ウォルト・ディズニー・ジャパンは、フランスの傑作アニメーション『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』を、三鷹の森ジブリ美術館ライブラリーから、12月2日に発売する。ラインナップはBD&DVDパッケージ、およびデジタル配信、DVDレンタルとなる。

 同作は19世紀のロシアを舞台に、貴族の子女サーシャが行方不明の祖父を探すため、北極圏を目指す冒険を描いた物語。アヌシー国際アニメーション映画祭・観客賞、TAAF(東京アニメアワードフェスティバル)グランプリほか、国際的なアワードで多数の賞を受賞しており、国内でも高畑勲監督をはじめ、各界の著名人が称賛している大変注目度の高い作品となっている。

 シンプルな画風に込められた、圧倒的な表現力と美しさ、手に汗握るサスペンスとアクション! そして、圧巻のスペクタクルが堪能できる一枚。主人公のサーシャが、大好きな祖父の汚名を晴らすべく、命がけの一歩を踏み出す、家族への愛と感動の物語に仕上がっている。

<PRODUCTION NOTE>
本作の視覚的な世界観は時間をかけてつくられた
 レミ・シャイエ監督の絵は本来かなり写実的だが、アニメーションの制約に応えるべく、単純化させる必要があった。そのため、監督は細部のリアルさに拘ることよりも人物の感情描写に注力することにし、敢えて衣服のシワやボタン、靴紐といった多くの線を無くし、単純化を極めたものに。作中に登場する船、列車、そり、馬車といった乗り物はCGでモデリングしてからベタ塗り、その他に関してもデッサン画家が描いた線をアニメーターがベタ塗りして描き直し、単色ベタ塗りにするという手法をとったという。アーティスト、それにアニメーターたちはパソコン上で作業したため、監督は“本作は、ペーパーゼロの作品だ”と紹介している。

“船”へのこだわり
 本作で象徴的に描かれている、サーシャが乗り込むノルゲ号の外観に関してはいくつもの案が次々と出された。レミ・シャイエ監督はまず、シャクルストンのエンデュアランス号での遠征を撮影したフランク・ハーレイの写真を参考にしたが、この船はマスト3本の船で定員が40名ほどとなり、アニメ化するには人数が多すぎる問題があった。そこで監督は船好きのアニメーター、セバスチャン・ゴダードに声をかけ、スウェーデンのトレ・クロノール号の図面から蒸気推進を搭載したマストが2本の帆船を思いついた。

画像1: 高畑勲監督が称賛した傑作アニメーション『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』が、三鷹の森ジブリ美術館ライブラリーから、12月2日に発売決定

 また、驚くべきは劇中の多くの音源が、実際のルクーブランス号の船上で収録されていること。船員の様々な日常の動作、所作を撮影し、本作の音の世界観を形成するに役立つ音源(ドアの開閉や揚げ板に響く音、船体やロープの軋む音、帆が立てるバタバタとそよぐ音など)を収録した。

<STAFF&CAST>
監督:レミ・シャイエ
芸術学校でデッサンを学んだ後、複数のアニメのストーリーボード、レイアウト、特殊効果を担当。フィリップ・ルクレルク監督の「The Rain Children(仏題:Les enfants de la pluie)」といった長編作品を手掛ける。その後、監修の仕事でアジアに数度渡ったりしながら、2003年には短編映画「Le Cheval Rouge」「Grand-Pere」(Canal J)「Eaux-Fortes」の3作品を制作。その後はトム・ムーア監督の「ブレンダンとケルズの秘密」を手掛けるなど経験を積む。新作「Calamity」は2020年10月14日フランス公開、日本は2021年公開予定。

脚本:クレール・パオレッティ、パトリシア・バレイクス
作画監督:リアン-チョー・ハン
音楽:ジョナサン・モラリ

サーシャ:クリスタ・テレ(上原あかり)
オルキン:フェオドール・アトキン(弦徳)
カッチ:トマ・サンゴル(浅水健太朗)
ラルソン:レミ・カイユボ(成澤 卓)
ルンド:ロイック・ウードレ(徳森圭輔)
ナージャ:オドレイ・サブレ(石原夏織)
※( )内は日本版声優

<STORY>
 19世紀ロシア、サンクトペテルブルグ。14才の貴族の少女サーシャには悩みがあった。1年前に北極航路の探検に出たきり帰ってこない大好きな祖父。探索船は出たものの未だ行方が分からない。祖父と家族の名誉は失われ、祖父の名を冠する予定だった科学アカデミーの図書館も開館が危ぶまれている。ロシア高官の父は、そんな状況にあって、なんとかローマ大使の道を模索するが、そのためには社交界デビューする娘が皇帝の甥っ子に気に入られるしかないと考えている。

 社交界デビューの日、サーシャは祖父の部屋から航路のメモを見つけ、それが探索船のたどったものとは異なる事に気付く。再び探索船を出して欲しいとサーシャは舞踏会の場で王子に懇願するが受け入れられない。王子の不興を買い、父からの叱責を受けた彼女は、自ら祖父の居場所を突き止めようと決意する。――サーシャが目指すものは、祖父との再会、それが叶わなくとも遭難した艦船ダバイ号の発見、そして何よりも真実を突き止める為の旅だった。

 なんとか港までたどり着き、北方行きの商船ノルゲ号に乗せて貰おうと船長の弟に話しを持ち掛けるが、手違いもあり港に取り残される。食堂の女主人オルガの手助けにて、住み込みで調理や給仕といった未経験の仕事をしつつ船の戻りを待つ。その頑張りが認められようやく船に乗り込んだ後に待ち受ける多くの試練。船乗りの経験も無く、しかも女性であるサーシャには、想像を絶する困難が待ち受けていた。そして――。

<商品データ>
タイトル:『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』
発売&レンタル開始日:12月2日(水)

【ブルーレイ セル】
価格:¥4,700+税
本編:約81分
音声:1フランス語(5.1ch/DTS-HD マスターオーディオ)、2日本語(5.1ch/DTS-HD マスターオーディオ)、3日本語(2.0ch/リニアPCM)
字幕:日本語字幕
画面サイズ:16:9/ワイドスクリーン、1920×1080
発売:ウォルト・ディズニー・ジャパン

【DVD セル】
価格:¥3,800+税
音声:1フランス語(ドルビーデジタル 5.1ch)、2日本語(ドルビーデジタル 5.1ch)、3日本語(ドルビーデジタル 2.0ch)
画面サイズ:16:9LB/ワイドスクリーン
※その他の仕様は「ブルーレイ セル」と同様

(C)2015 SACREBLEU PRODUCTIONS / MAYBE MOVIES / 2 MINUTES / FRANCE 3 CINEMA / NORLUM

公式サイト:https://longwaynorth.net/

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