4K UHD BLU-RAY SHORT REVIEW:WIND RIVER - 短評

タイトルウインド・リバー
2017
監督テイラー・シェリダン
製作ベイジル・イヴァニク ピーター・バーグ マシュー・ジョージ ウェイン・L・ロジャーズ エリザベス・A・ベル
製作総指揮エリカ・リー ジョナサン・ファーマン ブレイデン・アフターグッド クリストファー・H・ワーナー ボブ・ワインスタイン ハーヴェイ・ワインスタイン デヴィッド・C・グラッサー ウェイン・マーク・ゴッドフリー ロバート・ジョーンズ ニック・バウアー ディーパック・ナヤール ティム・ホワイト トレヴァー・ホワイト ニコラス・シャルティエ ジョナサン・デクター ヴァンサン・マラヴァル ブラヒム・シウア
脚本テイラー・シェリダン
撮影ベン・リチャードソン
音楽ニック・ケイヴ ウォーレン・エリス
出演ジェレミー・レナー エリザベス・オルセン ジョン・バーンサル グレアム・グリーン ケルシー・アスビル  ギル・バーミンガム ジュリア・ジョーンズ マーティン・センスマイヤー テオ・ブリオネス エイペザナクウェイト タントゥー・カーディナル ジェームズ・ジョーダン ヒュー・ディロン マシュー・デル・ネグロ イアン・ボーエン エリック・ラング
画像1: 4K SCREEN CAPTURE

4K SCREEN CAPTURE

TitleWIND RIVER
ReleasedSep 10, 2024 (from Lionsgate Films)
Run Time107min
CodecHEVC / H.265 (Resolution: Upscaled 4K / DOLBY VISION / HDR10 compatible)
Aspect Ratio2.39:1
Audio FormatsEnglish Dolby Atmos (48kHz / 24bit / Dolby TrueHD 7.1 compatible), English Dolby TrueHD 5.1 (48kHz, 24-bit), English DTS-HD Master Audio 5.1 (48kHz / 24bit / Blu-Ray only)
SubtitlesEnglish SDH, Spanish
Video Average Rate76001 kbps (HDR10) / 8411 kbps (DOLBY VISION 11.07%)
Audio Average Rate3079 kbps (Dolby Atmos / 48kHz / 16bit), 1658 kbps (Dolby TrueHD 5.1 / 48kHz / 16bit)
画像2: 4K SCREEN CAPTURE

4K SCREEN CAPTURE

なぜ、この土地(ウインド・リバー)では少女ばかりが殺されるのか―
アメリカ中西部ワイオミング州の雪深い山岳地帯。ここには法の支配が及ばない、ネイティブアメリカンの保留地ウインド・リバーがある。ある凍りつくような朝、合衆国魚類野生生物局の職員である地元の白人ハンター、コリー・ランバートは、北部アラパホ族の18歳のナタリー・ハンソンの凍死体を発見する。やがて殺人事件の可能性を捜査するため、新米のFBI特別捜査官ジェーン・バナーが現場に到着。ナタリーの検死結果には鈍的外傷とレイプの痕跡が見られ、彼女の死因は氷点下の空気を吸い込んだことによる肺出血であるとされた。だが検死官がナタリーの死因を殺人と決定づけることを拒否したため、ジェーンは上司から追加の人員支援を受けることができなかった。かつて同じような状況で娘を亡くしたコリーは、ジューンに協力して真相を突き止めようとする・・・。

監督は『ボーダーライン』『最後の追跡』の脚本で注目された俳優出身のテイラー・シェリダン。本作は前述2作と共に「フロンティア三部作」の最終章と位置づけられた、ネオウエスタンとしての魅力も持つ社会派クライム・サスペンスに仕上げている。W主演はご存じアベンジャーズ・チームのメンバーでもある、ジェレミー・レナーとエリザベス・オルセン。

居留地内外で、性的暴行や殺人の被害者となった先住民女性の数は、驚くほど多い。『ウインド・リバー』と同じような実際の話が数え切れないくらいある。この問題をもっと多くの人に知ってもらうために、脚本を書き、自分で監督も務めた。(テイラー・シェリダン)

画像: 2017 LIONSGATE BLU-RAY

2017 LIONSGATE BLU-RAY

画像: 2024 LIONSGATE 4K UHD BLU-RAY

2024 LIONSGATE 4K UHD BLU-RAY

ARRIアレクサXTおよびXTプラス/2.8K 16:9モード撮影作品。2K DIファイルからのアップスケール/HDRグレード。HDRはHDR10とドルビービジョンHDRをサポート。2017年BLU-RAY版も完成度が高かったが、4K UHD/HDR映像は見逃せない改善点を随所で視認できる。もっとも大きなアップグレードはコントラストの改善にある(ドルビービジョン鑑賞がお薦め)。本作は雪(白)に覆われたの広大なショットを映し出す、映像再生において非常に厳しいルックスを持っている。BLU-RAY版では雪景色や曇天にブルーミングやバンディングが散見されていたが、本盤ではそうしたアーティファクトの兆候を払拭しており、申し分ない鮮明度とハイライトの厳正な処理で観る者を驚かせる。主にユタ州で撮影された遠景ショットは観どころのひとつ。アップスケールの弊害もないわけではないが、ディテイルの画力向上は誰の目にも明らかだ。肌の色調は全体的に非常に一貫しており、黒レベルも深く詳細である。エリザベス・オルセンの金髪は、その1本1本まで美しい。陰影階調や色彩の描き分けが向上したため、BLU-RAY版では困難であった深い被写界深度を提供している。

画像3: 4K SCREEN CAPTURE

4K SCREEN CAPTURE

サウンドトラックの呼び物は、新たにリミックスされたドルビーアトモス・サウンドトラックにある。劇場でのアトモス公開の記録はなく、本盤のみのプレゼンテーションとなる(オリジナル重視派の方はドルビーTrueHD 5.1を選択できる)。俳優たちの口跡は、いかなる時も他の音響要素に埋没することなく、一貫して明瞭に提示される。アトモストラックはふたつアクション・シークエンスで活躍するが、静かな会話シーンにおいても期待に応えている。トップスピーカは主に環境音による空間拡張に使用され、シーンに応じて音楽スコアのブリード、個別の効果音の定位や移動に明快だ。銃声やスノーモービルの走行音といった活劇演出だけでなく、ミニマルなオブジェクトの音を際立たせる音彩操演が数多くあり、没入感のあるリスニング体験を生成、サウンドステージを拡張している。本作はアクション映画ではないものの(前述した)轟く銃声やスノーモービルの走行音が低音域を深く掘り下げ、恐怖すら感じる強靭な活劇音を披露している。

画像4: 4K SCREEN CAPTURE

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UHD PICTURE - 4.5/5  SOUND - 4.5/5

画像: - YouTube youtu.be

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