GATTACA with DOLBY ATMOS/4K DIGITAL RESTORATION

Gattaca is a welcome throwback to the days of good, low-tech sci-fi, stressing character and atmosphere over computer-generated effects and juvenile thrills.

Release Dates (Theater):October 24, 1997 (Domestic)
Domestic Total Gross:$12,532,777
(International: N/A)

EverythingBlu Exclusive Steelbook Edition / Limited to 850

画像: Release Details ・Limited Edition SteelBook ・Premium Slipcase with multi-level embossing and metallic details ・7x A6 Art Cards ・A4 Poster (Tubed) ・Photo Booklet (28pg) ・Collectors Folder ・Premium Envelope with Foiling ・Plastic Numbering Card ・Numbering Sticker

Release Details
・Limited Edition SteelBook
・Premium Slipcase with multi-level embossing and metallic details
・7x A6 Art Cards
・A4 Poster (Tubed)
・Photo Booklet (28pg)
・Collectors Folder
・Premium Envelope with Foiling
・Plastic Numbering Card
・Numbering Sticker

画像: ガタカ 監督 アンドリュー・ニコル 製作 ダニー・デヴィート/マイケル・シャンバーグ/ステイシー・シェア 脚本 アンドリュー・ニコル 撮影 スワヴォミール・イジャック 音楽 マイケル・ナイマン 出演 イーサン・ホーク/ユマ・サーマン/ジュード・ロウ/アラン・アーキン/ローレン・ディーン ゴア・ヴィダル/アーネスト・ボーグナイン/ザンダー・バークレイ/イライアス・コティーズ youtu.be

ガタカ
監督 アンドリュー・ニコル
製作 ダニー・デヴィート/マイケル・シャンバーグ/ステイシー・シェア
脚本 アンドリュー・ニコル
撮影 スワヴォミール・イジャック
音楽 マイケル・ナイマン
出演 イーサン・ホーク/ユマ・サーマン/ジュード・ロウ/アラン・アーキン/ローレン・ディーン
ゴア・ヴィダル/アーネスト・ボーグナイン/ザンダー・バークレイ/イライアス・コティーズ

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画像1: SCREEN CAPTURE

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FILM

香港が中国に返還された1997年、アメリカではそれまでの興行成績を塗り替えることとなるジェームズ・キャメロン監督作『タイタニック』が公開、SFやアクション大作の勢いも強まるばかり。一方で、ハイセンスな犯罪ドラマや大人の恋愛ドラマ、新鮮な青春映画も生まれている。今回の紹介作『ガタカ』も、ハイセンスという言葉がピッタリ、通好みのSFドラマの最高傑作であった(日本公開は1998年5月)。人間の遺伝情報がくまなく把握され、遺伝子操作で人間の優劣が決まる近未来。遺伝子操作によって生まれた者は「適正者」として悠々自適な生活を送り、自然妊娠/出産によって生まれた者は「不適正者」(「神の子」と呼ばれる)とされ、希望の無い一生を余儀なくされた。

主人公は心臓疾患の確率99%、推定寿命30.2歳とされる「不適正者」の烙印を押された青年。彼の幼いころからの夢は、宇宙飛行士になって宇宙に行くこと。青年は周囲の声には耳を貸さず、夢に向かって必死に体力と知力を鍛えるが、それは遺伝的エリートのみに許された夢であり、そのチャンスは皆無。だが事故によって下半身不随になった遺伝的エリートの助けを借り、青年は身分詐称をすることに成功する。下級クラスの生活から抜け出すため、社会を欺き続ける青年にイーサン・ホークが扮するほか、ユマ・サーマン、アラン・アーキン、そしてジュード・ロウが顔を揃える。監督・脚本は『トゥルーマン・ショー(製作・脚本)』『ドローン・オブ・ウォー』のアンドリュー・ニコル。タイトルとなっている宇宙局『ガタカ=GATTACA』と は、DNAの4つの基本塩基 「G=グアニン」「A=アデニン」「T=チミン」「C=シトシン」の頭文字を並べたものであり、遺伝子マーカー特定テストにおけるタンデムリピート、GATAリピート/CAリピートから名付けられたもの。

