Bang&Olufsenから、完全ワイヤレスイヤホン「Beoplay E8 Sport」が、先週の6月30日より、専門店および直販サイトで販売されている(家電量販店は7月9日より発売)。価格は¥35,455(税別)だ。

画像: 収納ケース、イヤホン双方に、スリットが設けられ、デザインだけでなく滑りにくさという機能性も持たせている

収納ケース、イヤホン双方に、スリットが設けられ、デザインだけでなく滑りにくさという機能性も持たせている

 Beoplay E8 Sportは、既報の通り、春先に発売された「Beoplay E8 第三世代」をベースに、スポーツ向けモデルとしての改良を行なった製品。ちょうど、「Beoplay E8 2.0」に対する「Beoplay E8 Motion」のような位置づけと言えるだろう。しかし、今回わざわざ“Sport”と謳っているように、アクティブな用途でのフィット感の向上だけでなく、実使用時に求められる防水性能の向上、あるいは持った時に滑りにくくなるようなデザイン上の変更(スリットを入れる)を行なうという、スポーツ利用へのより強いコミットメントを行なった製品、と捉えることもできるだろう。

 防水性能はIP57に高められており、これは製品を水没させても(30分は)大丈夫という仕様。実際に、新製品発表会では製品をコップにためた水に沈めるというデモも行なわれた。スポーツ利用でついた汗汚れなどは、水洗い(水のかけ方に注意は必要だが)で綺麗にできそうだ。

画像: Bang&Olufsenの新完全ワイヤレスイヤホン「Beoplay E8 Sport」は、B&Oらしい煌びやかさがあり、S/Nが一段上がったクリアなサウンドが楽しめる

 また、スリットについては、イヤホンハウジングの手でつまむ部分だけでなく、収納ケースにも施され、ケース側面には円周状にグルっとスリットが形作られ、とてもシャープな印象。ケース自体の形状が、これまでの繭型から、飯ごう型に変更されているのも効いている。このスリットのおかげで、ケースもイヤホンもかなり滑りにくくなっており、不意に落としてしまうという事故も減るだろう。ケースは、Qi規格のワイヤレス充電にも対応する。

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 さて、新機軸がたくさんのBeoplay E8 Sportだが、ここでは読者の気になる音質について紹介したい。まず、注意すべきはエージング(慣らし運転)で、今回のBeoplay E8 SportはこれまでのE8シリーズと比べても、その重要性を強く感じた次第。というのも、ファーストインプレッションの(電源ON、プレーヤーとペアリングして、最初に出てきた)音が、振動板やアンプが、まだ充分に暖まっていないなという、かなり鈍いものだったため。

 ただそれも杞憂に終わり、10時間ほどの再生を行なってエージングを進めた結果、Bang&Olufsenらしい、Beoplay E8シリーズらしい煌めき感のある高域が楽しめるようになった。

 ちなみにE8 Sportは、専用のアプリ「Bang&Olufsen」を介して、各種設定の変更やソフトウェアのバージョンアップが行なえるようになっているのだが、一般発売直前のタイミングでバージョンアップが行なわれ、音質アップなどの改良が盛り込まれている。セカンドロットからは新バージョン(5.6.0)が適用されているが、初期ロットについては旧バージョン(5.3.0)のママのモデルもあるようなので、購入後にはチェックしておきたい。

 アプリ自体はGoogle PlayやApp Storeで無料ダウンロードが可能。注意点としては、アプリ起動時にはスマホの「位置情報」をONにしておかないといけないところ(それが嫌な方は、アプリ終了時にオフにするのを忘れずに)。

 さて、アプリを使ったソフトウェアのバージョンアップは、結構な時間がかかったが(Wi-Fi接続環境で、時間に余裕のある時にどうぞ)、その効果は歴然! エージングが終了してようやく、Bang&Olufsenらしい高域の煌めき感や、音場の広がり感、ボーカルの艶やかさといったサウンドが堪能できるようになった上にさらに、S/Nの一段上がったクリアなサウンドが楽しめるようになった。突き詰めれば、雑味が減って、純粋無垢なサウンドがより味わえるようになったと言えるだろうか。

 なお、アプリを使うとサウンドモードが選択でき、用意されているのは「最適(Optimal)」「Sport」「Commute」「Clear」「Podcast」の5種類で、そのほか、写真のように十字円形に配された音色を頼りに、ポイント(白丸)を好みの位置に動かすことで、サウンドをカスタマイズすることもできる。筆者の好みとしては、デフォルトの「最適(Optimal)」か、若干右上にポイントを移動したもの。あとは、ユーザーそれぞれの好みに合わせてチューニングしていってほしい。

画像: 専用アプリでは5種類のリスニング(サウンド)モードを用意。「Podcast」の右にある「〇」はカスタムモードで、タップすると写真一番右の円図が表示される。中央の白抜き〇を上下左右に移動させると、好みの音調にカスタマイズできる

専用アプリでは5種類のリスニング(サウンド)モードを用意。「Podcast」の右にある「〇」はカスタムモードで、タップすると写真一番右の円図が表示される。中央の白抜き〇を上下左右に移動させると、好みの音調にカスタマイズできる

 その他では、外音取り込み機能も搭載され(機能名称は「透過」と言う)、左のイヤホンを一回タップすると起動する。音量はアプリで3段階に調整可能。室内では周囲の音をクリアに聞けるが、風の強い屋外や、満員の通勤電車内(送風や窓からの風の吹き込みが強い)での使用では、残念ながら、集音器のような音になってしまう。ちなみに、初代E8に搭載されていた、イヤホンを20cm以上離すと音楽再生が自動で一時停止になる機能は、割愛されている。

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