有機ELテレビ、液晶テレビを問わず、自慢の画像処理技術を駆使し、ノイズをていねいに抑えた緻密な4K映像を描きあげ、高い評価を得ている東芝レグザ。特に地デジ、BSといった既存の2K映像の4K変換精度の高さには定評があり、コンテンツによっては、「本当にアップコンバートなのか」と疑いたくなるような、精細感に富んだ映像を再現する。

 

2ライン6製品展開の有機ELレグザ

 まず有機ELテレビだが、独自機能のタイムシフトマシンを備えたX9400と、シンプルに画質を志向するX8400という2ラインの展開は従来通りで、画質エンジンのチップ構成がやや異なる(後述)が、基本画質については事実上同等と考えてよいだろう。サイズバリエーションはいずれも売れ筋の55インチが主軸だが、レグザとして初となる48インチモデルが両シリーズに加わり、さらにX9400にレグザとしては初となる77インチモデルを追加された。

 

画像1: メーカー別最新4K/8Kテレビラインナップ⑤『東芝 レグザ』クラウドを通じて最適画質に自動調整。テレビ史上に残る画期的提案を実現

4K有機ELテレビ
77X9400
オープン価格
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東芝レグザ初の77インチモデルが、X9400シリーズにラインナップされる本機。卓上カレンダーのような独特のスタイルが特徴で、その背面スタンドにはサブウーファーが組み込まれている

 

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4K有機ELテレビ
55X9400
オープン価格(実勢価格30万円前後)
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レグザ最上位のX9400シリーズは、マニアックなチューニングおよび設定/調整が可能な高画質で知られている。タイムシフトマシン(全録)機能もひじょうに便利だ

 

 有機ELパネルの基本仕様(性能)は従来通り。ただ65/55インチについては新たに有機ELセル(発光層)を部品として調達し、独自組み立てのパネルとして仕上げている。明るさの性能は、最高輝度(ピーク時)は従来パネルと同等だが、独自の放熱インナープレートの採用により、実際の映像表現を大きく左右する中間輝度に余裕が生まれているという。

 映像エンジンは高度な超解像処理を駆使し、階調性、ノイズ処理が強化された「レグザエンジンCloud PRO」をX8400シリーズに搭載。上位モデルのX9400についてはさらに地デジ/BSデジタル放送の映像にフレーム超解像処理、ノイズ除去処理を専用で行なうデバイスを追加した「ダブルレグザエンジンCloud PRO」としている。

 最大の注目点は、クラウド連携でコンテンツに最適な画質処理を行なう「クラウドAI高画質テクノロジー」が実用化されたことだ。従来からRGBセンサーにより視聴環境を把握しつつ、再生コンテンツの内容(電子番組表データで提供される詳細ジャンルを参照)に応じて、最適な画質をフルオートで提供する「おまかせオートピクチャー」機能を搭載しているが、今回はさらにその上をいく。

 それはクラウド上に用意した映像調整用データを本体メモリーに格納し、各番組に応じた最適な映像調整を行なうというもの。具体的にはエンジニア自ら、各番組の画質傾向を調査/把握し、最適な画質調整データを「おまかせAI」モード選択時に、実際の画質に反映させるというわけだ。

 「ワイドショー、ドラマ、ニュースと番組毎に画質の癖があり、その傾向は番組単位で一貫しています。基本的な画質項目の調整により、その癖っぽさを払拭し、本来あるべき画質に近づけるという提案です。現段階で100番組以上の調整データを仕込んでいますが、最大2000番組分のデータ管理が可能です」(担当技術者)。

 実際、登場人物の華やかな衣裳や派手な発色に賛否両論がある『麒麟がくる』のNHK地デジ放送版を再生してみたが、その効果は歴然。鮮やかな衣装を際立たせるような絵づくりは、制作意図として分からないではないが、「標準」モードで見ると、屋外のグリーンの草木の青みが強すぎて、色輪郭も不自然。赤の被写体だけが極端に浮かび上がるなどの、原色系の派手な発色に違和感を覚えることが少なくない。

 「おまかせAI」モードに切り替えると、木々のグリーンの青みがスッと抑えられ、川口春奈演じる帰蝶の肌色表現も赤すぎず、肌の繊細さが自然に浮き上がる。画質担当者によると、色の濃さ、色あい、超解像ゲイン調整により、4K放送のテイストに近づけたという。技術者が思い描く最適画質がすべてのユーザーの元に届けられる、まさにテレビ史上に残るような画期的な提案だ。

 オーディオ面では「レグザパワーオーディオX-PRO」が新機軸だ(48インチを除くX9400シリーズで採用)。前向きのメインスピーカー、上向き設置のトップトゥイーターに加えて、重低音バズーカなど、計10個のスピーカーをマルチアンプ駆動するという豪華さで、画面から沸き上がるよう拡がるサウンドが楽しませる。

 

東芝 レグザのこだわり技術 ①
ダブルレグザエンジン
Cloud PRO

さらに2K放送の高画質化を果たした新映像エンジン

画像3: メーカー別最新4K/8Kテレビラインナップ⑤『東芝 レグザ』クラウドを通じて最適画質に自動調整。テレビ史上に残る画期的提案を実現

2チップ構成の「レグザエンジンCloud PRO」をベースにさらに1チップを追加し、地デジ/BSデジタル放送映像の画質改善を図ったレグザ最高峰の画像処理技術(X9400シリーズに搭載)。具体的にはフレーム超解像処理やノイズ除去処理を通常の放送視聴にまで対応範囲を拡げるというもので、精細感を確保しつつ、細かなチラツキが抑えられる。

 

