性などは正直わかならかった。このあたりは機会を改めて、きちんとした環境で試聴してみたいと思った次第だ。
アンカーでは、Anker Store渋谷で、5月23日(金)〜25日(日)の3日間限定で、NebulaX1を理想的なシアター空間で体験できる特別視聴会を実施している。Nebula X1のパフォーマンスが気になる方はぜひ足を運んでいただきたい。
Nebula X1特別視聴会の概要
●実施店舗:Anker Store渋谷 東京都渋谷区神南1-20-8
●開催日時:2025年5月23日(金)〜25日(日) 平日10:00〜20:00、休祝日10:00〜21:00