画像2: SCREEN CAPTURE

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VIDEO

撮影監督はポーランド出身のスワヴォミール・イジャック。1980年~90年代はクシシュトフ・ザヌーシ(『コンスタンス』/カンヌ国際映画祭・審査員賞受賞)、クシシュトフ・キエシロフスキー (『トリコロール/青の愛 』/ヴェネチア国際映画祭・撮影賞受賞)といった監督とのコンビで知られ、1996年からはハリウッド作品にも参加、本作は渡米後4本目に手掛けた作品となる(渡米後の代表作は『ブラックホーク・ダウン』)。スーパー35mmセンサー方式(4パーフォレーション/24.89mm×18.66mm)/アナモフィック撮影作品。2021年初頭、ソニー傘下カラーワークスが35mmオリジナルカメラネガからの4Kデジタルレストアを敢行。LUT(ルック・アット・テーブル)はコダックEXR5386。DIファイルは4Kとなり、UHD BLU-RAYはネイティヴ4K版となる。HDRはHDR10採用(オプションHDRは未採用)。映像平均転送レートは55.9Mbps(既発BLU-RAY版の2倍超)。収録アスペクトは2.39:1スコープサイズ。

監督ニコルとイジャックが練り上げた独特の視覚的美学が蘇生。DNRや輪郭補正の弊害に苦しんでいたBLU-RAY版に対し、コントラストと明るさ、解像感の改善が明快。MPEGノイズと化していた粒子の層も、軽度なものから中程度のものまで、ナチュラルでオーガニックな粒子感が蘇生している。一部(奇妙な)軟調なショットも存在するが、総じてディテールは引き締まり、フィルムならではのテクスチャ描画を再現。(大半を占める)室内ショットの深度描画力も優秀だ。本作における近未来世界の創造は、レトロフューチャー感覚に寄せてはいるものの、派手さや特異な表現はなく、優美に抑制されたムードを持ち、それでいてくっきりとした個性を立たせたものだ。こうした絵づくりの妙味がUHD BLU-RAYで味わい尽くせる。シネフィルにとってタマラナイ魅力となろう。

HDRは自然光と人工光のいずれもを豊かにする視覚要素を追加。WCG(広色域)とともに開幕クレジット・シークエンスから驚異的に機能し、「適正者」のテーマ色たる青、「不適正者」の緑、鮮やかな琥珀色からモノトーンに至るまでを強化。拡張された色彩の濃淡に、密やかな人間ドラマの陰影を織り成している。オスカーにノミネートされたヤン・ロールフス(『コックと泥棒、その妻と愛人』)のプロダクションデザイン、その潜在力を高める照明操演も厳正に再現され、人物の心情を投影した色彩光彩に目を奪われることしきり。明るい視覚要素と組み合わせた低照度ショットでは、黒と陰影を強調するHDRの恩恵を受けている。例えば、下欄SCREEN SHOT/18なども、HDRによる劇的な心理効果を狙った観応えのあるショットだ。

ここでのホークとサーマンは、怯え、追い詰められ、深まる不安と増幅する恐怖感に襲われている。それを演技だけでなく映像で伝えるために、彼らをタイトフレーミングで囲い込み、高めのアングルから威圧。さらに暗闇が彼らを包み込むような照明操演がなされ、彼らを監禁するかのような檻(影)の格子で覆い、血の気を奪っているのである。とりわけHDRは色彩光彩を強化しているが、それは美しい視覚要素であると同時に、あらゆる場面で登場人物が、色/光=管理社会によって捕らわれの身であることを伝えている。派手さはないが、通好みのHDR操演をお楽しみいただきたい。

画像3: SCREEN CAPTURE

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AUDIO

音響エンジニアは、サウンドデザイン/音響編集監修に『ダークナイト』『ダンケルク』ほかで4度のオスカーに輝くリチャード・キング、リレコーディングミキサーに『ボヘミアン・ラプソディ(オスカー受賞)』『フォードvsフェラーリ』のポール・マッセイ、同じく『ラスト・オブ・モヒカン(オスカー受賞)』『ブレードランナー2049』のダグ・ヘムフィルという豪華な顔ぶれ。前述カラーワークスによる、35mmドルビーステレオSRマスターからの最新ドルビーアトモス・リミックス。音声平均転送レートは5.3Mbps(24bit/既発BLU-RAY版は3.8Mbps)。