東芝 レグザのこだわり技術 ②
外部スピーカー
出力端子

市販スピーカーが内蔵スピーカー同等の感覚で使える

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X9400シリーズには市販のスピーカーシステムを直接接続できる外部スピーカー出力端子が装備された。高効率のデジタルアンプ(20W×2/6Ω)を専用に備え、内蔵スピーカーと切替えて活用できる。全帯域のイコライザー補正が可能。内蔵スピーカーとは別次元のサウンドが手軽に楽しめるメリットは大きい。

 

東芝 レグザのこだわり技術 ③
クラウドAI高画質
テクノロジー

クラウド連携で地デジ、BSデジタル放送を高画質に

画像5: メーカー別最新4K/8Kテレビラインナップ⑤『東芝 レグザ』クラウドを通じて最適画質に自動調整。テレビ史上に残る画期的提案を実現

クラウドとのネーミングが付けられているが、画質エンジニアみずからが番組ごとの画質傾向を把握して、最適な画質調整パラメーターをクラウド経由でレグザユーザーに届けるという画期的な技術提案。対象となるのはBS4Kを含むテレビ放送で、オンエア時だけでなく、外付けHDDやタイムシフトマシン機能で録画した番組にも適用できる。C340Xシリーズ以外の2020年全ラインナップで対応予定。

 

4K液晶も多数の高画質技術を投入

 4K液晶レグザは最高峰のZ740X(65/55/50インチ)を筆頭に、ミドルラインのM540X(65/55/50/43インチ、秋には75インチも追加予定)、エントリーラインのC340X(55/50/43インチ)と続く3ラインの構成で、4KチューナーはC340Xのみシングル、上位の2ラインはダブル仕様としている。

 

画像6: メーカー別最新4K/8Kテレビラインナップ⑤『東芝 レグザ』クラウドを通じて最適画質に自動調整。テレビ史上に残る画期的提案を実現

4K液晶テレビ
75M540X
オープン価格(実勢価格25万円前後)
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インチあたり約3000円というお手頃価格を実現した、4K液晶レグザのミドルクラスの75インチモデル。搭載パネルは非倍速仕様のVA液晶となる

 

 液晶パネルはすべて正面コントラストに優れたVA液晶タイプで、倍速駆動パネルはZ740Xのみ。またLEDバックライトは全機種、画面直下の配置だが、絵柄に応じてLED光量を細かく制御することで高コントラスト化を図る部分駆動についてもZ740X限定となる。

 Z740Xシリーズの映像エンジンは有機ELテレビ、X8400シリーズと同じ「レグザエンジンCloud PRO」を搭載。クラウドと連携して高画質処理を行なう「クラウドAI高画質テクノロジー」も搭載済みで、番組ごとに画質特性を把握し、最適な画質調整パラメーターを提供する。

 またBS/CSデジタル視聴時に、フルHDから4K変換する前の段階(水平1440画素を1920画素に変換する処理)で、単純なスケーリング変換ではなく、高度な超解像処理をかける「地デジAIビューティPRO」や、ネット動画ごとの画質特性やフレームレート、圧縮方式、解像度に合わせて画質を最適化する「ネット動画ビューティPRO」など、有機ELテレビと同等の高度な画質改善技術を奢っている。

 そして前もって指定した地デジ番組をほぼ1日中録画して、数日以上そのまま保存してくれるというスーパー録画機能「タイムシフトマシン」が使える唯一の液晶レグザでもある(保存期間は増設したHDDの容量に依存)。

 

東芝 レグザの2020年ラインナップ

画像: ※おまかせAIピクチャー、みるコレは全モデル搭載。実勢価格とパネル方式は編集部調へ

※おまかせAIピクチャー、みるコレは全モデル搭載。実勢価格とパネル方式は編集部調へ

 

おすすめテレビ ①
レグザの最高峰モデル
画質も音響も妥協なし

映像エンジン、音響システムともに贅を尽くして開発された有機ELレグザの最高峰。放熱インナープレートを採用した独自の有機ELパネルにより、中間輝度に余裕が生まれ、思いのほか、明るく抜けのいい映像が楽しめるようになった。動きの速い被写体をよりくっきりと再現するインパルスモード表示でも、明るさのダメージが少ない。

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4K有機ELテレビ
65X9400
オープン価格(実勢価格47万円前後)
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おすすめテレビ ②
小さな4K有機ELテレビ
緻密な表現力は感動的だ

「もっと小さな画面の高画質テレビが欲しい」という声に応えて登場した有機ELの48インチモデル。55インチと比べると画面サイズは約75%に縮小されるが、当然ながら画素数は変わらないため、緻密で凝縮感のある4K映像が楽しめる。なめらかな階調性、きめ細かな色再現、そして品位の高い輪郭描写など、この表現力は感動的だ。

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4K有機ELテレビ
48X8400
オープン価格(実勢価格22万円前後)
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おすすめテレビ ③
液晶レグザの最上位モデル
クラウドAI高画質は効果的

液晶レグザの最高峰であるZ740Xシリーズの50インチ機。深層学習などの人工知能(AI)を取り入れた画像処理技術、「レグザエンジン Cloud Pro」が投入され、クラウドから各番組に最適化された画質調整パラメーターが提供される。地デジ/BS放送など2Kコンテンツの再現性では、ライバルを寄せつけない。パネルは倍速駆動のVA方式を採用する。

画像9: メーカー別最新4K/8Kテレビラインナップ⑤『東芝 レグザ』クラウドを通じて最適画質に自動調整。テレビ史上に残る画期的提案を実現

4K液晶テレビ
50Z740X
オープン価格(実勢価格18万円前後)
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