画像: グラド Opus3 ¥29,800 ●発電方式:MI型 ●出力電圧:4mV(高出力タイプ) ●負荷インピーダンス:10kΩ〜47kΩ ●適正針圧:1.6g〜1.9g ●自重:8g ●針交換価格:¥15,800(本体交換) ●備考:高/低出力、ステレオ/モノーラルの各仕様あり ●問合せ先:ナイコム(株)

グラド Opus3 ¥29,800
●発電方式:MI型
●出力電圧:4mV(高出力タイプ)
●負荷インピーダンス:10kΩ〜47kΩ
●適正針圧:1.6g〜1.9g
●自重:8g
●針交換価格:¥15,800(本体交換)
●備考:高/低出力、ステレオ/モノーラルの各仕様あり
●問合せ先:ナイコム(株)

画像: グラド Prestige Red3 ¥21,500 ●発電方式:MI型 ●出力電圧:5mV ●負荷インピーダンス:47kΩ ●適正針圧:1.5g ●自重:5.5g ●交換針価格:¥12,600 ●問合せ先:ナイコム(株)

グラド Prestige Red3 ¥21,500
●発電方式:MI型
●出力電圧:5mV
●負荷インピーダンス:47kΩ
●適正針圧:1.5g
●自重:5.5g
●交換針価格:¥12,600
●問合せ先:ナイコム(株)

 米国ニューヨーク州ブルックリンにあるグラドは、3世代にわたるフォノカートリッジの名門ブランド。ティファニーの時計技師だったジョセフ・グラド氏が自分でフォノカートリッジを製作し、1953年にグラド・ラボラトリーズを設立したのがスタートだ。

 今回はTimbreという中級クラスのオーパス3と、安価なプレステージ・レッド3を聴いた。ともに発電方式はMI(ムービングアイアン)型に分類されるが、磁性材の軽量円盤を動かすというグラド独自の構造。銅線が巻かれた、左右合計4本のポールで発電するという仕組みである。

 オーパス3はメープル材ハウジングを採用し、ここで聴いたのは4mVの高出力タイプ。他にインダンクタンスとインピーダンスを下げた1mVの低出力機とモノーラル仕様がある。カンチレバーはアルミニウム製で、ダイアモンド針は楕円形状ということだ。

Opus3の針先と磁気回路部を見る。同社新シリーズ「Timbre」のエントリー機。磁気回路は「FB(FLUX-BRIDGER)」方式を採用。サスペンションワイヤーとダンパーで支持されるカンチレバーに磁性体の円盤(FB)を取り付けて360度均一なコンプライアンスを実現し磁束の乱れの解消を図る。FB方式はベーシックなシリーズの「Prestige」でも共通。Prestige Red3はシリーズのミドルクラスに位置する。

 本誌試聴室ではテクニクスSL1000Rを使って聴いている。デイヴ・グルーシンのダイレクト盤では、トランジェントのよさが感じられる軽快な音を聴かせた。アンセルメ指揮「三角帽子」は、力感を備えながらも繊細な音の語り口。総じて柔軟さを感じさせる印象であり、入念な鳴らし込みで音楽の表現力はもっと高まると思わせた。発電構造を共通にするプレステージ・レッド3は上級機ほど音の深みは感じさせないものの、5mVの高出力がもたらす元気のよさが身上のよう。アナログ盤再生の入門用に好適だ。

Opus3を試聴する三浦氏。アナログプレーヤーはテクニクスSL1000Rを使用。リファレンス・プリアンプのエアータイトATC5内蔵のフォノEQに入力した。

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