ジークレフ音響のウェルデルタ・バシリスは、従来のウェルデルタを発展させた新製品。カバー部分を含む上部全体を、アルミニウムの厚い切削部材で覆ったものだ。同社によれば海外からの要望に応えた製品で、脚部の大きいスピーカーシステムとの組合せを想定しているという。1台につき独自のウェルフロート機構を3基搭載する構造に変わりはなく、黒い樹脂製のカバーがないぶん見栄えが良くなり高級感が醸し出されている。

画像: ウェルフロートのインシュレーター「WELLDELTA Basilis」は特許技術の振り子動作で音場空間がより豊かに拡がる

ウェルフロート
WELLDELTA Basilis
¥79,800(税別)/個

●仕様:3辺の小型フロートメカ●材質:ステンレスおよびアルミ削り出し●耐荷重:250kg
●寸法/重量:1辺150×H36mm/1.2kg●問合せ先:ジークレフ音響 TEL 0727(62)8730

 管球王国試聴室でB&Wの800D3を相手に試してみたが、音場空間の拡がりが豊かになり窮屈さを感じさせない音の傾向は、従来型のウェルデルタと変わりはなく、好印象を与える。試聴では800D3のスパイク脚部を受けるタオック製の受け皿を使ったが、ウェルデルタ・バシリス自体の高さがあるので、乗せるには3人がかりで対応することになった。

 強固なスパイク接地がもたらす音質的な悪影響、すなわち床や構造体への振動伝達や、その逆に床面からの振動伝達でスピーカーの音が濁るなどの問題が世界的に語られるようになってきた。大阪発のウェルフロートは特許技術の振り子動作により効果的なフローティングを実現できることから、今では世界的に知られる存在へと急成長している。

 私も要所にウェルフロートを導入しているのだが、2020年から発売が始まったウェルデルタは、スピーカーやオーディオラックに適した万能タイプの製品だと思っている。

画像: アルミ削り出しのカバー(左)と、三角形の頂点部分に配置されたウエルフロート機構(右)。L形アングルから金属ワイヤーでプレートを吊り下げることで、このプレートと一体になるカバーが振り子動作をして振動を吸収する。

アルミ削り出しのカバー(左)と、三角形の頂点部分に配置されたウエルフロート機構(右)。L形アングルから金属ワイヤーでプレートを吊り下げることで、このプレートと一体になるカバーが振り子動作をして振動を吸収する。

画像: 中央にスピーカーのスパイク受けの孔を設けた仕様も追加ラインアップされた。

中央にスピーカーのスパイク受けの孔を設けた仕様も追加ラインアップされた。

画像: B&W 800D3本体に内蔵のスパイクからスパイク受けを介して、4個のバシリスにセットして試聴した。

B&W 800D3本体に内蔵のスパイクからスパイク受けを介して、4個のバシリスにセットして試聴した。

画像: ウェルフロート・バシリスの動きを確認する三浦氏。

ウェルフロート・バシリスの動きを確認する三浦氏。

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【本記事の掲載号は 管球王国 Vol.102】

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