シェーン【世界映画Hakken伝 from HiVi】

海外盤発売情報
米国盤『シェーン』 2025年7月15日リリース

SHANE - 4K UHD BLU-RAY with DOLBY VISION
BRAND NEW 4K DIGITAL RESTORATION

キーノ･ローバーから届いた4K UHD BLU-RAY『シェーン』（1953）リリース･アナウンス。35mmオリジナル･テクニカラー･カメラネガからの最新4Kデジタルレストア／HDRグレード。HDRはHDR10とドルビービジョンHDRをサポートする。

映画史上、かつてない感動を呼んだ不滅の名作！

緑なすワイオミングの広大な草原の彼方から、ひとりの男がやってきた。その男の名はシェーン。彼は開拓農民ジョー･スターレット家に留まることになるが、この地では開拓農民と牧場業者が土地を巡って対立していた。ジョーの息子ジョーイは、シェーンに強い憧れを抱くが･･･。決して西部劇を得意とする監督ではなかった監督ジョージ･スティーヴンスが撮り上げた、映画史の残る傑作西部劇である。原作は作家ジャック･シェーファーのデビュー小説（原作では人殺しの賭博師であった過去が暗示される）。明確には言及されていないものの、小説と映画に共通する基本的なプロットは、1892年にワイオミング州で起きたジョンソン郡戦争（牧場主と開拓者との悲劇的な紛争）に由来しており、 マイケル･チミノ監督作『天国の門』の背景にもなっているのは周知の如く。主演はアラン･ラッド。ラッドは40年代にはマネー･メイキング･スタアの仲間入りをする活躍していた俳優だが、どちらかというとB級映画が多く、作品に恵まれたとは言えない。当時ワーナーと優先契約を結んでいたラッドだが、残り1年となったパラマウントとの契約を消化するため、ワーナーからのローン（貸し出し）として本作品に出演、そのシェーン役が一世一代の当たり役となったのである。

本作品で2度目のオスカーに輝いた撮影監督は『ホワイト･クリスマス』『十戒』のロイヤル･グリッグス。捺染式三色分解テクニカラー撮影作品。撮影は1.37:1アスペクトのスタンダードサイズとなるが、パラマウントは本作品をクロップド（トリミング）ワイドスクリーンのデビュー作に選んだ。その理由は、主にロングショットとミディアムショットで構成されており、画像を上下トリミングして上映しても画質が損なわれないという判断からであった。上映館では映写機の新しくカットされた絞りプレートと広角レンズを使用することで、封切り時に1.66:1アスペクトでのビスタサイズ上映されている（一部の上映館では1.37:1プリントを用意）。ちなみにパラマウントは、1.85:1アスペクトのビスタサイズへと切り替えた1954年まで、すべての映画を1.66:1アスペクトで上映している。

音楽は『誰が為に鐘は鳴る』『80日間世界一周（オスカー受賞）』のヴィクター･ヤング。ご存じ「遥かなる山の呼び声（邦題）」は映画音楽の中でも屈指のスタンダードとなった。音響エンジニアは『宇宙戦争（1953）』『十戒』のハリー･リンドグレーンとジーン･ガーヴィンのコンビ。

SPECIAL FEATURES

DISC ONE - 4K BLU-RAY

DISC TWO - BLU-RAY

流れ者のガンマン。開拓農民。牧場労働者。これらは当時、西部劇の典型的な登場人物であったが、リアリストとして名高いスティーヴンスの演出によってステレオタイプからの脱却に成功、この物語を新鮮で活気あるものにしている。また、少年ジョーイの視点を巧みに取り入れたことで、プロットの推進力に弾みがつき、観客の感情を高める吸引力が層倍なものとなった。加えて、ジーン･アーサー扮するマリアンと、シェーンの間に芽生えた仄かな慕情も観客の共感を呼び、西部劇を敬遠しがちだった女性客からも愛される西部劇となったのである。

FILM & DISC SPECS

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