ユキムから、Aure(オーラ)のステレオ・パワーアンプ「linear classics LCP 1 StereoPower AMP」(¥396,000、税込)が発表された。7月の発売を予定している。
linear classicsは、オーラの新しいレギュラー・シリーズだ。ブランドのコンセプトであるシンプル&ミニマリズムを継承し、そこに高い品質感をプラスした製品造りを目指している。その第一弾となるのがLCP 1 Stereo Power AMPで、今後プリ/ヘッドホンアンプ、「VA 40 rebirth」の後継となるインテグレーテッドアンプの登場も予定されている。

上が今回発売される「LCP 1 StereoPower AMP」で、下は近日登場予定のプリ/ヘッドホンアンプ
いずれのモデルも、英国生まれのオーラデザインの流儀に沿ったもので、高さ55mm、幅430mmのパネルフェイスに変更を加えることなく、シンプルなファンクションと鮮度豊かなサウンドクォリティを実現するという。
リニア電源とアナログにこだわったアンプの設計製造は日本国内で行われ、燕三条の精度高い金属加工もlinear classicsの魅力のひとつになっている。
新製品のLCP 1 Stereo Power AMPは、シングル・プッシュプルならではの反応のよさとローレベルのリニアリティを大切にしながら、高いパワー・ハンドリング性能を有したパワーアンプとして開発されている。
VA 40 rebirthで採用したMOS-FET(EXICON製EXW20N20/ECW20P20のコンビネーション)を継承しつつ、定格電流に余裕を持たせ、出力アップとBTL接続への対応が可能になっている。そのMOS-FETを取り付けた大型ヒートシンクを上部に配し、その下にメイン基板を上下逆向きにロッドで支えるという手の込んだ手法を採用。熱管理においてパワーデバイスの能力を最大限に発揮するとして注目を集めた構造だという。
本機では、低能率スピーカーにも対応するドライブ能力を得るために大型パワーデバイスを採用するにあたり、クーリングシステムをさらに進化させた。リッドの半分以上の面積を大型ヒートシンクとして機能させることで放熱効果を高め、さらにL/Rのパワーデバイス干渉緩和のために、ヒートシンク間にスリットを設けセパレーションを向上させた。

「LCP 1 Stereo Power AMP」のリアパネル。RCA/XLR入力端子のどちらを使うかやステレオ/BTLの動作切り替えは端子の横にあるスイッチで行なう。電源コネクターの左横がトリガー端子
電源部には、高さ55mmの筐体に収まる、カスタムメイドの超薄型トロイダルトランスを使用。高品質トランスで、振動鳴きが発生することはほとんどないとのこと。シングル・パワーデバイスで充分な出力を得るために、トランスを始めとした電源部に使われるコンデンサー、出力リレーに大容量タイプを選定し、余裕あるドライバビリティを得ている。
BTL接続により、モノーラル・パワーアンプとしても使用可能。さらに今後リリース予定のプリ/ヘッドフォン・アンプとの組み合わせを想定したトリガー接続端子も備え、専用ケーブルの接続で電源ON/OFFの連動も可能になるそうだ。
「LCP 1 Stereo Power AMP」の主なスペック
●定格出力:75W×2(8Ω)、150W(BTL 接続モノラル・パワーアンプ使用時)
●接続端子:アナログ入力×2(RCA、XLR)
●入力感度:1.2V
●再生周波数特性:20Hz〜20kH±1dB
●歪率:0.06%以下(LINE、8Ω、1kHz)
●消費電力:100W