B&W(Bowers & Wilkins)から、フラッグシップスピーカー「800 Series Diamond」の第4世代が発表された。ラインナップと税込価格は以下の通りで、9月下旬より順次発売される。なおサテン・ホワイトは受注品で、ウォールナット仕上は2022年1月の発売予定。

画像: 「801 D4」左からグロス・ブラック、ローズ・ナット、ウォールナット、サテン・ホワイト

「801 D4」左からグロス・ブラック、ローズ・ナット、ウォールナット、サテン・ホワイト

●フロアー型スピーカー
801 D4 ¥5,456,000(ペア、グロス・ブラック)、¥5,214,000(ペア、ローズナット、サテン・ホワイト、ウォールナット)
802 D4 ¥4,356,000(ペア、グロス・ブラック)、¥4,114,000(ペア、ローズナット、サテン・ホワイト、ウォールナット)
803 D4 ¥3,520,000(ペア、グロス・ブラック)、¥3,278,000(ペア、ローズナット、サテン・ホワイト、ウォールナット)
804 D4 ¥2,002,000(ペア、グロス・ブラック)、¥1,914,000(ペア、ローズナット、サテン・ホワイト、ウォールナット)
●ブックシェルフ型スピーカー
805 D4 ¥1,122,000(ペア、グロス・ブラック)、¥1,078,000(ペア、ローズナット、サテン・ホワイト、ウォールナット)
●センタースピーカー
HTM81 D4 ¥1,100,000(1台、グロス・ブラック)、¥1,045,000(1台、サテン・ホワイト)
HTM82 D4 ¥847,000(1台、グロス・ブラック)、¥803,000(1台、サテン・ホワイト)
●スピーカースタンド
FS-805 D4 ¥169,400(ペア、ブラック)、¥169,400(ペア、シルバー)
FS-HTM D4 ¥140,800(1台、ブラック)、¥140,800(1台、シルバー)

 B&Wの800シリーズは、世界でもっとも成功したハイエンドスピーカーといえる。そのスピーカーをどのようにして改良するか? このテーマは、同社の研究施設Southwater Research & Engineeringが6年間にわたって挑み続けてきた難題だった。

 そして彼らの導き出した答のひとつが、ユニークで革新的なバイオミメティック・サスペンションだった。スピーカーを構成するすべてのコンポーネントに対する継続的な改善と、ドライブユニットを根本から再発明する革新的な独自技術とを組み合わせることにより生み出されたものという。

 新しい800 Series Diamondは、2ウェイスピーカーの805 D4を始め、3ウェイ機の804 D4、803 D4、802 D4などの7モデルで構成されている。さらに、これまでの「800 D3」の置き換えとなる801 D4も加え、象徴的なモデル名を復活させた。またセンタースピーカーとしてHTM81 D4とHTM82 D4も用意されており、800 D4シリーズで統一したマルチチャンネルシステムを構築できる点もホームシアターファンは注目だろう。

画像: 左から「802 D4」「803 D4」「804 D4」「805 D4」

左から「802 D4」「803 D4」「804 D4」「805 D4」

 従来モデルからの変更点としては、キャビネットの構造に大幅な改良が加えられている。これまでの木製のトップ部に代わり、剛性の高い鋳造アルミニウムのトッププレートを採用することで、キャビネット全体の剛性を高め、静粛性をさらに向上させた。

 また新シリーズの全モデルは、ソリッドボディ・トゥイーター・オントップ・ハウジングの最新バージョンを採用。従来よりも長さを増したチューブローディング・システムにより、より開放的なサウンドを実現している。無垢のアルミニウム材から切削加工によって作られた剛性の高いハウジングを、新開発の2点デカップリングシステムによってタービンヘッドから分離させることにより、不要な共振と他のドライブユニットからの干渉をかつてないレベルで抑えることに成功している。

 さらに、804 D4、805 D4、HTM82 D4には、新しいキャビネットを導入した。804 D4と805 D4には、2015年にヘッド付きの上位モデルに採用されたリバースラップ・キャビネット・デザインを採用。バッフル効果の影響を減らすと同時に、キャビネット全体の剛性を高めている。また、クロスオーバーネットワークをアルミニウム押し出し材のバックプレートにマウントし、背面の専用スペースに収めることで、エンクロージャー内の空気圧の影響から解放することに成功している。

画像: センター用の「HTM81 D4」(左)と「HTM82 D4」(右)

センター用の「HTM81 D4」(左)と「HTM82 D4」(右)

 新製品の技術的な特徴は以下の通り。

●不要な空気圧やサウンドへの色付けを発生させないバイオミメティック・サスペンションを採用
●不要な音を発生させないコンティニュアム・コーン
●驚異的な剛性とデカップリング技術により、共振とウーファーからの影響を排除するタービンヘッド
●長さを増し、より開放的なサウンドを実現したアルミ削り出しのトゥイーター専用ハウジング
●バッフル効果の影響を抑え、キャビネットを高剛性化する積層合板によるカーブしたキャビネットを、804 D4、805 D4、HTM82 D4にも採用
●内部からキャビネットを支持・補強することにより、共振を抑え、リアルなサウンドステージを実現。アルミニウム・ブレーシングによってさらに強固な構造へと進化
●フロアー型スピーカーを支える堅牢なアルミニウム・プリンス(台座)を採用。拘束層ダンピングシートにより不要な共振を制御する
●カーボンファイバー製スキンと軽量で厚みが連続的に変化するフォームコアによる、低質量かつ高剛性なウーファーを実現。さらなる低歪化のために発泡体を用いたAnti-Resonance Plugを追加

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