中国、ハイセンスはプレス・カンファレンスの多くの時間を、レーザーテレビ(TIのDMDデバイスによるレーザー光源の超短焦点プロジェクター)の展開に充てた。レーザーテレビは2015年に初めてCESで披露された。この時は2K、ブルーの単一レーザーだった。17年に4K化、18年に2レーザーに、19年にRGBの3レーザーになった。

 中国で急成長しているという。レーザーテレビ開発のXiang Liu氏によると、「昨年は世界17ヵ国で販売され、288%の伸びを記録しました。中国では特に人気が高く、売り上げベストテンのモデルのうち3つが、レーザーテレビでした。デビューからわずか5年でニッチからマスマーケットに入りました。うれしいことに仲間が増えました。サムスンエレクトロニクス、LGエレクトロニクス、ソニーです」。うーん、仲間といっても同じ超短焦点プロジェクターとして、コンセプトが違うが……。

画像: 2021年モデルの100L9PRO。3色レーザー搭載

2021年モデルの100L9PRO。3色レーザー搭載

 レーザー光をDLPデバイスで変調し、すぐ上のスクリーンに投写する。進化方向のひとつが、レーザー数を増やすこと。当初は青レーザーに蛍光体を塗布し、RGBを得ていた。次にB(青)とR(赤)のレーザーを加え、2019年からRGB三原色の3レーザーを搭載(TriChroma Laserと称する)して、格段に色再現帯域を拡大した。2020年モデルはB.T.2020 比90%として、さらに2021年モデルは 107%と拡大した。対応スクリーンサイズも75、80、88、100インチと大画面化し、いまは300インチが最大サイズだ。

 私は当初から、ハイセンスのレーザーテレビの画質を見てきている。最新機はバーチャルなので見られていないが、少なくとも前回のCESでは着実に向上していることが分かった。かつては暗く、コントラストも曖昧たったが、ここにきて相対的に画質は向上しているはずだ。ワン・アンド・オンリーのユニークな技術にこだわる姿勢を評価したい。意外なほど積極的に展開しているレーザーテレビを、日本でも見てみたいものだ。

画像: レーザーなので色帯域が広い

レーザーなので色帯域が広い

画像: 中国では人気が高く、売り上げベストテンのモデルのうち3つが、レーザーテレビという

中国では人気が高く、売り上げベストテンのモデルのうち3つが、レーザーテレビという

This article is a sponsored article by
''.