本日早朝公開されたAppleの新OS。Apple TV 4KにtvOS14.5を、Face ID対応iPhoneにiOS14.5をインストールすれば、新たにApple TV 4Kでカラーキャリブレーション機能が使えるようになります。

 テレビの映像を「世界中の撮影監督が採用している業界標準の仕様と比較」(Appleの発表)して、Apple TV 4Kが最適な色合いに調整してくれるという機能で、様々な配信コンテンツが製作者の意図に沿った画質で楽しめる可能性は大。

 ということでわが家のApple TV 4Kをアップデートし、プラズマテレビのパイオニア「PDP-5000EX」で試してみたのが先ほどのリポート。劇的な変化とまではいきませんでしたが、全体的にコントラスト感が上がり、クリアーな映像に変化した印象です。

画像: プロジェクターのピクチャープリセットは、主に4K放送を楽しんでいる「リファレンス」にセット

プロジェクターのピクチャープリセットは、主に4K放送を楽しんでいる「リファレンス」にセット

 ただしわが家の場合、Apple TV 4Kのコンテンツはもっぱらスクリーンで見ているので、この機能はプロジェクターとの組み合わせで活かしたい。でも、Appleのイベント動画を見てもテレビでの組み合わせしか出てきません。

 カラーキャリブレーションの測定は、iPhoneのセンサーを画面に向けて配置し、そこに映し出された信号を読み取ることで行う仕組み。じゃあプロジェクターの場合はセンサーをスクリーンに向けて反射光を読み取ればいいのか、それともプロジェクターのレンズに向けて直射光を受けるべきなのか……?

 何はともあれやってみるしかない。ということで室内が暗くなった午後7時にわが家のプロジェクター、ソニー「VPL-VW1100ES」でカラーキャリブレーションを試してみました。

 PDP-5000EXと同様にApple TV 4Kのメニューから「ビデオとオーディオ」→「カラーバランス」を選び、まずはセンサーをスクリーン(スチュワート『HD170』のサウンド仕様)に向けてiPhoneをセット。

画像: iPhoneをカメラ用三脚にセットして、反射光を測定できるかを試してみた

iPhoneをカメラ用三脚にセットして、反射光を測定できるかを試してみた

 が、いくら待っても測定が始まりません。iPhoneの位置を変えてみたり、スクリーンに近づけてみたけれど反応なし。そこでiPhoneの向きを変えて直射光を受けるようにしてみたけれど、結果は同じ。推測するに、測定可能な輝度が得られていないのではないかと。

 VW1100ESのピクチャープリセット(映像ポジション)を「リファレンス」からもっと明るい「ブライトTV」に変え、明るさも「80」まで上げてみたけれど結果は変わらず。iPhoneのセンサーで測定するにはそれなりの明るさが必要なようです。

 念のためPDP-5000EXでもう一度試してみたところ、こちらはすんなり測定がスタートしました。やっぱ輝度不足かな……。ということで、わが家の環境ではApple TV 4Kのカラーキャリブレーション機能は使えずじまいでした。期待していたのにちょっと残念。

 ただし、VW1100ESはSDRプロジェクターで、最新のHDR対応プロジェクターならひょっとしたら測定可能な明るさを持っているのかも。これはわが家では検証できないので、今後チャンスがあったら試してみたいと思います。(取材・文:泉 哲也)

画像: プラズマテレビ「PDP-5000EX」で測定をやり直した際のメニュー。Apple TV 4Kでは出力解像度ごとにキャリブレーションを行っているようで、2K出力時と4K出力時ではメニューの内容も違っています

プラズマテレビ「PDP-5000EX」で測定をやり直した際のメニュー。Apple TV 4Kでは出力解像度ごとにキャリブレーションを行っているようで、2K出力時と4K出力時ではメニューの内容も違っています

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