ハイセンスは、2025年春の新製品を発表した。今回のラインナップは以下の通り。
85U9R 市場想定価格¥648,000(6月6日発売)
75U9R 市場想定価格¥448,000(6月6日発売)
65U9R 市場想定価格¥338,000(6月6日発売)
100U8R 市場想定価格¥898,000(5月15日発売)
85U8R 市場想定価格¥448,000(5月15日発売)
75U8R 市場想定価格¥298,000(6月6日発売)
65U8R 市場想定価格¥238,000(5月15日発売)
55U8R 市場想定価格¥198,000(6月6日発売)
50U8R 市場想定価格¥168,000(5月15日発売)
75U7R 市場想定価格¥258,000(5月15日発売)
65U7R 市場想定価格¥188,000(5月15日発売)
55U7R 市場想定価格¥158,000(5月15日発売)

「85U9R」
冒頭、新たにハイセンスジャパンの社長に就任した張 喜峰さんから現在の同社の状況について説明があった。同社は昨年テレビ出荷台数で世界2位、100インチ以上では出荷台数第1位を獲得している。日本国内でも、着実にシェアを広げており、ブランド単体で第3位を獲得、2025年には国内シェア第2位を目指すとのことだ。
そのために2025年モデルでは競争力の強化に取り組んでおり、Mini LEDモデルを拡充していく。今回発表された3シリーズともMini LEDバックライト搭載機で、トップシリーズのU9Rではバックライトのローカルディミングが4000分割以上に進化(85インチの場合)、有機ELを超えるコントラストや広色域を目指しているとのことだ。

ハイセンスジャパン株式会社 社長の張 喜峰さん
続いて同社副社長の山本一人さんが登壇、ハイセンスグループについて解説してくれた。グループ全体での昨年度の売上実績は4.5兆円だったとかで、現地では白物家電はもちろん、B to Bビジネスも展開している。将来的には日本でもそれらに取り組んでいきたいとのことだった。
テレビについては世界有数の生産能力を誇っており、グループとしてはTVS TRGZAを傘下に収めている。つまり、TVS REGZAが持つ日本基準の画質・品質もグループで活用できるという強みがあるわけで、この「品質×生産規模」というメリットを活かしてさらなる成長を目指していくと山本氏は話していいた。

画面サイズが大型化していることを受け、U8Rシリーズでは100〜50インチの6サイズを揃える
今回の新製品では、「U9R」シリーズがMini LEDのフラッグシップとして有機ELを超える画質を目指している。搭載されているダイナミックXディスプレイは、Mini LEDバックライトに量子ドットダイナミックカラーフィルター、4K液晶パネル、広視野角シートPROという構造で、表面にはARコート低反射フィルムが取り付けられている。
バックライト用として「Mini-LED X」が使われているが、これはLEDの光をより効率的・精密に導くもので、発光効率が昨年モデルに比べて20%向上している。さらにLED前面にレンズを取り付けることで光漏れを抑え、より高いコントラスト性能を達成した。ここに量子ドットダイナミックカラーフィルターを組み合わせることで、自然界に近い、純度の高い色を再現できるそうだ。
U9Rの85/75インチモデルは、ドルビーアトモス対応の5.1.2システムを搭載(55インチは4.1.2)、大画面映像にふさわしい音質を目指している。なおフロントL/C/Rスピーカーは下向き配置で、ラック天面の反射を活かして音を前方に送っている。

「U9R」シリーズのダイナミックXディスプレイ
画質・音質を制御するエンジンには「HI−VIEW AIエンジンPRO」を採用。上記のようにTVS REGZAと共同開発したもので、「AIピクチャー」「AIサウンド」「AIシナリオ」「AIエネルギー」の4つの機能も備えてきた。
「AIピクチャー」では、ネット動画などの背景ノイズを抑えるAIバンディングノイズ制御やAIクリアーモーションPROも注目だ。前者は均一な青空などで発生する階調のむら(バンディングノイズ)を、後者は滑らかな動きを補間(120pに変換)するもので、これらの組合せによって高品質な動画像を楽しめる。SDR信号をHDRに変換するAI HDRアップコンバートも搭載済みだ。
「AIシナリオ」は入力信号やコンテンツ、シーンの種類を解析し、それに適した画質モードに自動的に切り替えてくれるもの。「スポーツ」「モニター」「AI自動」「ゲーム」「映画」の5種類が用意され、また環境に応じて細かい調整を行ってくれるので、昼夜を問わず最適な画質で楽しめるそうだ。

「HI−VIEW AIエンジンPRO」は全モデル共通で搭載
他にも独自のVIDAA OSも搭載している。ネットコンテンツをストレスなく快適に楽しめるOSで、人気アプリもプリインストールされているので、初期設定が簡単なのも特長という。音声でテレビを操作できるVIDAA VOICEハンズフリーも使用可能とのこと。
ミドルレンジの「U8R」シリーズは、ハイセンスの主力・売れ筋ゾーンで、100/85/75/65/55/50インチとラインナップも充実している。パネルの基本構造はU9Rと同じだが、分割数(昨年の4倍以上)、ピーク輝度などは異なっている。なお広視野角シートPROはU9Rと同じもので、ミドルクラスとしては初搭載になるそうだ。
「U7R」はMini LEDのエントリーゾーンで、パネルはMini LEDバックライトと高色域量子ドット、輝度強化フィルム、4K倍速液晶パネルで構成されている。HI-VIEW AIエンジンPRO、VIDAA OSも上位機同様に搭載されている。

65インチモデル。左から「U9R」「U8R」「U7R」シリーズ
また現在同社では、7月31日(木)23:59までの期間限定で、「FIFA CLUB WORLD CUP 2025」キャンペーンを実施している。購入前の抽選で最大10万円(画面サイズや機種によって異なる)のキャッシュバックが当たるもので、購入後にレシートや保証書を登録することでセブンATMやDポイント、VISAギフトなどがバックされる仕組みだ。そろそろもっと大き画面を、とお考えの方はこの機会に検討してみてはいかがだろう。