先ほどお知らせした通り、パナソニックは、テクニクスブランド、グランドクラスの新製品2モデルと、既発売モデルにブラック仕上げを追加すると発表した。すべて11月26日の発売予定だ。その型番と価格は以下の通り。

●インテグレーテッドアンプ SU-G700M2 ¥298,000
●スピーカーシステム SB-G90M2 ¥596,000(ペア)
●インテグレーテッドアンプ SU-R1000-K ¥913,000
●ダイレクトドライブターンテーブル SL-1500C-K ¥110,000

画像1: テクニクス、グランドクラスのスピーカー「SB-G90M2」を発売。新開発の同軸ユニットや進化した「重心マウント構造」を採用し、明瞭な音像定位と立体的な音場、情報量豊かな音を実現

 ここではフロアー型スピーカー「SB-G90M2」について詳細をお届けする。

 SB-G90M2は点音源・リニアフェーズ思想を継承する3ウェイ3スピーカー構成のスピーカーシステム。新開発の同軸ユニットを採用し、明瞭な音像定位と広いサウンドステージを実現している。従来機種「SB-G90」で開発した「重心マウント構造」を、振動解析技術や筐体最適化設計により改良し、不要振動を除去し、粒立ちのいい音・立体的な音場を実現した。さらに筐体内部の定在波を抑制し音響状態を整える新構造を採用し、より生き生きとした自然な中低音を実現している。

 SB-G90M2の主な特長は以下の通り。

●点音源・リニアフェーズ思想を実現する、新開発の同軸2ウェイユニット「Advanced Phase Precision Driver」を採用した。トゥイーター、ミッドレンジともに振動板にはアルマイト処理を施したアルミニウムを採用。トゥイーターに高域の位相特性を補正する「Linear Phase Plug」を追加するとともに、ミッドレンジは振動板形状を見直してふたつのユニットの音のつながりを追求した。

 また、浅型形状振動板と音の反射の少ない滑らかな形状のエッジで形成される「Smooth FlowDiaphragm」を採用することで、放射音の波面が整った球面波を形成。これらにより、同軸ユニットの音のつながりや指向特性、位相特性を改善している。

●トゥイーター部の前方に真鍮製の「Linear Phase Plug」を採用。ドーム型振動板の高さに起因する位相差を補正する機能、到達時間の速い振動板中心部の波面進行を遅らせ周辺部の波面進行と揃える機能、亜円錐の形状によってユニットからの球面波を整える機能の3つを持ち、同軸ユニットの位相ずれを補正、低歪みで透明感のあるハイレゾ再生と広いサウンドステージを実現する。

画像: 新開発の同軸2ウェイユニット(左)を、改良を加えた「重心マウント構造」で取り付けている

新開発の同軸2ウェイユニット(左)を、改良を加えた「重心マウント構造」で取り付けている

●同軸ユニットのミッドレンジ振動板に「浅型振動板」を採用。中央にあるトゥイーターの軸方向の位置を精密に調整することで、ふたつのユニットの音が時間差なく合成されるリニアフェーズを実現した。浅型の形状とすることで、分割共振が低い周波数で発生しやすくなるため、振動板の外周部に折り返しを設けたほか、中心部にサブコーンを追加するなど、振動モードや周波数応答解析に基づいた最適な構造を採用している。エッジの形状によって波面が乱され、周波数特性が劣化することを抑えるため、エッジ形状を振動板からバッフルまでスムーズにつながる形状へと変更している。

●エンクロージャー内部にスピーカーマウントバッフルを設け、ユニットの重心位置で固定・支持する「重心マウント構造」を改良して採用。従来はユニットごとに独立していたスピーカーマウントバッフルを、2個のウーファー部を一体化し、さらに底板まで一枚のバッフルが貫通する形状にすることで高剛性化した。

 振動モード・応力解析などのシミュレーションを行って不要な振動の発生の原因を解析し、スピーカーマウントバッフルの形状を最適化することで強度を高めてユニットの不要振動を約半分にまで低減するなど、不要な振動やユニットの駆動ロス低減を徹底した。さらに、同軸スピーカーとウーファーのスピーカーマウントバッフルを分断させることで相互の干渉を排除している。

●エンクロージャー内部で発生する定在波を効果的に抑制する「Standing WaveTermination Structure」をエンクロージャーの下部に搭載。単一断面のシンプルな音道構造を設け、音道の中に音のエネルギーを集中させることで、音道内に配置した少量の吸音材で効率よく定在波を除去している。またこの構造により吸音材の使用を減らすことで、生き生きとした自然な中低音を再生できるようになった。

画像2: テクニクス、グランドクラスのスピーカー「SB-G90M2」を発売。新開発の同軸ユニットや進化した「重心マウント構造」を採用し、明瞭な音像定位と立体的な音場、情報量豊かな音を実現

●エンクロージャー内部はスピーカーマウントバッフルに水平補強板を組み合わせた強靭なクロス構造とし、不要共振を排除。さらに「Standing Wave Termination Structure」を下部に設けたことによる低重心化、筐体全体の振動を受け止める底板はSB-G90比約2倍の約40mmに厚みを増し、不要な低域振動を排除している。

●2基の16cmウーファーは、同軸ユニットと同じくアルマイト処理されたアルミニウム振動板を採用し、音色を統一。磁気回路はダブルマグネット、ロングボイスコイル、銅リングを採用したロングストローク設計とし、大振幅まで低歪みでレスポンスに優れた低音再生を実現。

●ネットワーク回路基板はユニットとは音響的に分離された空間に収め、音響振動の影響を低減。メタライズドポリプロピレンフィルムコンデンサー、空芯コイル、積層鋼板コア型コイル、OFC(無酸素銅)スピーカーケーブルなど音質劣化の少ないパーツを採用した。

●バイワイヤリング対応の真鍮製スピーカー端子を採用。ウーファーの逆起電力の中高域への影響を除去するバイワイヤ接続や複数のパワーアンプを使ったバイアンプ駆動などに対応。シングルワイヤリング時に使用するショートワイヤーも、音質劣化の少ない高品位なパーツを使用。

画像3: テクニクス、グランドクラスのスピーカー「SB-G90M2」を発売。新開発の同軸ユニットや進化した「重心マウント構造」を採用し、明瞭な音像定位と立体的な音場、情報量豊かな音を実現

「SB-G90M2」の主なスペック

●形式:3ウェイ3スピーカー、バスレフ型
●使用ユニット:25mmドーム型トゥイーター+160mmコーン型ミッドレンジ・同軸、160mmコーン型ウーファー×2
●クロスオーバー周波数:500Hz、3.4kHz
●再生周波数帯域:33Hz〜90kHz(-10 dB)
●出力音圧レベル:86dB/2.83V/m、83dB/W/m
●インピーダンス:4Ω
●寸法/質量:W292×H1114×D366mm(スパイク使用時)/約35kg
※付属品:スピーカーネット、スパイク×4、スパイク受け×4、スペーサー×4、スタンドベース×4、スタンドベース用ネジ×12、ゴム脚×4、ショートワイヤー×2、クリーニングクロス

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