RCAのヴィンテージ直熱ビーム管VT164のプッシュプルで出力11W。彫りが深く伸びやかで、6L6系出力管として群を抜く美しい音

●コンセプト
Fascination105は、是枝重治氏が『管球王国』「マイ・ハンディクラフト」記事で発表した、RCA製直熱型ビーム管VT164のプッシュプル・モノーラルパワーアンプです。VT164/1619は、RCAオリジナル紙箱にはWestern Electricの印字があり、音の良い真空管として著名なアンプ設計家が多く採用してきました。本機はオールメタル管を採用して意匠の魅力も追求した設計です。

●回路と使用パーツ
初段を5極管のRCA製6SJ7で、PK分割型の位相反転兼ドライバー段を3極管の中μ3極管RCA製6C5で構成します。ゆとりのある出力管励振電圧を確保して、出力管VT164はUL接続・自己バイアス動作です。B電圧400V、スクリーングリッド電圧300Vの最大定格で出力管を動作させて、出力11Wで仕上げられています。出力トランスはSG端子や2次巻線4Ω端子の装備に着目して、英国OEP製を採用しています。

●音質について
本機は直熱型ビーム管VT164ならではの、他の6L6系出力管とは一線を画す音が特徴です。最新大型モニタースピーカーB&W801D4との組合せによる試聴でも、低音域が明瞭で浸透力に優れた豊かな音を聴かせました。ヴォーカルは立体的で、声色の美しさが印象的な再現が得られました。

 

画像1: RCAのヴィンテージ直熱ビーム管VT164のプッシュプルで出力11W。彫りが深く伸びやかで、6L6系出力管として群を抜く美しい音

左端が初段の5極管6SJ7、その右に位相反転兼ドライバー段の3極管6C5で、いずれもRCA製メタル管です。中央に2本の出力管RCA銘VT164/1619が配置されます。

画像2: RCAのヴィンテージ直熱ビーム管VT164のプッシュプルで出力11W。彫りが深く伸びやかで、6L6系出力管として群を抜く美しい音

入出力端子は天板に配されて、リアはすっきりとしています。天板上の出力管の手前が電源インレットとヒューズホルダー。シャーシ、トランスケースとも1.5tステンレス製で、鏡面研磨仕上げされています。

画像3: RCAのヴィンテージ直熱ビーム管VT164のプッシュプルで出力11W。彫りが深く伸びやかで、6L6系出力管として群を抜く美しい音

4Ω/8Ω/16Ω(青/緑/赤)で独立したスピーカー出力端子と、RCAアンバランス入力端子を天板に装備します。指針が液晶表示される出力管カソード電流監視メーターと、ハムバランサーを中央に配置。写真はメーターの針が中央の適正バイアスを示した状態です。

画像4: RCAのヴィンテージ直熱ビーム管VT164のプッシュプルで出力11W。彫りが深く伸びやかで、6L6系出力管として群を抜く美しい音

内部のパーツはゆとりを持って配置されます。出力管VT164は自己バイアス動作で、カソード抵抗、バイパスコンデンサーが写真右上のアルミ製サブシャーシに配され、立体的なレイアウトが見て取れます。

 

製品仕様

◎最大出力:11W
◎入力端子:LINE1系統(RCAアンバランス)
◎入力インピーダンス:100kΩ
◎負荷インピーダンス:4Ω、8Ω、16Ω
◎使用真空管:6SJ7(RCA)×1、6C5(RCA)×1、VT164(RCA/WE)×2
◎寸法/重量:W290×H160×D155mm(突起部含む)/8.5kg

販売価格:750,000円(ペア、税込)

販売期間:2022年7月28日0時0分~2023年1月5日23時59分

 

 

『管球王国』Vol.105. では三浦孝仁先生による「Fascination 105」の試聴の様子も掲載しています。

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