4K UHD BLU-RAY SHORT REVIEW:LONGLEGS - 短評

タイトルロングレッグス(原題)
2024
監督オズ・パーキンス
製作ブライアン・カバナー=ジョーンズ ニコラス・ケイジ クリス・ファーガソン ダン・カガン デイブ・キャプラン
製作総指揮ジェイソン・クロス ジョン・フリードバーグ フレッド・バーガー デヴィッド・ジェンドロン シーン・クライェフスキ テディ・シュワルツマン トム・クイン エリザベス・デストロ ローラ・オースティン・リトル ジェシー・サーファス アンドレア・ボッコ ジェイソン・ワルド ロニー・エスクレイ ローレンス・ミニコーネ クリスチャン・パークス
脚本オズ・パーキンス
撮影アンドレス・アロチ
音楽エルヴィス・パーキンズ(as Zilgi)
出演マイカ・モンロー ニコラス・ケイジ ブレア・アンダーウッド アリシア・ウィット ミシェル・チョイ・リー ダコタ・ダルビー
画像1: 4K SCREEN CAPTURE

4K SCREEN CAPTURE

TitleLONGLEGS
ReleasedSep 24, 2024 (from Decal Releasing)
Run Time101min
CodecHEVC / H.265 (Resolution: Native 4K / HDR10)
Aspect Ratio2.39:1
Audio FormatsEnglish DTS-HD Master Audio 5.1 (48kHz / 24bit)
SubtitlesEnglish SDH, Spanish
Video Average Rate89945 kbps(HDR10)
Audio Average Rate3483 kbps(DTS-HD Master Audio 5.1 / 48kHz / 24bit)
画像2: 4K SCREEN CAPTURE

4K SCREEN CAPTURE

こんにちは、ボクのかわい子ちゃん
1994年、オレゴン州。超常的な能力を持つFBI捜査官のリー・ハーカーは、上司のウィリアム・カーターから新たな任務を命じられる。それは20年以上に渡りFBI未解決トップ・リストにある、ロングレッグス連続殺人事件の捜査であった。いずれの事件も父親が家族を殺し、自殺。現場には暗号が書かれたメモが残されており、メモには「ロングレッグス」というサインがあったが、その筆跡は家族の誰のものでもなかった。ハーカーは犯人からのメッセージやあらゆる状況証拠を検証、背後にオカルトの存在を掴むが・・・。主演は『イット・フォローズ』のマイカ・モンロー。共演にニコラス・ケイジ、ブレア・アンダーウッド。監督・脚本は『フェブラリィ 消えた少女の行方』のオズ・パーキンス。

この映画のプロットを作るにあたって少なからず触発されたのは、殺害されたジョンベネット・ラムジーの事件だ。『赤い影』『キャリー』『理由』といった映画からも影響を受けている。そして母が父(アンソニー・パーキンス)のセクシュアリティに対してとった態度にインスピレーションを受けている。その態度とは世間や私たちに、父の同性愛の関係を知られないようにするというものだった。この映画では、信仰によってどれだけ真実が隠され、悪によってどれだけ精神が傷つけられるかを描きたかった。そして母親という存在は、不快だと思う真実から、どのようなことをしてでも子供たちを守ることができると証明している。(監督オズ・パーキンス)

画像3: 4K SCREEN CAPTURE

4K SCREEN CAPTURE

ARRIアレクサmini LF/4.5Kオープンゲート撮影。上下マスキングのソフトマット2.39:1スコープサイズ。70年代の回想ショットは35mm撮影/1.33:1スタンダードサイズ/ピラーボックス表示。DIファイルは4K。ローライトレベル、アンダートーンで貫かれた非常に暗い画調。デジタルショットのディテイルは最高レベルの描画力を誇り、35mmショットの粒子感も優秀でフィルムならではの軟度もいい塩梅に再現される。太陽光とはほとんど縁がなく、バンクーバー(オレゴンに偽装) で撮影された鈍色の曇天で覆われる。室内ショットは光量を出し惜しんだローキー調の画面。いずれもHDRの恩恵が大きく、とりわけ最暗部からの中間調までの低照度ショットの階調表現に明らかだ。こうした側面にとどまらず、外光による審美的なロングショットも素晴らしい。暖色系色と寒色系色をバランス豊かに配したカラースキーム。彩度と明度を抑えたディープトーン、灰味の濁りがあるグレイッシュトーンは観応えたっぷり。広角レンズを多用したワンショット(画面にひとりの人物)がフレーミングと構図の基本となっており、スコープサイズ周辺(左右)に意図的に広く空けられた空間を設け、緊張感や不安感、ときに視覚的苦痛を掻き立ててみせる。可能な限りの大画面再鑑賞で、上質な再生をすればするほど、映像デザインの妙味は大きく伝わってくるはずだ。

画像4: 4K SCREEN CAPTURE

4K SCREEN CAPTURE

DTS-HDマスターオーディオ5.1トラック収録。発声は競合するサウンドに埋もれることがなく、ミニマルな口跡も一貫して明瞭、かつクリアに響く。この不穏なスリラーの不気味なトーンを支えているのは、さまざまな環境音であり、サラウンドチャンネルはもちろん、オフスクリーンに巧妙に配置されている。息継ぎも許さぬ3次元感覚の没入感が永続、アップミックス再生との相性も抜群だ。ジャンプスケアなど重要な瞬間には、硬質な低音にテクスチャが加わり、より衝撃を直感的に感じらるはず。派手なパフォーマンスとは無縁ではあるが、あらゆる面で優れたサウンドトラックである。

画像: この映画のプロットを作るにあたって少なからず触発されたのは、殺害されたジョンベネット・ラムジーの事件だ。『赤い影』『キャリー』『理由』といった映画からも影響を受けている。そして母が父(アンソニー・パーキンス)のセクシュアリティに対してとった態度にインスピレーションを受けている。その態度とは世間や私たちに、父の同性愛の関係を知られないようにするというものだった。この映画では、信仰によってどれだけ真実が隠され、悪によってどれだけ精神が傷つけられるかを描きたかった。そして母親という存在は、不快だと思う真実から、どのようなことをしてでも子供たちを守ることができると証明している。(監督オズ・パーキンス)

UHD PICTURE - 4.5/5  SOUND - 5/5

画像: 4K OFFICIAL TRAILER

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