グローバルにスマートウォッチなどのウエアラブルデバイスを展開しているヘルスケアブランドのAmazfitから、ノイズキャンセリング機能を搭載した完全ワイヤレスイヤホン「Amazfit PowerBuds Pro」が発売中だ(価格は¥23,800税込)。

画像1: ノイキャン搭載の完全ワイヤレスイヤホン「Amazfit PowerBuds Pro」。ノイズ除去能力も高く、パワフルな低音再生は、ロックやポップス、ディスコミュージックとの相性も高い

 Amazfit PowerBuds Proはスティックタイプの完全ワイヤレスイヤホンで、ヘルスケアブランドの製品らしく、音楽を聴くだけでなく、その状態でのユーザーの体調(心拍数など)もモニタリングする機能を搭載している。専用アプリ「Zepp」との組み合わせが必要だが、デスクワーク時の頸椎(首)の角度を測定することができ、首に負担がかかっているかどうかを測定可能で、姿勢を改善する必要の有無を判定してくれるという。仕事柄、長時間机に向かっているユーザーには有効な機能と言えるだろう。

画像: ▲「Amazfit PowerBuds Pro」はスティックタイプの形状で、艶消し塗装で質感も高い仕上がりを見せる

▲「Amazfit PowerBuds Pro」はスティックタイプの形状で、艶消し塗装で質感も高い仕上がりを見せる

 そのほか、同ブランドのスマートウォッチに搭載しているような、運動時のモニタリングも可能で、ウォーキング、ランニング、サイクリングなどを行なっている際に、タイムや速度、燃焼カロリーなども計測してくれるという。

画像: ▲音道管の出口は楕円形。すぐ下の黒い部分に、外耳道心拍数測定モジュールが内蔵されている

▲音道管の出口は楕円形。すぐ下の黒い部分に、外耳道心拍数測定モジュールが内蔵されている

 というように多機能な製品となっているが、ここでは完全ワイヤレスイヤホンとしての音質・操作性・ノイズキャンセリング性能についてのインプレッションをお届けしたい。

 まず、収納ケースは本体のサイズから見てかなりコンパクトで、収納方法もアクロバティックなもの。出っ張りやひっかかりのない滑らかな曲面ボディなのでケースからの取り出しにはコツがあるが、慣れればすんなり行なえるだろう。

 スティックタイプなので、重量バランスは良好であり、イヤーピースは柔らかく圧迫感も少ないので、装着感はよい。タッチセンサーが柄の部分の下部に配置されていることもあり、装着時に触ってしまう(=誤動作)ということも少ないだろう。

画像: ▲タッチセンサーは柄の部分の下部に配置。「ノイズキャンセル」「外音取り込み」「ノーマル(ノイズキャンセルオフ)」の切り替えは、右のセンサーを長押しする。反応音の違いで、モードを判別可

▲タッチセンサーは柄の部分の下部に配置。「ノイズキャンセル」「外音取り込み」「ノーマル(ノイズキャンセルオフ)」の切り替えは、右のセンサーを長押しする。反応音の違いで、モードを判別可

 さて、音質については、低域の押し出し感が強く、かなり低音優位のサウンドとなる。一方で高域についてはそれほど伸びている印象はなく、どちらかと言えばこもった雰囲気。音場感は、広さというよりは中央(センター)にぎゅっと音塊を凝縮したような再現性であり、先述の低音優位サウンドを合わせ、エネルギーやパワフルさを感じられるものとなっていた。ロックやディスコミュージックなど、低音を重視したコンテンツとの親和性はいいだろう。

画像: ▲組み合わせた再生機は、Astell&Kernのフラグシップライン「A&ultima」の「A&ultima SP1000」。今月にはその後継となる「A&ultima SP2000T」も発売されるが、「AK4497EQ」DACを2基搭載し、384kHz/32bit、DSD256(11.2MHzのをネイティブ再生対応、超低ジッター200Fs実現、高出力・低歪・高S/Nを可能にした回路設計というスペックは、今なお褪せることなく、高音質なサウンドを再生してくれた

▲組み合わせた再生機は、Astell&Kernのフラグシップライン「A&ultima」の「A&ultima SP1000」。今月にはその後継となる「A&ultima SP2000T」も発売されるが、「AK4497EQ」DACを2基搭載し、384kHz/32bit、DSD256(11.2MHzのをネイティブ再生対応、超低ジッター200Fs実現、高出力・低歪・高S/Nを可能にした回路設計というスペックは、今なお褪せることなく、高音質なサウンドを再生してくれた

 ハイレゾコンテンツ(96kHz/24bit)を再生してみると、CDクォリティのコンテンツの再現性からは一転、ボーカルが浮き立ち、曲との分離感が明瞭となるので、ボーカルメインの楽曲が好みの場合は、ハイレゾフォーマットで組み合わせるといいだろう。

 ノイズキャンセル(ANC)機能については、下記の4種類のモードが用意されており、専用アプリで切り替えることができる。

適応モード:周囲のノイズレベルに合わせて自動的に調整される
屋内モード:リラックスしながら音楽を楽しむ際、周囲の空調や人の声などを抑制してくれる
移動モード:電車や飛行機に乗っている際に、車内、機内の騒音を抑制してくれる。アナウンスは聞こえるようチューニングされている
運動モード:屋外での運動中に、風音を抑制しながらも、周囲の交通状況(車の走行音)の確認は行なえるようになっている

 いつも通り満員の通勤電車でテストをしてみたが(適応モード)、送風音も電車の走行音も綺麗にキャンセルしてくれるので、音楽への集中も高めることができた。ただし、高域部分の騒音は若干残すようなチューニングとなっているようで、好きな音楽に没頭していても、ある程度周囲の状況は把握できるし、車内アナウンスはきっちりと聞き取れた。ただし、適応型ということで、電車の発車時のようにノイズの質が変化していくような状況では一瞬、ノイズ除去にタイムラグが生じるようだ。

▲ノイズキャンセル、オン/オフ、外音取り込みモードはアプリ上で簡単に選択可。切り替え音でモードが判別できる。なお、ノイズキャンセリングモードは、本文中に記述したように「適応」「旅行(移動)」「運動」「屋内スポーツ(屋内)」の4種類の効果が選べる

 なお、ANCオン時の音質変化については、ボーカルの高域部分が若干影響を受けるようだが、定位感は向上し(おでこのあたりに定位するようになる)、聴き取りやすくなるので、常時オンでもいいだろう。

▲専用アプリ「Zepp」は、ダウンロードサイトでの紹介文には、イヤホン対応と書かれていないが、気にせずインストールしたい。デバイス追加の項目で、イヤホン(Amazfit PowerBuds Pro)が選択できる

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