本作はダイアローグ主導のSFドラマであるため、サウンドトラックはフロントヘビーなプレゼンテーションとなっている。一聴してわかるBLU-RAY版からの改善は、ミッドレンジの強化にあり、明瞭度とディテールが向上、余裕を感じさせる描音となっている。発声のアクセントやニュアンスも的確に再現(なかでもジュード・ロウの口跡に惚れ惚れする)。バックグラウンド・アクティビティはミニマルに抑制されてはいるが、サウンドステージ全体でシームレスかつスムーズにブレンドされている。画面外のステージングも的確に構築、ミドルクラスではあるものの広々とした感触を形成。オブジェクト操演の頻度は少ないものの、重要な瞬間に選択的かつ意図的に使用され、頭上や周囲で効果的にパンニングする。ガタカ内部の空気感や残響音、屋外シーンでのアンビエントも説得力があり、納得がいく描音となっている。総じて没入型の半球音場を作成するには充分とはいえないが、広く開放的で、魅力的な空間感覚を生み出していると言えよう。

本作のシネソニックの完成度を高めているのは、まぎれもなくマイケル・ナイマンによる中毒性が高いスコアである。ナイマンと言えば反復語法を特徴とするミニマル作曲家として知られているが、ここではわずかにハリウッド調にシフトしながら、シューベルトの作品構造を取り入れた忘れ難い楽想を楽しむことができる(12本指のピアノ奏者による『即興曲第3番』のアレンジも凄い)。全チャンネルに配置された音彩で奏でられる、脳内に流れ込んでくる絶望と希望の調べ。ナイマンの楽曲をドルビーアトモスで聴くだけでも、本作購入の価値アリだ。加えて申し上げると、個人的にはスタン・ゲッツによる『ファースト・ソング』の響きにヤラれてしまった! 必聴である。

画像4: SCREEN CAPTURE

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FINAL THOUGHTS

シンプルでありながらハイコンセプトなアイデア、力強いキャラクター、優れたパフォーマンスによって、『ガタカ』は公開から24年が経ったいまもシネフィルに愛され続けてい秀作だ。加えてストーリーテリングは思慮深く、説得力があり、ディストピアから抜け出すための人類の力について、希望に満ちたメッセージを家庭劇場に届けてくれる作品である。予期せぬUHD BLU-RAYリリースではあったが、映像とサウンドのアップグレードは誰の目にも明らかであり、是非ともご自宅のUHD BLU-RAYリストに加えてもらいたい。ちなみに今回は限定コレクターズ・エディションで登場したUK版でレビューしたが、北米版(スチールブック版)と画質・音質は変わらない。日本語字幕日本語吹替音声の収録も同様となる(国内版は7月7日リリース予定)。

SPECIAL FEATURES

  • Theatrical Trailer (HD – 2:26)

Includes the previous BLU-RAY release, which offers the film in 1080p HD (not remastered from the new scan) and adds the following:

  • Substance Test Outtake (SD – :36)
  • Original Featurette (SD – 6:52)
  • Welcome to GATTACA (HD – 22:00)
  • Do Not Alter? (SD – 14:52)
  • Deleted Scenes (SD – 6 scenes – 10:43 in all)

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DISC SPECS

TitleGATTACA
ReleasedApr 14, 2021/UK, Mar 23, 2021/US (from Sony Pictures)
SRP£42.98(UK EverythingBlu BPS 007), $38.99(US steelbook)
Run Time1:46:29.382 (h:m:s.ms)
CodecHEVC / H.265 (Resolution: 4K / HDR10)
Aspect Ratio2.39:1
Audio FormatsEnglish Dolby Atmos (48kHz / 24bit / Dolby TrueHD 7.1 compatible)
English DTS-HD Master Audio 5.1 (48kHz/24bit)
Spanish Dolby Digital 5.1
French Dolby Digital 5.1
German Dolby Digital 5.1
Italian Dolby Digital 5.1
Japanese Dolby Digital 5.1
SubtitlesEnglish SDH, French, German, Italian, Japanese, Portuguese, Spanish
Arabic, Croatian, Czech, Danish, Dutch, Greek, Hebrew, Hungarian, Korean,
Norwegian, Polish, Romanian, Slovak, Slovenian, Swedish, Thai, Turkish

4K画質評価

解像感★★★★★★★★★  9
S/N感★★★★★★★★   8
HDR効果★★★★★★★★★  9
色調★★★★★★★★★  9
階調★★★★★★★★   8

音質評価

解像感★★★★★★★★   8
S/N感★★★★★★★★★  9
サラウンド効果★★★★★★★★   8
低音の迫力★★★★★★★    7

SCORE

Film★★★★★★★★★★ 10
Image★★★★★★★★★  9
Sound★★★★★★★★   8
Overall★★★★★★★★★  9

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