スポーツでの映像分析(判定)サービスを提供するHawk-Eye Innovations(以下、ホークアイ)は、実際の試合における分析サービスの実証実験を、東京ヤクルトスワローズ(以下、ヤクルト)の協力のもと、6月19日から開幕した日本プロ野球の2020年シーズンより開始したと発表した。

 ホークアイは英国に籍を置くソニーのグループ会社であり、日本国内でのサービスは、ソニーピーシーエル(以下、ソニーPCL)が提供している。

 さて、その映像判定サービスでは、ホークアイの持つ画像解析技術とトラッキングシステムにより、ボールなどの動きをミリ単位の正確さで光学的に捉え、かつ、リアルタイムに解析することができ、野球においては、投球の速度・回転数・回転の方向・軌跡など、さまざまな種類のデータを取得することができるという。

 今回の実証実験では、明治神宮野球場に設置された4台のハイフレームレートカメラを使い、ヤクルトの主催試合におけるピッチャープレートからホームベース間の投球・打球をリアルタイムに解析して、データ化する。

 今後はカメラを倍の8台に増やし、打者のバットの軌道や投手・打者・野手の動作、骨格情報などの解析も行なう予定だという。

 なお、こうしたデータは、主に主力選手のパフォーマンス向上・コンディション把握や、次世代の選手の育成などのコーチングを目的として使わるそうだ。実際にヤクルトにおいては、試合直後または翌日に行なう、投球内容に対するアドバイス等に活用されているという。

 ちなみに、ホークアイのシステムは、世界90ヵ国以上、25種類以上の競技にて、年間3万回以上の試合で使われているそうだ。また、同システムで得られたデータをコーチングの目的で使う取り組みは、これまでにテニスやクリケットなどでも導入されている。

<ヤクルト球団 代表取締役社長 衣笠 剛氏のコメント>
世界のプロ野球リーグに先駆け、ホークアイのプレー分析サービスを導入できたことを光栄に思います。ソニー社、並びにホークアイ社のサポートを受け、データを通じて実際の試合で起きている事象への理解を深め、技術向上や理論検証を推進し、データ分析の分野からも日本球界の発展に寄与したいと思います。

<解析できるデータ例>
・各投球における投手のリリースポイント
・投球のリリース時の水平・垂直角度
・投球のスピード、回転数、回転の方向、軌跡、中心軌道
・投球のホームプレート通過時の水平・垂直角度
・バットと投球のコンタクトポイント
・ヒット直後の打球の速度、角度、軌跡
・バットのスイングスピード(※)
・バットのスイング開始時から打球のインパクトまでの時間(※)
・バットのスイングの平均加速度(※)
・投手の投球時の手首、前腕、肩の位置(※)
・投手・打者・野手含めた全選手の骨格情報と動作(※)
※カメラが8台に増えた際から解析可能となる予定

https://www.sonypcl.jp/

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