エミライから、Noble Audioの完全ワイヤレスイヤホン「FALCON」シリーズの最新モデルとなる、シリーズ初のノイズキャンセル機能を搭載した「FALCON ANC」が、5月13日に発売される(予約は本日より開始)。価格はオープンで、想定市場価格は¥19,800前後。

画像1: 完全ワイヤレスイヤホン「FALCON」シリーズに初のノイキャンモデル「FALCON ANC」が登場。3段階の効果調整が可能で、外音取り込み機能にも対応。5月13日発売

 FALCON ANCは、型番から分かるように、近年の完全ワイヤレスモデルのトレンドになっているアクティブノイズキャンセル機能(ANC)を、Noble Audioがその音質に自信をもって開発・搭載して発売する製品となる。そのANCは、フィードフォワードとフィードバックを組み合わせたハイブリッドタイプで、同社創業者であると同時に、音質チューニングも担当するジョン・モールトン氏曰く、「ひじょうに満足のいく製品を完成させることができた」とのことだ。

 音質面での進化もあり、ドライバーには、従来の6mm径ダイナミック型から、10mm径へと拡大。振動板はシリーズの流れを汲み、PU層とチタン層の2層からなる「Dual-Layered Titanium Driver」を搭載。口径アップによる低音の量感増とともに、高域については42kHzまでの再生に対応するという、ワイドレンジ性能を獲得している。

画像2: 完全ワイヤレスイヤホン「FALCON」シリーズに初のノイキャンモデル「FALCON ANC」が登場。3段階の効果調整が可能で、外音取り込み機能にも対応。5月13日発売

 BluetoothコーデックはaptX Adaptive(Snapdragon Soundプラットフォームをサポート)に対応しており、同プラットフォームに対応するスマホと組み合わせることで、96kHz/24bitの伝送が楽しめる。Bluetooth SoCはクアルコムの最新世代のチップ「QCC3056」を搭載する。

 また、付属のイヤーピースはウレタン製が標準となり、遮音性や密閉度が一般的なシリコン製よりも高くなることで、小音量再生時の聞こえやすさや、低音の量感再現に大きく寄与するとしている。なお、初回生産分には、シリコン製イヤーピース(Spinfit製「CP360-F」)も同梱される。好みで選んでもいいだろう。

 機能・仕様面では、再生機から左右のイヤホンへそれぞれデータ伝送する「TrueWireless Mirroring」対応にてイヤホンバッテリーの片減りを防止しているほか、高い接続安定性を誇る「High Precision Connect Technology 3」の搭載、スティックタイプ型形状によるタッチセンサーの操作性向上、指向性マイク搭載による通話品質の向上、外音取り込み「ヒアスルー機能」の搭載、IPX4準拠の防水対応などなどが挙げられる。

 一方、スマホ用アプリもANC搭載に合わせて一新され、「Noble FALCON ANC」として、Android/iOS用が用意される。アプリでは、ノイズキャンセル効果の調整(大中小)、外音取り込み音量の調整(大中小)、マスターゲイン調整、イコライザー設定、タッチセンサーの操作設定(変更)、ファームウェアのアップデート確認などなどが行なえる。

専用アプリを使うと、ノイキャンの効果の調整、外音取り込み時の取り込み音量の調整が行なえる

そのほか、各種機能の調整・設定も可

 さて、発売前に製品の音をチェックする機会を得たので、そのインプレッションを簡潔に紹介したい。

 まずはノイズキャンセル機能オフの状態で、Astell&KernのDAP「A&ultima SP1000」と組み合わせたところでは(コーデックはaptX)、帯域のバランスは良好で、低域から高域までスーッと伸びている印象。音場感も広く、細かい音の再現や、音の消え際の余韻、あるいは響きも豊かで、音楽的なニュアンスを楽しめるもの。コンテンツをハイレゾ(96/24)にすると、さらに音場感は拡大し、音数も増え、響きも豊穣となり、aptX接続ながら、ハイレゾらしい表現力が楽しめるようになる。一つ気になったのは、女性ボーカルが少し鼻にかかったように聴こえてしまうところ。もう少しエージングを行なえば解消するかもしれない。

 次に、売りの機能でもあるノイズキャンセルをオンにしてみた。すると、やはりというか高域部分は少し抑えられるようになり、同時に低域の量感が増すことで、全体的なバランスは若干低域が強調されるようになる。音数も減る。屋外使用では、風切り音が大きめとなる。

 ちなみに、日々の満員の通勤電車で使ってみたところ、ANCオフでもウレタン製イヤーチップの遮音性が高いこともあって、周囲のざわざわしたノイズ、あるいは電車の走行音、風切り音はかなり抑制されているが、ANCをオンにすると、それらがスーッと音量が下がるように小さくなり(0にはならない)、楽曲がよりクリアに聴こえてくるようになる。このANC機能は本モデルの売りでもあるためか、デフォルト設定になっているようで、ANCオフの状態で充電ケースに収納しても、次に使う時には自動的にANCオンになっている。細かいことを言うと、モード切替(ANCオン/外音取り込み/ANCオフ)時に流れるガイダンスが、風呂場で聞くようなこもった音声になっているところは気になった。

 aptX Adaptive(96/24)対応のスマホ(Xiaomi 11T Pro)と組み合わせて、96kHz/24bit伝送の音質もチェックしてみたところ、96/24らしい繊細なサウンドは楽しめるものの、本質的なクォリティでは、やはりSP1000で聴くサウンドに軍配が上がってしまう。ただし、手軽に安価で96/24の伝送が行なえる・楽しめるという点では、スマホ再生の利便性は感じられた。

 なお、FALCONシリーズの「安心補償サービス」は、本モデルにも適用され、イヤホンを片方なくしてしまった、あるいは充電ケースをなくしてしまった、という場合、特別価格で新品と交換することできる。

FALCON ANCの主な仕様
Bluetooth規格:ver5.2
対応プロファイル:A2DP、AVRCP、HSP、HFP
対応コーデック:SBC、AAC、aptX、aptX Adaptive
ドライバー:10mm径ダイナミック型(Dual-Layered Titanium Driver)
ドライバーの再生周波数帯域:20Hz~42kHz
マルチポイント:〇
マルチペアリング:〇
アクティブノイズキャンセル:〇
外音取り込み機能:〇
防水機能:IPX4準拠
低遅延モード:〇
再生時間:イヤホン本体 約8.5時間(SBC接続、音量60%時)
充電時間:イヤホン約70分、充電ケース約2時間

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